コラム

 公開日: 2017-08-08  最終更新日: 2017-08-15

ワンフレーズで部下のやる気を引き出すペップトーク(中編)

企業といえども人間の集団ですから、明るく元気に満ちた職場の方が、暗く湿っぽい職場よりも生産性が高まることは目に見えています。
しかし、管理職がこれといった根拠もなく「キミなら大丈夫」「やれば出来る」といった精神論だけで、ひたすら明るく部下を教育・指導するのは、道路標識を見ずに車を走らせるようなものです。

安きに流れてはいませんか?

私は仕事柄、多くの企業の現場に伺う機会がありますが、場当たり的な考え方や言動を見聞きすることがよくあります。例えば、管理職研修などで『問題解決』がテーマである際、「職場の問題点を挙げてください」という問いに対して「人手不足」と答える受講生があまりにも多いのです。

もし、「人手不足」が問題点ならば、その解決の方向性は「人手を新たに採用する」になりますが、本当にそれで良いでしょうか?人件費が増えたり、先輩社員が新人の育成に時間を取られたり、新たな問題を引き起こすことにはならないでしょうか?

実は、問題点とは“困った状態”のことであり、「ミスが多発している」といった表現になります。「人手不足」とは、「ミスが多発している」という問題点の原因候補の1つに過ぎないのです。
原因としては他にも「業務が標準化されていない」「社員教育が徹底されていない」「漫然と仕事に取り組む風土がある」など、いろいろと考えられます。

管理職(上司、リーダー)は、こうした原因候補から自分の職場の問題点に当てはまる原因を選択し、それに応じた解決の方向性および解決策を導いていく必要があり、それなりに頭を使いますし労力もかかります。

「人手不足」が問題点として挙がりやすいのは、そう考えて人事部に「何とか採用してくれ」と言う方が楽だからです。複数の原因を考えるようなキツイ思いをしなくて済むからです。人間は(私もそうですが)、無意識のうちに“安きに流れる生きもの”なのです。
ですから、意識していないと、マネジメントを誤った安易な方向に導いてしまう危険性が潜んでいるのです。

logical

「責任は私が取る」という言葉がけの正体

前編で出てきた「責任は私が取る」という表現は、一見カッコよく、また管理職として理想の姿勢に基づいた言葉のように思われがちです。しかし、本当にそうでしょうか?

部下が上司から「責任は私が取るから思い切りやれ」と言われたい気持ちも分かります。しかし、それは新人からせいぜい3年目くらいの時期の話であり、仕事のレベルや状況に応じて異なるとは思いますが、総じて中堅社員がいつまでも精神的に独り立ちできないようでは困ります。

また、上司も“ここぞ!”というときに「責任」という言葉を意識的に使うのは構わないと思いますが、それが部下の独り立ちを妨げるケースがあることを認識しておく必要があるのです。

部下のやる気を引き出す言葉がけであるペップトークは、単に明るい言葉や口調を選んだり、勢いのある表現で鼓舞するようなものではありません。
本当に相手の心に響き、部下が成果に向けて具体的に一歩を踏み出せるようにするためには、上司としてはどういったスタンスで、どのように考えて言葉を発すれば良いのか・・・次回(後編)で解説します。

関連ブログ


組織活性化のヒントなどを満載!⇒ブログ(最新の記載)

講師歴30年のエッセンスをここに!⇒ブログ(マネジメント関連の記載一覧)

この記事を書いたプロ

マーケティングオフィス・ウラベ [ホームページ]

経営コンサルタント 占部正尚

東京都品川区東五反田3丁目1番4号ブラウドタワー高輪台705 [地図]
TEL:03-6320-9963

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

4

こちらの関連するコラムもお読みください。

次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
著作
出版記念講演会

一昨年に出版した「ビジネス・ペップトーク」の続編について、発売日が10月5日(木)に決まりました。「ワンフレーズで部下のやる気を引き出すペップトーク(仮題...

講演・研修(体系/プログラム)
taikei

1.講演企業経営の現場で成果に直結するマネジメント手法を、90分~120分程度で解説します。主な『講演テーマ』一覧2.研修お客様から「受講前と後と...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
マーケティングオフィス・ウラベの占部正尚さん

言葉は第六の経営資源。「ペップトーク」と「ロジカルシンキング」で社員のやる気、企業の力を引き出す(1/3)

 ビジネスパーソンに向けて数多く行われる研修。ビジネスは人と言われるとおり、企業・組織のビジネス力を向上させるために欠かせない経営投資ですが、その一方「瞬間的にモチベーションがあがったように見えたが元の木阿弥」「座ってレクチャーを聞いただけ...

占部正尚プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

今日からスグ組織が変わる!「ペップトーク×論理的思考」研修

会社名 : マーケティングオフィス・ウラベ
住所 : 東京都品川区東五反田3丁目1番4号ブラウドタワー高輪台705 [地図]
TEL : 03-6320-9963

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-6320-9963

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

占部正尚(うらべまさたか)

マーケティングオフィス・ウラベ

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

受講生が「魔法にかかった」ようにスキルアップしました!

・わかりやすい資料の作成を心がけていきたいと思う。とても...

研修担当者
  • 30代/男性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
ワンフレーズで部下のやる気を引き出すペップトーク(前編)
イメージ

10月5日(木)に『ビジネス・ペップトーク』の続編にあたる『ワンフレーズで部下のやる気を引き出すペップトー...

[ 勇気づけの言葉がけ「ペップトーク」 ]

稼げるセミナー・研修講師になる為のプロの技術
イメージ

コンサルタント・講師向けに、動画やインターネットを駆使したビジネス支援を進める伊藤剛志氏と対談しました。...

[ 成果につながる「ビジネス発想」 ]

5年かけて積み重ねられたものは「文化」です!
イメージ

よく「石の上にも三年」と言いますが、大きな組織の改善や社員教育において成果を出すには、ある程度の期間が必要...

[ 成果につながる「ビジネス発想」 ]

クロワッサンをネタに・・・心に響く「言葉がけ」とは(後編)
イメージ

職場において「発想の変換」をうまく利用すると、言葉がけの改善にもつながり、不満を持っている社員を動機づけた...

[ 勇気づけの言葉がけ「ペップトーク」 ]

クロワッサンをネタに・・・心に響く「言葉がけ」とは(前編)
イメージ

ペップトークは、相手の心に響いてポジティブな発想を引き出し、勇気づけるショートスピーチです。その基本的な考...

[ 勇気づけの言葉がけ「ペップトーク」 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ