コラム

 公開日: 2018-04-15 

災害時に備えて心しておきたいお金のこと

こんにちは。
練馬区の行政書士・ファイナンシャルプランナー上野誠です。

このところまた自然災害などが気になるところです。
今日は「防災とお金」のことについてお話しします。

万一に備えて小口の現金などを別途に用意

大きな震災が発生したら建物の火災や倒壊等が起こることを考えなければいけません。
例えば住宅密集地で火災等が発生した場合、幹線道路から遠いところに消防車が入ってくるのは難しいでしょう。
消防車の台数そのものも被害のすべてに対応できるのかどうかも難しいところかもしれません。
したがって家屋の危険が発生しそうな場合は当然に避難しなければなりません。

とはいえやはり大事なものは持ち出さないわけにはいかないところです。
「東京防災」といえば、東京都の発行した防災対応がよくまとめられている本で、都内の世帯には無料配布されたことでも知られています。
この「東京防災」の「非常用持ち出し袋」に関するページには現金や貯金通帳、印鑑などが、懐中電灯や携帯ラジオなどと並んでチェック項目に入っています。

また「まとめておきたい大切な物」という項目もありここには次のような説明が書かれています。

  「まとめておきたい大切な物
   紙製の証書や証明書、印鑑などはファスナー付きビニールケースに入れておくと、
   防水にもなります。万一のために家族の写真を持ち歩くのもよいでしょう。」
   (東京都発行「東京防災」91ページより引用)

とこのように書かれている91ページのチェック項目には具体的に「家族の写真」や「免許証」、「健康保険証」、「お薬手帳」と並んで「年金通帳」「貯金通帳」「印鑑」「株券」といったお金に関する項目がかかげられています。
ただ盗難、つまり空き巣対策を考えればむしろ別々に保管しておいたほうがいいという考え方があるかもしれません。
とはいえ少なくとも万一の時にすぐに持ち出しが可能な状態は想定しておくことがいいと思います。

さらに言えば資金的に余裕のある方は、当面の避難時に利用可能な預貯金の通帳印鑑、小口の現金を別々にストックしておきその部分をまとめておく、という考え方でもいいと思っています。

リスク分散といえば大袈裟ですが、「避難時用資金」とでもいうものを作っておくといいでしょう。
なお先程「小口の現金」といいましたが、現金はお札もさることながらできれば硬貨をいくつかの種類で用意しておくとなおいいと思います。

お金を取りに戻ってはいけない

しかしながらよく「着のみ着のまま」などという言葉もあるように何も持たずに逃げざるを得ない局面も十分に考えなければいけません。
この時に一番やってはいけないことは「お金を取りに戻る」という行為です。
無事に逃げ出せたにもかかわらず、何かを取りに戻って家屋の倒壊などに巻き込まれるということは避けなければいけないことです。

ちなみに焼けた家屋からお札の焼けたあとがでてくれば、その残った面積などによって換金をしてもらえます。
お札の素材となっている紙や塗料は特殊なものなのだそうで、焼けても判別ができることがけっこうあるようです。
おととしある金融機関で聴講したセミナーでは、阪神淡路大震災の時の焼けたお札の検証作業の写真を拝見させていただきました。

また通帳や印鑑などがなくても本人確認ができれば1日あたり10万円とか20万円とか一定の決められた額を金融機関の窓口で引き出すことが可能なケース2年前の熊本地震でも見られたことかと思います。
国から金融機関などに対してこういう対応を要請するケースは多いわけですから、万一手元にお金など貴重品がなくても、無理に取りに戻ることは絶対に避けてください。

大変な時であっても残念ながらお金は必要になることがあります。
いろいろな準備をして、あるいは頭に入れて災害時のお金のことも考えておきましょう。

この記事を書いたプロ

うえの行政書士FP事務所 [ホームページ]

行政書士 上野誠

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