コラム

 公開日: 2018-01-09 

親の援助を受けて住宅購入する際に気を付けたいこと

こんにちは。
練馬区の行政書士・ファイナンシャルプランナー上野誠です。
前回住宅購入において親の援助を受ける際に知っておきたいことについてお話ししました。
今日はその続きで「気を付けたいこと」についてお話しします。

先のことも考慮して名義人を誰にするのか考える

現在世の中の流れで、親御さんの世代からお子さんの世代へお金を動かして消費してもらえるようにするためなのか、前回お話ししてきたような税務上の特例があります。
ただ、そもそも親御さんがお金を出すにしても、贈与の特例を使って単独名義にするのか親子で共有にするのかは買う時点だけでなくその後のこともよく考えて判断することが大切です。

例えば親子で同居する場合、親御さんの立場で考えればお金を出した分だけその物件の持分を持つと「持分に応じた共有物の使用をできる」というのが共有状態における考え方ですから、万一親子でもめてもお子さんから出ていけ、とは言われにくいわけですよね。
もちろんもめないことが一番ではありますが・・・。

また前回お話しした「相続時精算課税」制度は住宅購入後でも利用することは可能です。
共有で購入して数年後に精算課税制度を使って贈与すれば、親御さんの持分をお子さんに移転することも可能です。
ただしその場合には親御さんからお子さんへの贈与のための登記費用や不動産取得税がかかってくる点には注意が必要です。
と考えれば家族関係が円満であれば、わざわざ精算課税制度を利用しなくても相続が発生するまでそのままでもいいのではないか、と考えることもできますよね。
ですから精算課税の利用は、相続が発生したら相続税が発生するのか否かなども含めて検討するといいでしょう。

あとでトラブルなども起こりうることを知っておく

また以前に住宅購入時にかかるお金の基本というお話しな中で触れていますが、資金援助を受けた方に兄弟姉妹がいらっしゃる場合、自分だけが住宅取得資金贈与の特例などを利用して親御さんから資金援助を受けると、親御さんの相続が発生した際他の兄弟姉妹から「自分たちが家を買ったときは何もしてもらえなかった」というお話が出ることがありえます。
「特別受益」や「遺留分」などトラブルが起こる種を生むこと可能性があることにはくれぐれも注意が必要です。

共有名義にする場合、前回お話ししたようなお子さんが住宅ローンを組むケースでは親御さんも担保提供者になります。
したがって親御さんもお子さんと一緒に金融機関で担保提供に関する書面などに押印する必要がでてきます。
親御さんの持分に関する「登記識別情報」いわゆる「権利証」も発行されます。

共有状態のままで気になることは、将来的に売却するケースが発生した場合にもし親御さんが認知症等で判断能力が低下していると成年後見人を選任する等の手続きをすることになることがあげられます。
さらにその際自宅売却の場合は家庭裁判所の売却許可がないと売却できないことになります。

同居の場合について触れましたが、別居の場合でもどういう制度を利用するのがより良い形になるのかは、先程特別受益のことにも触れましたが、主に相続時のことを考えて検討してみる必要があるでしょう。

住宅購入にあたって親御さんの支援を受けることができることはありがたいことです。
ただその場合はどういう形がいいのか、メリットやデメリットをしっかり検討して判断することが大切です。

この記事を書いたプロ

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行政書士 上野誠

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