コラム

 公開日: 2016-11-15  最終更新日: 2016-12-09

金属アレルギーの検査はどこに行って何をすればいいの?

ネックレスや時計、あるいは指輪やピアスによる湿疹、かぶれが起きた時、治療や検査をするためにはどこに行けばいいのでしょうか?

皮膚トラブルなので真っ先に皮膚科が思い浮かぶと思います。確かに皮膚科が専科となりますが、金属アレルギーの治療はアレルギー専門、またはアレルギーに詳しい皮膚科にかかることが大切です。そして、パッチテストを受けましょう。

検査にはどのようなものがあるか

金属アレルギーの予防や対策のためには、アレルゲンとなる金属の特定が重要です。そのために行われる検査は次のようなものがあり、いくつかを並行して行うことで判断材料とします。

〇血液検査
アレルギーがあるかどうかの確認のために行われます。
採血によって血液中のIgE抗体の数値を調べます。IgE抗体は体がアレルギーに対抗したときにできるたんぱく質で、花粉症やアトピー性皮膚炎では数値が高くなることで知られています。
しかし、金属アレルギーでは数値が低い場合もあり、これだけでは判断することはできません。

〇リンパ球幼若化試験
患者さんの血液から白血球の中のリンパ球をとり出し、試験管の中で原因と思われる金属と反応させ、アレルギーの有無を確認するテストです。
ただしこの検査は保険適応外なので、費用が1万円ほどかかってしまうのが難点です。

〇パッチテスト
アレルギーの疑いのある試薬を肌に貼り付けて反応を見るテストです。

有用性の高いパッチテスト

金属アレルギーの可能性が高い場合、もっとも有用性が高いものはパッチテストです。

これは金属を溶かした水溶液を肌につけて、アレルギー反応がおこるかどうかをチェックするものです。

スタンダードな検査では、アクセサリーなどに使用される16種類(アルミニウム、コバルト、スズ、鉄、プラチナ、パラジウム、マンガン、インジウム、イリジウム、銀、クロム、ニッケル、亜鉛、金、銅、水銀)について調べることができます。

金属アレルギー(接触皮膚炎)は皮膚科が専科ですが、皮膚科ならどこでも実施しているというわけではありません。

アレルギー専門や、アレルギーに造詣の深いクリニックや病院に限られます。逆に言えば、金属アレルギーが疑われる症状が出たときは、パッチテストを行っている病院を探して受診することが大切です。事前に電話やネットなどで確認しておくと良いでしょう。

通常、初診、テスト当日、2日後、3日後、7日後の計5回の通院が必要となるようです。検査料は健康保険適応ですので、自己負担割合が3割の場合1,000円程度です。別途診察料がかかると予定しておくと良いかと思います。

パッチテストの方法

金属を溶かした水溶液をテスト用の絆創膏に塗布し、背中の中央部に貼り付けます。

48時間後に絆創膏をはがし、その30~60分後に判定を行います。はがしたあとの背中が赤くなっていたり、ただれたりしていれば、そこに貼った金属にアレルギーがあると判定されます。

この時点で反応がなくても、72時間後(3日後)、168時間後(7日後)と時間が経って反応がでることもあります。

ただ、ここまで慎重に行っても、絶対とはいえないのが難点です。陽性反応が出た場合は、その金属にアレルギーがあると判定できますが、陰性でもアレルギーがないとは言い切れません。

その日の体調であったり、水溶液の濃度であったり、条件が変われば陽性になる可能性があるのです。つまりパッチテストで判断できるのは、「アレルギーがあるということに限られる」といった認識をしておくのが良いでしょう。

チャレンジテストで確かめる

パッチテストで用いるのは微量の金属を含む水溶液なので、テスト結果が陰性であっても、やはり臨床状況から金属アレルギーが疑われる場合、「チャレンジテスト」を行う場合があります。

これは金属を多量に含む食品を患者さんに食べさせて、かゆみや発疹を誘発させるテストです。

パッチテストよりも体への負担が大きくなりますが、陽性を見つけ出す検出率は高いです。

検査後に皮膚の症状が悪化すれば金属アレルギーが疑われます。逆に、金属を多く含む食品を極端に制限する検査方法もあります。症状が改善すれば、やはり金属アレルギーが疑われるというわけです。

パッチテスト中の注意事項と副作用

検査用の絆創膏を貼っている2日間は、その部位を濡らすことができないので、入浴やプールは禁止となります。

濡らさないようにシャワーを浴びたり洗髪したりすることは可能です。また、汗で水溶液が薄まってしまうことを避けるため、激しい運動やサウナも控えます。かゆみが生じてもかいたり、たたいたりは禁物です。

また、パッチテストによって副作用が出る可能性があります。軽いものでは、絆創膏かぶれです。また、アレルギー反応が出た場合は色素沈着が残る可能性があります。

さらに試薬によって新たな感作が起こる可能性もあります。これらのことを理解したうえで、検査することが大切です。




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