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 公開日: 2015-09-02 

Q.役員退職給与はそれを受ける役員の所得税にも節税効果がある?

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Q.昨日のQ&Aで、役員退職給与はそれを受ける役員の所得税にも節税効果がある、と説明されていますが、この点について詳しく教えてください。


A.役員退職給与は、退職所得として所得税が課税されます。
退職所得の金額は、退職金の支給額から退職所得控除額を控除した金額とされています。

退職所得控除額は、原則として、勤続年数に40 万円(20 年超の勤続年数については70 万円)を乗じて計算されますから、かなり大きな金額となります。
加えて、課税される退職所得の金額は、原則として、その二分の一とされます。
さらに、実際に計算される所得税は、累進課税制度の影響が小さくなる分離課税で計算されます。


<解説>
役員退職給与は、所得税の計算上、退職所得とされます。この退職所得は、下記の理由により、所得税が最も優遇される所得と言われています。

① 控除することができる退職所得控除額が大きいこと

退職所得の金額は、下記のように計算されます。

(退職所得の金額)=(収入金額)-(退職所得控除額)

~退職所得控除額の計算~

勤続年数20 年以下・・・40 万円×勤続年数=退職所得控除額

勤続年数20 年超・・・800 万円+70 万円×(勤続年数―20 年)=退職所得控        除額

(注1)障害者になったことが直接の原因で退職した場合の退職所得控除額は、上記の方法により計算した額に、100 万円を加えた金額となります。
(注2)前年以前に退職所得を受け取ったことがあるときなどは、控除額の計算が異なることがあります。


勤続年数1年あたり、40 万円(20 年超の場合には70 万円)ずつ退職所得控除額が大きくなりますから、かなり大きな控除が退職所得には認められることになります。


② 原則として二分の一だけ課税されること

退職所得の金額の全額が所得税の課税対象となるわけではありません。

課税対象となる退職所得の金額(「課税退職所得金額」といいます)は、原則として、退職所得の金額の二分の一とされています。

~課税退職所得金額の計算~

(課税退職所得金額)=(退職所得の金額)×1/2

ただし、役員としての勤続年数が5年以下である人が受ける一定の役員退職給与には、この二分の一の課税の適用はありません。

役員としての勤続年数が短い役員に対して役員退職給与を支給する場合には、注意してください。


③ 分離課税で課税されること

所得税は、原則として累進課税制度で計算されます。

累進課税制度とは、課税対象となる所得の金額が大きくなればなるほど、高い税率で計算される仕組みをいいます。

このため、所得の金額が多ければ多いほど、所得税の税率は大きくなるのですが、退職所得に関しては退職所得を他の所得と区分して所得税を計算する、という分離課税の仕組みが採用されています。


たとえば、不動産投資の所得(不動産所得)の金額が400 万円、不動産投資以外の所得の金額が600 万円ある場合には、合計の1,000 万円に対して所得税を計算することが原則です。

所得税の税率は所得金額が1,000 万円の場合には最高で33%となりますから、この場合には最高で33%の税率が適用されます。




しかし、仮に不動産投資以外の所得が退職所得の場合には、400 万円(不動産所得)と600 万円(退職所得)をそれぞれ区分して、それぞれに所得税率をかけて所得税額を計算します。

このため、400 万円の不動産所得には最高で20%、600 万円の退職所得にも最高で20%の税率をかけてそれぞれの所得税を計算した上で、合計した所得税を納税することになります。


以上を踏まえると、分離課税で計算する場合には、適用される税率が小さくなる可能性があるということになります。









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