コラム

 公開日: 2014-12-25  最終更新日: 2015-01-13

Q.現物給与は役員給与税制の制限を受けるのでしょうか?

Q.社宅家賃を会社が負担するなど、いわゆる「現物給与」のうち役員に対するものは、役員給与税制の制限を受けるのでしょうか?


A.「現物給与」は給与として取り扱われますので、役員に対するものであれば、役員給与税制の制限を受けます。


<解説>

従業員が負担すべき社宅家賃や保険料、そして食費などを会社が負担した場合、会社が従業員に対してお給料を支払い、そのお給料をもとに従業員がこれらの費用を支出したと同視できますので、(お金ではない)経済的利益を、お給料として会社が従業員に供与したとして、原則として給与所得として所得税が課税されることになります。

このような費用を「現物給与」といい、例えば下記のようなものが挙げられます。

~現物給与の具体例~

①物品等の資産を贈与した場合におけるその資産の価額に相当する金額
②資産を時価より安く譲渡した場合における時価と対価の差額に相当する金額
③資産を時価より高い価額で買い入れた場合における時価と対価の差額に相当する金額
④債権を放棄し又は免除した場合におけるその放棄し又は免除した債権の額に相当する金額
⑤債務を無償で引き受けた場合におけるその引き受けた債務の額に相当する金額
⑥居住用とする土地又は家屋を無償又は低い価額で賃貸した場合における通常賃貸料の額と実際に徴収した賃貸料の額との差額に相当する金額
⑦無償又は通常の利率よりも低い利率で金銭を貸し付けた場合における通常の利率により計算した利息の額と実際徴収した利息の額との差額に相当する金額
⑧無償又は通常の利率よりも低い利率で金銭を貸し付けた場合における通常の利率により計算した利息の額と実際徴収した利息の額との差額に相当する金額
⑨無償又は低い対価でサービスの提供をした場合における通常対価と実際の収入金額との差額に相当する金額
⑩機密費、接待費、交際費、旅費等の名義で支給したもののうち、その法人の業務のために使用したことが明らかでないもののその支給額
⑪個人的費用を負担した場合におけるその費用の額に相当する金額
⑫社交団体の入会金、経常会費その他当該社交団体の運営のために要する費用で、個人が負担すべきものを法人が負担した場合におけるその負担した費用の額
⑬役員や従業員を被保険者及び保険金受取人とする生命保険契約を締結してその保険料の額の全部又は一部を負担した場合におけるその負担した保険料の額に相当する金額

この現物給与の取扱いは、従業員だけでなく、役員に対しても同じように適用されることになっています。

このため、役員に対して現物給与の支給があれば、それは役員に対して給与を支払った、すなわち役員給与の支給があったことになりますから、現物給与に関しても、役員給与税制の制限の対象となります。

なお、現物給与に関しては、少額なものや福利厚生の一環として支給されるものに関しては、所得税の世界において、敢えて給与所得として所得税を課税しないという取扱いが設けられています。

このように、給与所得とされない取扱いが設けられている下記のようなものに関しては、それが役員に対するものであっても役員給与とすべきではありませんので、役員給与として経理をしなかった場合に限り、役員給与として取り扱わないとされています。

~給与課税されない役員給与の一例~

☆金銭の無利息貸付け・・・法人における借入金の平均調達金利など、合理的と認められる貸付利率を定め、これにより利息を徴している場合など一定の場合

☆社宅の貸与・・・下記算式で計算される、適正家賃月額を取っている場合
            これ↓
①小規模な住宅(原則、床面積が132 平方メートル以下である住宅)
次の(1)から(3)の合計額
(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
(2) 12 円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3 平方メートル)
(3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

② 小規模な住宅以外の自社所有の物件(④以外)
原則として、次の(1)と(2)の合計額の12 分の1
(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×12%
(2) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×6%

③ 小規模な住宅以外の他人から賃借した物件(④以外)
支払家賃の50%と、②のいずれか多い金額

④ いわゆる豪華社宅(原則、床面積が240 平方メートルを超える住宅)
相場から計算される適正家賃



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