コラム

 公開日: 2011-06-30  最終更新日: 2014-07-31

関東白蟻防除株式会社・南山和也が見た気仙沼の現状

関東白蟻防除株式会社 社長の南山です。

遅ればせばがら、6月に震災・津波被災地である気仙沼市に行って来ました。

現在当社が行っている殺菌消毒のボランティア活動を、もっとシステマティックに
拡げていくための実態調査が目的です。


今回は、実際に被災地入りしての全体的な感想をまとめてみました。

一番に感じたことは、「写真や映像」と「現地」は違う!ということです。
東京に戻ってきてから自分の撮った写真をPCの画面で見て、
『全然違う!』と感じさせられました。


初日、新幹線の一ノ関駅(岩手県)を降りて、まずは拍子抜けしました。
震災の痕跡は何も見られません。
半壊した建物、陥没した道路、休業を余儀なくされる商店、
そういった震災のイメージを持ってましたが、全く普段通りでした。
ちなみに、一ノ関は海から50キロほど内陸に入ったあたりです。


翌朝車で気仙沼に向かう道中、全く異常が見られず、普通の田舎道でした。
市内に入ってからも不思議なほど異常なし。
そして港に近づき角を曲がった瞬間、
とうとう目の前に被災した市街地が現れました。

山のように積まれた瓦礫のボリューム感、
無事な街並みから道路一本入った瞬間に変わるその姿。
見渡す限りに拡がる鉄くずなどの山。
そこに立って自分自身の目で見ている最中は、
ただ圧倒されてしまい、何の感想も湧いてきませんでした。





車のカーナビが
『300メートル先左折です。~~~(コンビニ)が目印です』
と教えてくれ、初めてここが市街地だったのか、という事に気が付きました。


津波被害に遭った住宅街の道路では、
大型の重機がバキバキ大きな音を言わせながら瓦礫を寄せ集めていました。
全く原型を留めぬ瓦礫が泥と一緒にうず高く山になっていました。


近くの小学校の校庭には、集められた被災自動車が何段にも積み重ねて置いてあり、
まるでスクラップ場の様でした。
その向こうの無人の校舎にスローガンでしょうか、

『みんな仲良し、なんでも挑戦、みらいに羽ばたく南っ子』

といった垂れ幕が貼ってありました。
ここは南気仙沼小学校。
それを見つめ、しばらく動けませんでした。


消毒作業の跡にお昼ご飯をいただいた小学校裏のお宅では、
『うちはこの小学校が防波堤になってくれたおかげで流されずに済んだんです』
といったお話をお聞きました。
こちらのお宅は漁業関係者の方らしく、色々とお話をお聞かせして下さいました。
有名である広島のカキも、90%以上はここから稚貝を送っていたとか、
日本で唯一、フランスガキの養殖をしていた人も被災されたとか。

沿岸で獲れる魚の話になった時の、

『人間を食って育った魚なんか食えっこねえ』

という一言は、リアリティがあり過ぎて言葉に詰まってしまいました。


市内移動中に、自分の前にヘドロを積んだトラックが走っていて、
カーブの度にベチャッ!と跳ね落ちてくるのですが、これがとんでもなく臭いのです。


内陸まで打ち上げられた漁船が、津波の通った跡に横たわっており、
その表面にはかなり大きい黒バエが密集してとまっていました。
(夕方になるとハエは飛ばなくなります)
殺虫剤を吹きつけると、ワッーと一斉に飛び立っていきます。





地面には鮫の尻尾が転がっていたり、
側溝の溜まり水には大量のウジが死んでいたり、
ふと足元を見ると、あたり一面にビッシリたかっている1ミリくらいのコバエ。
10センチ四方に100匹はいたのではないかと思いますが、
小さく保護色なので、しゃがんで良く見ないと見えませんでした。


取り残された土蔵の屋根には、内陸の方なのにカモメが沢山とまっていました。
瓦礫の中には、冷凍倉庫から出た大量の魚が埋まっているようです。
あたりはクサヤと鮮度の落ちたホヤを足して更に2倍強烈にした様な匂いでした。

別の場所では、焼け落ちたビルにカラスが大量にとまっています。
漫画『北斗の拳』に出てきていた、世紀末の映像の様でした。

海沿い斜面に建つ宅地では、
津波にやられた建物の一段上の隣家は無事なままでした。
ちょうどその場所に道路標識があり、
『津波警戒ライン、ここまで』とありました。
ものすごい精度!と驚かされました。


ボランティアセンターの一般受付では、
出来ることによって、それぞれ背中に標識をガムテープで貼られています。
専門技能を持った人は『ナース』『大工』など、特にない人は『そうじ』など。

『これから側溝の泥出しに行きます。行く人いますか?』
などと言って何人かずつまとまって出かけていきます。

初日は我々も、
『床下の殺菌消毒に来て頂ける方?』といって2名集めて頂きました。
一人は愛知から来た看護師(女性)さんでした。
12リットルタンクを背負ってしっかりと作業を行なって頂きました。


港の岸壁近くは、地震で地盤が下がっており、満潮時には水没してしまいます。
4時頃に行ったら海の方から水たまりが、毎秒20~30cmくらいの速さで遡ってきます。
海水がまるでアメーバ状の生き物の様に見えました。

別の場所の水たまりでは、底の方から水がゴボゴボと湧き出ています。
埋設された配管が破損している様でした。


住宅前の縁石の上に、泥のついた子どもの写真が風に飛ばされぬよう、
小石で重しをして置いてありました。
瓦礫掃除のボランティアの方々が見つけて、持ち主のために置いておくらしいです。
未だに置いてあるということはこの家の持ち主は・・・。





よく見ると他にも、ぬいぐるみなどが玄関先に置いてあったりします。


お話を聴きにお伺いした避難所の中学校では、
体育館の中にドーム型テントがびっしりと立っていました。
片隅には、段ボールで作られたキッズコーナーもありました。

校庭にズラッと並び建つプレハブの仮設住宅は、まさに長屋。
住民の方と目を合わせるのがはばかられ、遠目から見ることしかできませんでした。



以上、現地の状況などが少しでも伝わったでしょうか。

『自分も現地に行って何か役に立ちたい!』
と思った人は、あまり大上段に構えなくても、結構気楽にボランティアは出来ますので、
積極的に現地に入ってみてはいかがでしょうか。



【企業ボランティア日記はこちらからどうぞ】

この記事を書いたプロ

株式会社テオリアハウスクリニック [ホームページ]

南山和也

東京都練馬区関町南4-16-19  南関町ビル2F [地図]
TEL:03-5948-5332

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