コラム

 公開日: 2016-05-31  最終更新日: 2016-06-03

公式⑤製造業の売上は「占有率」アップが肝

Q5 客単価=対象客数 × 占有率 × 購買頻度 × 1個当たり単価 について


この式では特に、製造業(機械や工場を持って行う事業)を考えてみます。

製造業で売上を増やすとしたら、「対象客数」を増やすか、「占有率(商圏における「うちのお客さん」の割合)」を増やすか、「購買頻度」を上げるか、「1個当たり単価」を上げるか、です。あなただったらどの数字を上げますか?それはなぜですか?

Q5の解答


皆さんの答えはどうだったでしょうか?

先に答えを言うと、製造業の場合、「占有率」を上げる作戦がいちばん効きます。
「占有率」はある一定のエリアの中で、「うちのお客さん」が占める割合のことです。

では、占有率を上げるにはどうしたらいいのでしょうかか?

それは、一定のエリアの中で
 「より多くの人がほしがるようなもの」
 「より多くの人が必要とするようなもの」を、
 「より多くの人が買える価格で作る」
ことです。 (なおかつ、他のメーカーが作っていないものがベストです。)

パン屋さんなら、フランスパンの専門店よりも、普通のロールパンや食パンの方が、占有率は高くなります。
フランスパンを買う人より、普通のロールパンや食パンを買う人の率の方が多い、ということです、

占有率

同様に、ケーキ屋さんなら、500円台のケーキよりも、300円台のケーキの方が、占有率は高いです。

ある金属切削加工業の3代目が、新製品として”水を70%節水できる蛇口”というものを開発したのですが、そんな蛇口なら、たいていの企業や個人が興味を持つでしょう。(=占有率の高い商品)

こういった感じで、占有率は、その商品の需要度と価格によって決まってきます。

なぜこの「占有率」が売上UPにいちばん効果があるか?なぜ、購買頻度や単価ではないか?って思いますよね。

それは、他の項目を上げることが製造業では特に難しいからなのです。以下、具体的に見ていきましょう。

「対象客数」を増やす=コストがかかる


対象客数は、コンビニでいうところの商圏人口(ある一定エリアの中の全人口数)だと思ってください。
BtoBのビジネスなら、ある一定エリアの中の全事業所数です。

これは上げられないですね。コンビニに隣の市からお客さんがこないのと同じ原理です。

例えば、建築業を考えてみましょう。対象客数を増やすということは、営業エリアを拡大することを意味します。たとえば隣の県に進出したとすると、隣の県で顧客を開拓する営業コスト、隣の県にモノを運ぶ運搬コストなどがかさんきます。占有率UPの方が、まだ可能性があるのです。

対象客数

部品製造でも、機械製造でも、食品製造でも、ある一定の距離以上の場所の注文を受けることは難しいでしょう。

「購買頻度」を上げるのも難しい


製造業の場合、購買頻度はお客さんが決めます。個人向けの消耗品なら、「衝動買い」とか「ついで買い」なんかもありますけど、BtoBの製造業ではコントロールできません。

以前、メッキ屋さんの支援をしたことがありますが、メッキの依頼頻度は、メッキ屋さんで決めることではなく、あくまでもお客さん側が決めることです。スーパーに商品を卸す漬物屋さんでも、スーパーから発注されただけ製造するだけです。

個人が持つ自動車はおおむね10年前後で買い替えられますが、これもトヨタや日産が決めることではありません。あくまでもお客さんの都合です。

「1個当たり単価」も上げるのが難しい


飲食店や小売店でも、顧客の嗜好は基本的に低価格路線であり、 1個当たりの単価を上げることが難しいことは以前述べたとおりです。

BtoBの製造業であれば、下請けになればなるほど顧客との価格交渉にも厳しいものがあります。対抗策があるとすれば、製造コストにみあう「妥当な価格」を主張するくらいのものです。ここで単価を上げることで売上を伸ばすのは難しいのです。

ユーザーに直接モノを売れる立場にあるメーカーだったとしても、粗利は低く、メンテナンスやオプション品で利益を確保しているのです。(インクで利益を稼ぐプリンターメーカーやメンテナンスで利益をかせぐ自動車メーカーを考えるとと理解できるでしょう。)

この公式を自分のビジネスに生かすために


せっかくなので、いま、次のことを考えてみましょう。

①あなたの店の商品、あなたの会社のサービスを買う人は、100人中何人くらいだと思いますか?

②その人数(占有率)を2倍にするために、品ぞろえや価格帯を考えてみましょう。

 どんな商品があれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どんな品ぞろえであれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どれくらいの価格帯であれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どんなサービスがあれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どんな立地だったら、より多くのお客さんが利用しくれますか?

③ ②で考えたアイデアを実現するために、どんなことができそうですか?(仕入れや、オペレーションの改善、商品開発、立地探しなどの”やるべきこと”があるはずです。)

次回は...


 ほかにもある公式色々、をご紹介していきますよ!

売上1億円を100億円にする公式 INDEX


経営戦略で一番重要な数字は”ROI”

「ROI」で分かる事業の”失敗”と”成功”

まずは「数字で考える」ことからスタート

売上1億円を100億円にする公式-クイズ-

公式①「店数」と「1店舗あたり売上高」なら、「店数」を増やす

公式②「客数」と「客単価」なら、「客数」を増やす

公式③客数を増やすには「占有率」を上げる

公式④客単価を上げるには「品種」を増やす

公式⑤製造業の売上は「占有率」アップが肝

小売・飲食の売上増加公式(その他)

Webビジネス、物流、タクシー、営業会社の売上増加公式

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