コラム

 公開日: 2016-05-28  最終更新日: 2016-06-03

公式③客数を増やすには「占有率」を上げる

Q3 客数=商圏人口×占有率×年間来店頻度 について

<全業態>
客数を増やすとしたら、「商圏人口」を増やすか、「占有率(商圏における「うちのお客さん」の割合)」を増やすか、「年間来店頻度」を増やすか、です。あなただったらどの数字を上げますか?それはなぜですか?

Q3の解答


皆さんの答えはどうだったでしょうか?

まず、「年間来店頻度」ですが、前回<公式②「客数」と「客単価」なら、「客数」を増やす>の問題と同じで、「年間来店頻度」を上げることはここでも重要です。

この式では「占有率」という言葉になじみがなかったかもしれませんが、実は「占有率」が積極的に上げたい要因なんです。今回は、「占有率」について詳しくみてみましょう。

占有率はあるエリアにおける”うちの客さん”の密度


「占有率」というのは、ここでは”(あるエリアにおける「うちのお客さん」の割合)”とします。密度、といってもいいでしょう。

たとえば、コンビニエンスストアの商圏は都心で半径200m~300mくらいの(徒歩5分圏)です。このエリアに5000人が住んでいたとします。

コンビニの場合は子供から、大人まで、性別では男性でも女性でも対象になります。ですから、そのエリアにおける「うちのお客さん」の割合は、乳幼児や90歳以上の高齢者を除いて、8割くらいになるでしょう。100人のうち80人がお客さんになるわけです。

同じエリアに「紳士服のハルヤマ」のような、スーツ屋さんがあったとすると、そこのお客さんは、男性に絞られ(約50%)、年齢も30代~60代(約40%)に絞られてきます。占有率25%程度だとすれば、”うちのお客さん”は住民100人のうち25人くらいになるわけです。

占有率(コンビニと紳士服)

もっと言うと、同じエリアに、トカゲやカメをたくさん売っているような趣味の店「爬虫類屋」があったとします。すると、そこのお客さんは、主に男性で、年齢は10代~60代と年齢は幅広いかもしれませんが、「自分で爬虫類を飼いたい人」とういことで、客増はぐっとしぼられます。占有率1~2%程度だとすれば、”うちのお客さん”は住民100人のうち1人か2人くらいになるわけです。

占有率が高いビジネス=everybodyを対象にしたビジネスを作ろう


このコンビニ、紳士服、爬虫類屋、のビジネスで、占有率の面で有利なのはどれだかお分かりですよね?

はい、コンビニですね。コンビニが一番”客層が広く””占有率が高い”のです。

でも、またここで 「コンビニ? うちはコンビニをやらないといけないということ..?」 という声が聞こえてきそうです。

いえいえいえ、そういうことではなくて。

ここでは「コンビニになろう」と言っているわけではなくて。大事なことは、一定のエリアの中で、より多くの人が必要とするようなビジネス(商品+価格)をやった方が有利、ということなんです。キーワードは”よりeverybody”です。

例えば同じ「紳士服」でも、スーツよりもTシャツのほうが、”よりeverybody”です。

例えば同じ「ペットの店」でも、爬虫類よりも犬や猫のほうが、”よりeverybody”です。

同じ「和食屋」でも、1人2万円の料亭よりは、1人5000円の和食店のほうが、”よりeverybody”です。

同じ「パン屋」でも、フランス仕込みのフランスパンの専門店よりは、シンプルなロールパンを中心においた店の方が、”よりeverybody”です。

製造業でも同じです。レクサスよりもカローラのほうが、一定エリアの潜在顧客は多い(よりevuerybody)ですよね?

商圏人口は増やしません(=商圏拡大は利用頻度を下げる)


まず「商圏人口」ですが、これは「上げません」。商圏人口を増やす、というのは商圏のエリアを広げるということ、つまり、極端にいえば、近隣1kmの商圏だったものを、10km、20kmに広げるという話になるのです。

これがどうしてよくないのか?

皆さん、お客さんの立場になってみると分かります。「お客としての自分」のことを考えてみると分かります。

例えば、お客さんとして、家や会社の近くラーメン屋には週1回行ったとします。でも、それが10km、20km先の店だとしたら、半年に1回、1年に1回と頻度が減りますよね?

商圏を広げる

商圏人口を増やすことは、商圏を拡大することであり、それはお客様の来店頻度が低くなることを意味します。
会社の立場から考えると、そんなに遠くのお客に自社を知らしめる広告宣伝や営業費用を考えると、商圏を拡大することは経費増加も意味します。

この公式を自分のビジネスに生かすために


せっかくなので、いま、次のことを考えてみましょう。

①あなたの店の商品、あなたの会社のサービスを買う人は、100人中何人くらいだと思いますか?

②その人数(占有率)を2倍にするために、品ぞろえや価格帯を考えてみましょう。

 どんな商品があれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どんな品ぞろえであれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どれくらいの価格帯であれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どんなサービスがあれば、より多くのお客さんが利用しくれますか?
 どんな立地だったら、より多くのお客さんが利用しくれますか?

③ ②で考えたアイデアを実現するために、どんなことができそうですか?(仕入れや、オペレーションの改善、商品開発、立地探しなどの”やるべきこと”があるはずです。)

次回は...

次回は >>公式④客単価を上げるには「品種」を増やす  です。お楽しみに!

売上1億円を100億円にする公式 INDEX


経営戦略で一番重要な数字は”ROI”

「ROI」で分かる事業の”失敗”と”成功”

まずは「数字で考える」ことからスタート

売上1億円を100億円にする公式-クイズ-

公式①「店数」と「1店舗あたり売上高」なら、「店数」を増やす

公式②「客数」と「客単価」なら、「客数」を増やす

公式③客数を増やすには「占有率」を上げる

公式④客単価を上げるには「品種」を増やす

公式⑤製造業の売上は「占有率」アップが肝

小売・飲食の売上増加公式(その他)

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