コラム

 公開日: 2016-03-25 

日本で一番わかりやすい経営戦略(7)”本気で”お客様のことを考える

前回日本で一番わかりやすい経営戦略(6)基本的な経営戦略4つということで、以下の4つの戦略をご紹介しました。

 Ⅰ市場浸透戦略
 Ⅱ市場開拓戦略
 Ⅲ新製品開発戦略
 Ⅳ多角化戦略

製品市場マトリックス

戦略を決定するポイント


でも、

やらないといけないことが色々思いついて、どれがいいか決められない、

あるいは

「Ⅰ市場浸透戦略」(広告宣伝パターン)以外に何も思いつかない、

という方がいるかもしれません。

そんなあなたのために、戦略を考えるポイントを3つお伝えしましょう。(アイデアを出すためにも、絞るためにも使える考え方です。)

【戦略を考えるポイント】

 1.お客様の視点で考える
 2.喜ぶお客様が多い方がよい
 3.競合が少ない方がよい

1.お客様の視点で考える


「お客様第一主義」「お客様は神様」とはよく言うけれど、私たちは本当にお客様を見ているのでしょうか?
そして、本当に重要なお客様の問題を解決してあげているでしょうか?きっと改善の余地があります。

MRIスキャナの例


クリエイティブ・マインドセット」という本の中で、GE(アメリカの大手電機メーカー)の設計者ダグの例がおもしろかったので、ここで紹介しましょう。

彼は、GEで新型MRI(医療用スキャナー)の開発責任者をしていました。MRIって、ベッドに寝そべってじっとしておかないといけない、あれです。数億円もする新型のスキャナーは計測精度が高く、彼はその開発が成功したことを誇りに思っていたわけです。

MRIbefore
(copyright: http://www.e-radfan.com/item-jrc2012-repo/14891/

でも、実際にそのMRIが病院で設置される段階になって、彼は思ってもみなかった光景に出合います。

彼は、これからMRIを受けようとする小さな女の子を目にしたのですが、女の子がMRIの検査におびえて泣いているのです。さらに彼は、MRIを受ける子供の80%は鎮静のための麻酔が必要だということ知ります。

自分の開発した商品が、こんなにも子供たちをおびえさせていたことに衝撃を受けて、ダグはユーザー志向のデザインを学び直し、MRIのデザインをこんなふうに変えます。

MRIAfter
(copyright: http://liginc.co.jp/life/l_design/23024

新しいMRIは海賊船になっているんです。子供たちは、海賊船で冒険するよ、という設定でこの部屋にやってきます。そして、わくわくしながら海賊船(MRIの寝台)に乗り込み、「海賊に見つかるといけないからじっとしててね」と指示されます。

そして、しばしの船旅のあと、無事に冒険(検査)を終えると、ちょっとしたお宝がもらえるわけです。

子供の恐怖心が楽しみに変わったのももちろん、子供をなだめるための病院側の手間、親族の精神的な不安も減りました。当然、このMRIスキャナーは世界各国で売れるでしょう。

これが本当の「お客様目線」です。

海辺の定食屋の例


アメリカの医療機器?数億円? あんまりピンと来ないなぁ、という方のために、身近な例をもうひとつ。

赤字で困っていた海辺の定食屋さんの話です。(飲食専門のコンサルタントHさんから聞いた話です。)

そこの定食屋さん、食べてみるととてもおいしいのですが、なぜか必ずご飯が大盛り。どんなお客さんでも大盛りなのです。

ご飯大盛り
(イメージ図)

オーナー(兼調理人)に話をきくと、「サービスのひとつで大盛りにしている。大盛りだとお客さんはうれしいんだ」とのこと。

みなさんお気づきだと思いますが、ごはんは普通でよいですよね。(普通というのは、男性で250g、女性で200gくらいです。)

Hさんの指導で、ご飯は基本的に250gとし、「大盛り無料」をいうのをサービスにしたところ、
お客さまからは何のクレームもなし。むしろ「実はご飯が多いと思っていた」という人も。そして、もちろん売上原価(米代)も減りました。

「お客様のために」と思っていたことが、ものすごく「お客様の満足」から外れている、というのは本当に良くあることです。

じゃー、どうやってお客様の視点に立てばよいの?ということですが、それはまたの機会に。この本には分かりやすく書かれていますよ↓
クリエイティブ・マインドセット

次回は 2.喜ぶお客様が多い方がよい についてお話していきましょう。

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
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