コラム

 公開日: 2016-03-05  最終更新日: 2016-03-23

儲かる和菓子屋作戦(4)根本的な作戦変更-売る相手を変えてしまう!?

前回、「根本的な作戦」を変えることで売上を大幅に伸ばした和菓子屋さんの話をしました。今回は、この作戦についてお話していきます。

重要なのは、根本の作戦を変えること。誰に、何を、どう売るか考え直そう


「根本の作戦」というのは、ここではこの3つの要素とします。それは

「A:誰に」
「B:何を」
「C:どのように売るか」

...です。

「誰に」というのは、どこの、どのようなニーズ(困りごとや欲求)を持つお客さんを狙って販売していくか、という話です。

前回事例に挙げたA社のお客さんは、元々「地元に住む50-70代の女性」がメインでした。これをこの会社では、「インターネットで買い物をする20代から30代の女性」にシフトしたわけです。

「何を」というのは、お客さんに、うちの会社がどんな商品やどんな価値を提供するか、ということです。
A社の場合は、もともと、いわゆる普通の和菓子の品ぞろえをしていました(伝統的な生菓子+贈答品)。これを、「20-30代の女性たちがほしくなるようなカワイイ・おもしろい和菓子の品ぞろえを増やす」というふうにシフトしました。「カワイイ!」「おもしろい!」という「うれしい気持ち」になるようなお菓子を意識的に作っていることもポイントです。つまり、モノを売るだけでなく、お客さんに「喜び」も提供しているのですね。

「どのように売るか」というのは、どのような手段、どのようなアピールポイント、どのような販路で販売するか、というようなことです。A社の場合は、もともと自社の3店舗での販売していたのですが、強化するポイントを「インターネットでの販売」にシフトしたわけです。(今の3店舗は維持したまま。)

大きな作戦変更-羊羹専門店から観光土産店にシフト


もうひとつ、大きな作戦変更の事例をご紹介しますね。

九州のBという観光地でもともと羊羹専門店の店として有名だったお店の事例です。和菓子需要の落ち込みとともに、そのBという観光地そのものも衰退しており売り上げが減少。若い経営者は、経営戦略を以下のように変えました。

「誰に:当地を観光地として訪れる県外お客様をターゲットとする」
「何を:自社の羊羹に限らず、お客様がほしい商品を品ぞろえ」
「どのように売るか:既存店舗を増床して九州銘菓の店として改装」

このケースでは、「誰に(観光客)」は変わっていません。

大胆なのは、「何を」のところです。関西や関東からこの観光地を訪れるお客様のニーズをよく見てみると、「羊羹だけ買いたい」人よりも、「九州のおいしいお菓子を色々買いたいなー」と思っている人のほうが圧倒的に多いのです。なので、このお店では、自社の羊羹だけ売っていたのを、博多の「ひよこ」や「通りもん」、長崎のかすてらなど、仕入れ商品の大幅に増やして、お客さんのニーズにこたえたわけですね。(この勇気が素晴らしい!)

こうやってこの会社は、広く九州で有名な銘菓を集めた九州銘菓の店を作りました。かつ、観光バスや旅行会社などと提携することで、駐車場に観光バスが停まり、団体客がぞろぞろと店の中に入って、わいわいと楽しく商品を買い上げていく、というお店になりました。

どちらも大きな勇気と大胆な行動が必要なチャレンジですが、だからこそ広告や商品開発だけでは得られない、大きな売上改善、2倍、3倍の成長が期待できるのです。

根本的な作戦の変更が、5年後大きな違いを生む


「根本的な作戦の変更」は、経営用語で「戦略変更」といいます。

戦略変更をする会社と、いつまでも同じ戦略を続ける(つまり、10年前と同じ和菓子屋を続ける)パターンがありますが、色々な業種・業態の成功と失敗を見ていると、企業の失敗と成功は次の4種類に分けることができます。

<図:成功と失敗の4分類>
戦略と運

A社の場合、インターネット販売が軌道に乗ったあとの、企業コラボや駅ナカへの出店は、幸運な成功、たなぼたみたいなものでした。でも、実際のところは、不思議なことに、大きなチャレンジをする会社ほど、大きなタナボタがやってきます。A社の場合、インターネット販売をするぞ!という大きな戦略転換があったからこその成長なのです。

私が、和菓子屋の2代目、3代目の若い社長さんに大きな挑戦の可能性をお話するのは、そんな大きな結果を期待するからです。

根本的な作戦がどれほど大きな結果を出す可能性があるか、お分かりいただけましたか?

他にもたくさんご紹介したい例はありますが、今日はこのあたりで。

なるほど、でもうちの会社の場合はどうなるの? ...と思ったら、あなたも質問しませんか?<お問い合わせフォームをクリックしてお気軽にどうぞ。>

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
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お忙しいところありがとうございました。 やっぱり、、、流...

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