コラム

 公開日: 2016-02-29  最終更新日: 2016-03-23

儲かる和菓子屋作戦(6)商品カテゴリーはお客様の目的に合わせる

売上をつくるパワーを持つのは、品ぞろえ+価格


和菓子屋さんの社長さんはご自分が和菓子職人でいらっしゃることが多いので、考え方やものの見方が

 「どれだけおいしい和菓子を作るか」

に偏りがちです。これは、これですばらしいのですが。。。残念ながら、ほとんどのお客さんはやあなたの店の職人さんが「自分史上過去最高においしい和菓子」を作ったとしても、今以上に買うとは限らないし、客数が増える保証もありません。

(理由は「なぜあなたの店の売上が下がり続けるのか」をご覧ください。)

「いいものを作ればお客様はついてくる」-本当にそうであればよいのに、と願いますが、何十件もの伸び悩む和菓子屋さんの経営を見てきた私としては、これは「うそ」です。(どの和菓子屋さんもおいしい和菓子を作っていましたが、売上は下がっていますから。)

商品単品の品質よりも重要なのは、 「お客さんが望む品ぞろえ」と「お客さんが望む価格帯」 です。

お客様は、「最高のお菓子」 を求めているわけではなくて、 「自分の予算内で、便利に買える、自分の目的に合ったそこそこおいしいお菓子」を求めているのです。この条件にあったお店が、お客さまに支持されていくんです。

「朝生」は作り手、売り手目線


じゃあ、まずは、「品ぞろえ」とは何でしょうか? ここでは、「品ぞろえ」を

①商品カテゴリー  と  ②商品カテゴリー内の商品群  の2つの面で考えていきましょう。
 
まず、①の商品カテゴリーですが、あなたのお店では、こんな風に分類していませんか?(一般的な分類です)

< 朝生 + 生菓子 + 半生菓子 + 焼き菓子> 

でも、この分類を見ている限り 「本当にお客さんが望んでいるもの=次に作るべきもの」 が見えてきません。

どうしてかというと、この分類は「作り手目線」だからです。これは作業上の分類で、朝作るから朝生、作り置きできる生菓子、、、という考え方なので、お客さんの見え方・考え方とは違います。

品ぞろえ=お客様の目的別に商品カテゴリーを考える


じゃあ、どうしたらいいの?? ということですが、「本当にお客さんが望んでいるもの」を知るためには、お客様の目的に沿って考えるようにしましょう。お客様の目的は、こんな感じですね。

①自宅用 + ②来客用 + ③ちょっとした手土産 + ④かしこまった贈答品 + ⑤慶弔品 

さらに、お客様はそれぞれの目的の中で

 定番商品(安心感のあるものが好き) + 季節の商品(季節のものが好き) + 新商品(新しいものが好き)

という商品(気分)を求めています。いつも定番だと買う方もつまらないですもんね。

超リアルなお客様目線で考える-なぜ和菓子屋に来るのか、なぜ和菓子屋に来ないのか


上記のカテゴリー(目的)を、お客様を想定して具体的に考えていきます。お客さまの心情を追いかけ、生活の一部始終を調べ、お客様を心底よく理解していくことが大事です。

例えば、東京都武蔵野市に住む35歳の主婦を想定してみましょう。40歳の夫、8歳の息子、4歳の娘、という4人家族です。(実際には、あなたが重要だと思うエリア、顧客で考えていってください。)この人は、どんな時に和菓子屋を使うのか、あるいは、なぜ和菓子屋を使わないのか。

主婦と子ども

①の自宅用。この奥さんは、いつもはヨーカドーや西友などで食品やお菓子を買うけれど、実は和菓子好きなので、時々ちゃんとした和菓子を食べたいのかもしれません。なので、大福を2個、とか、草もちを1個、とか、そんな買い方をします。いつも家事や仕事をがんばっている自分への御褒美のこともあれば、子どもにちゃんとした和菓子を食べさせたいという親心だったりもします。
予算は1個100円~280円くらいでしょうか。

②来客用は、お客様が来た場合にあらかじめしておくお菓子ですね。ママ友や職場の友達がうちに来るときに、スナック菓子をテーブルに広げていては失礼だという気持ちもあり、おもてなしの気持ちを見せるために和菓子を買ったりします。
数は5個~10個、予算は1000円くらい。

③ちょっとした手土産、というのは、親しい友達の家に遊びに行くときの手土産ですね。友達なので、箱に入った堅苦しいものでなくてもいいのですが、でも、スーパーでは買えないようなきちんとしたもの、を渡したいのです。ラッピングされた季節の和菓子などは、女性をちょっと幸せにします。
予算は、1つ500円~1000円くらい。

④そして、かしこまった贈答品。お中元やお歳暮の習慣は、この世代でだいぶん少なくなっています。むしろ、子どもが他の子に怪我をさせてしまったときにお詫びに行く、子どもの野球のコーチに御礼をする、という、突発的な利用になることが多いと思います。
予算は1000円、1500円、2000円、2500円、3000円くらい。

⑤慶弔品は、お誕生、七五三、成人式等ですね。でも、親と離れてい住んでいるので、その時々のお祝いをどのようにするべきなのか、餅を配るべきか、配らなくてもいいものなのか、よくわかっていないのが実情です。

強化すべき品揃え-よりeveryday、よりeverybodyなもの


この中で、どんな品揃えを一番に重視すべきでしょうか?

答えは、①~③です。なぜなら、それが「よりeveryday、よりeverybodyなもの」だからです。自宅や友達の家に行くときに使える商品を、何よりも充実させていきましょう。的確に季節の商品を出し、新商品も出し、その中から新しい定番を作っていく、という流れを確実に作りましょう。

かしこまった贈答品、慶弔向け商品などは、年に1度、数年に1度の商品です。ここをがんばっても、年に1度、数年に1度の頻度がわずかに上がるだけで、全体へのインパクトは小さいのです。

和菓子自体が利用頻度が減っているとはいえ、①~③の商品を充実させていくことで、いま半年に1度しか来てくれない人を、月に1度は来てくれるようにすることはできます。

同時に、価格も重要ですので、次はその話をしていきますね。

なるほど、でもうちの会社の場合はどうなるの? ...と思ったら、あなたも質問しませんか?<お問い合わせフォームをクリックしてお気軽にどうぞ。>

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
”経営を変える、人生が変わる” 経営変革をサポートする専門家
中小企業診断士 本 由美子 
◆ 最新情報はFacebookでどうぞ ◆ 公式WEBサイト

この記事を書いたプロ

株式会社Sente [ホームページ]

中小企業診断士 本由美子

東京都三鷹市深大寺2-2-6-306 [地図]
TEL:0422-31-8003

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
セミナー等のご依頼
20160405がんばるやめれば経営はうまくいく

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・セミナー・ワークショップ・講演・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・経営戦略、マー...

経営相談について

 ◎顧問・社外取締役 ◎有料相談 ◎補助金・助成金申請支援  ◎http://mbp-tokyo.com/sente/service1/無料相談

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
本由美子 もとゆみこ

創業・新規事業を勝てる戦略・実践的手法で成長へ導く(1/3)

 「ビジネスにおいて、『なんとかなるだろう』という楽観的な結論は正しいです。基本的に、なんとかなるだろう、しかないのですね。ですが、将来を見とおせず道筋が見えないままでは、経営は危険です」。小柄で可憐な見た目とは正反対の、内側からみなぎる熱...

本由美子プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

ロジカルな分析力・リサーチ力・勝てる戦略・CF・数字に強い

会社名 : 株式会社Sente
住所 : 東京都三鷹市深大寺2-2-6-306 [地図]
TEL : 0422-31-8003

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

0422-31-8003

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

本由美子(もとゆみこ)

株式会社Sente

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
このプロへのみんなの声

主催者として嬉しいです

本様 昨日はお疲れ様でした。受講した皆さんの評判は「分か...

MT
  • 60代以上/男性 
  • 参考になった数(1

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
公式④客単価を上げるには「品種」を増やす
イメージ

 Q4 客単価=品種数×品目数×品目当たり単価 について <全業態>ここで客単価を増やすとしたら、「品種...

[ 売上1億円を100億円にする公式 ]

公式②「客数」と「客単価」なら、「客数」を増やす
イメージ

 Q2 売上高=客数×客単価 について <小売業・飲食業>小売業・飲食業で、1店舗あたりの売上を伸ばすと...

[ 売上1億円を100億円にする公式 ]

経営戦略で一番重要な数字は”ROI”
イメージ

以前、経営戦略では「マネジメント=計測・数字管理することが重要」、というお話をしたんですが、今回は、その計測...

[ 売上1億円を100億円にする公式 ]

「集客力を上げたい」なら、場所と商品を変える

「集客力を上げたい」「集客力を上げるにはどうしたらいいですか」という、経営者のお悩みをよく聞きます。は...

[ Q&A ]

90分で数字感覚は身につく(月に1回30分×3か月)

さて。ここまでたくさん数字をご紹介してきましたが。 人間はそもそも計算が苦手ですが... 人間は、...

[ 売上1億円を100億円にする公式 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ