コラム

 公開日: 2016-04-12 

一生使える技術を身につけよう⑤ 〜 相手の意図が見えるか(1/2)

一生使える思考技術の二つ目は「相手の考え」に目を向ける思考です。

ネットや雑誌に「新人に求める能力」「成功するビジネスマンのスキル」などの記事があります。
その中にベスト3の一つは「コミュニケーションスキル」でしょう。
実際に、「社員のスキルを磨く立場にある人事担当者のコミュニケーションスキルが足りない」
なんて事例もあるくらい、多くの企業で問題になっています。

「コーチングスキル研修」などのトレーニングを実施しても、
表面的なテクニックを身に付けて解決するものではありません。
なぜなら、「コミュニケーションがうまく取れない人」は
根本的な物事の見方に問題を抱えているケースが多いからです。

最もよくあるパターンは、
「自分と同じように相手も考えるはずだ」という勘違いです。

先日あった事例を紹介してみます。
ある元請会社と下請会社の定例MTGに参加した時の話です。
そもそも参加をしたのは、下請会社から
「元請会社に無理難題を押し付けられて困っている。同席してくれないか」
との相談があったからです。

しかし、会議に参加してみると、聞いていた話とは全く逆の現象が起きていました。
*指摘をされないように報告書で武装をしている下請会社
*それに対して、無駄な仕事はして欲しくないので、目的と手段の関係を整理して、
 「何のために作業をするか」理解させようとする元請会社
*言い訳・取り繕いになりそうな下請に対し、歩み寄ろうと試行錯誤をする元請会社

そして、会議後に下請会社と定例MTGの振り返りを行いました。
出てきたのは、
*今日は指摘が少なかった。(うまく報告できた)
*元請会社は解決策を考えようとしていない。具体的な要求がない。
と元請会社に対する批判的な言動でした。
「相手の意図(一緒に良い仕事がしたい)」には全く気がつけていませんでした。

下請会社の社員たちはなぜそうなってしまっていたのでしょうか?

最大の原因は、「元請会社はひどい人たちだ」という思い込みです。
過去にそのような誤解を生じることがあったのかもしれませんが、
どのような事象があったにせよ、元請会社の真意を誤解しはじめた時があったはずです。

自分の考えと違う考えに出会った時に、
「なぜ、相手はそのようなことを言うのだろうか?」
と、相手を理解しようとする思考が弱いのです。

相手の意図は誰しも考えようとしますが、その想定の幅が狭いのです。
「自分だったらこう考える」ということを想定しているだけで、
自分と違うタイプの人の考えることが想像していないのです。

「いかに楽を出来るか」ばかり考えている人は、
「積極的に挑戦をしたい人」の考えは想像できにくいものですし、
逆もまた然りです。

「下衆の勘ぐり」とう言葉がありますが、
目線の低い世界で生きている人は、
経営者の意図が理解できなかったりします。
ひがみみっぽくなり、被害者マインドに陥りやすいのです。

逆に高い目線で突っ走り、成功し続けている人の中には、
弱者の気持ちがわからないというパターンもあります。
理屈でいくら説得をしても、心が開かれませんし、コミュニケーションは成立しません。

自分と違う考えに出会った時、
一呼吸をおいて、「相手はなぜそう考えるのか?」と可能性に目を向ける力は
一生使える大切な力となります。

(つづく)
———————————————-
ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
公式サイト:http://penetra.jp/
お問合せ: info@penetra.jp

著書:『壁をうち破る方法』はこちら
http://www.amazon.co.jp/dp/4799314378/
———————————————-

◆ 20代の戦力化には 『壁をうち破る方法』
http://www.amazon.co.jp/dp/4799314378/

◆ 経験学習(OJT)には 『ひとつ上の思考力』
https://www.amazon.co.jp/dp/4295400718/

◆ 組織戦略、組織の課題を分析したい方には 『組織診断 IIOSS』
http://penetra.jp/service/iioss

この記事を書いたプロ

ペネトラ・コンサルティング株式会社 [ホームページ]

経営コンサルタント 安澤武郎

東京都台東区西浅草3-22-3 浅草タワー30F [地図]
TEL:03-5843-1259

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
提供サービス

変化の激しい時代、人と組織の変革による持続的成長をはかるために、人と組織の問題を早期に発見し、早期治療・予防をする診断サービスをご提案します。■解決で...

 
このプロの紹介記事
ペネトラ・コンサルティング株式会社の安澤武郎さん

マネジメント力によって、人を活かし、業績を伸ばす(1/3)

 ペネトラ・コンサルティング株式会社の安澤武郎さんは、実行支援型のコンサルタントを展開しています。これは、企業に入り込みハンズオンで事業を改革するやり方で、日常的な活動の積み重ねの中で改革を推し進めていきます。手間のかかる仕事ですが、確実に...

安澤武郎プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

人や組織がぶつかる「6つの壁」を取り除き、限界を突破させる

会社名 : ペネトラ・コンサルティング株式会社
住所 : 東京都台東区西浅草3-22-3 浅草タワー30F [地図]
TEL : 03-5843-1259

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-5843-1259

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

安澤武郎(やすざわたけろう)

ペネトラ・コンサルティング株式会社

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
組織の問題解決力を高める(1/2)

■企業の発展段階における構造的な問題企業には成長段階があります。ハーバードのラリー・E・グレイナーは、そ...

[ マネジメント ]

熱意ある社員がわずか6%になるわけ (前編)
イメージ

5月26日の日経新聞に米ギャラップ社によるサーベイの結果が紹介されていました。その調査によると、「熱意溢...

[ 人材育成 ]

新任営業マネジャーは思考の方向性に気をつけろ

ある営業部門長の悩み「今回自分の部署に配属になった新任課長は自分で考える力がない。 担当者とMTGをしても...

[ マネジメント(ケース) ]

事業承継を成功させる大原則

企業は存続をすることが目的ではないしかし、社会になくてはならない存在として存続し続けることには大きな意味...

[ 経営者向け ]

正しい「働き方改革」を推進しよう

新年明けましておめでとうございます。本年も、より多くの人や企業が「仕事を通じて成長し、人生を豊かにしてい...

[ 社会を知る ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ