コラム

 公開日: 2016-05-10  最終更新日: 2018-04-13

海外工場の外国人従業員を受け入れる為には?-製造特定活動計画-

製造業の外国従業員の受け入れ

製造業の海外生産拠点の従業員を受け入れるためには?
それに必要な製造特定活動計画とは?

日本国内の製造業者が、海外生産拠点の従業員受け入れるためには、
その従業員は在留資格「特定活動」を得る必要があります。
そして、その許可を得るには、製造特定活動計画を策定しなければなりません。

2016.3.15に法律の改正がありました。

「本邦の公私の機関が策定し、経済産業大臣が認定した製造特定活動計画に基づき、
当該機関の外国にある事業所の職員が、当該機関が当該国に設ける生産施設において、
中心的な役割を果たすための技術及び知識を身につける、
本邦における生産拠点において製造業務に従事する活動」
(製造業外国従業員受け入れ事業に関する告示/H28年経済産業省告示第41号
にいう製造特定活動計画を言う)

については、在留資格「特定活動」として認められるようになりました。

製造業における海外子会社等の従業員を国内に受け入れ、
新製品開発等の専門技術を海外拠点に移転することなとが目的です。

この在留資格「特定活動」の趣旨は、
日本国内の製造業が、外国にある事業所の従業員を、一時的に国内に受け入れ、
専門技術や管理知識を習得させる。帰国したら、中心的な役割を担ってもらう。
が基本的な考えなのだと思います。

知識や経験を活かして活動する、ではなくて、
雇用契約を交わして、技術及び知識を身につける、ということなので、
将来の「技術管理職」だと思います。
今まで、[学ぶ]や[修得する]は、基本的に在留資格「研修」「技能実習」で行い、
修了後は帰国して、修得した知識をもとに働く、でした。
元々、現地で[学ぶ}[修得する]レベルに達している従業員が、
更に上級職に就けることを主眼とした活動の場合、
入国管理法上、在留資格「研修」「技能実習」では対応できないので、
新しい制度を創ったことになります。

外国にある現地の事業所の従業員を国内に受け入れるためには、
経済産業省から製造特定活動計画の認定が必要です。
認定されたら、入国管理局に在留資格認定証明書交付申請することになります。
この計画が認定されるには、

・過去5年間、労働基準関係法令違反により罰金以上をくらっていない
・労働関係法令や社会保険関係法令を遵守
・労働安衛法などに定められている以上の労災防止するための措置がある
・過去5年間、製造特定活動に関し不正行為がない
・特定外国従業員に従事させる業務で、過去3年間に相当な数を、非自発的に
 退職させていない
・製造特定活動計画の認定を取り消されていたら、その起算日から5年を経過
・過去5年間に認定を受けた製造特定活動計画に反する重大な事実が生じていない

は、最低限の前提のようです。
中規模以上の製造業なのかな、と感じます。

ポイント
1 海外生産拠点の外国人職員を日本生産拠点で受け入れてOJTが可能のことから、
海外生産拠点は、子会社又は関連会社となり
日本生産拠点は、親会社又は子会社となります。

2 外国人従業員としては、新製品製造などにおいて中心的な役割を果たすことが見込まれる人です。
海外拠点に1年以上雇用されている人が要件であるので、1年未満だと、中心的な役割を果たす人なのか?
となります。
例えば、新製品を製造のためにラインを一つ増設するとします(もちろん、ラインを増設する理由も必要となります)。
そこで中心的な役割を果たす人です。
又、大卒要件や実務経験要件は、特段必要ではないです。
尚、新製品製造でも、難しい技術である必要ありません。

3 海外需要の新規取り込みを目的とする生産活動であるので、
例えば、受注条件として現地生産が課せられていること
地産地消型の産業であって、現時点で日本からの輸出実績がない製品であること
新規生産拠点の設置により、日本からの部品輸出増が見込まれること
既存の納入先への納入量の増加などによる工場の新設、ライン改良等を行うこと
が挙げられています。
4 上述のように労働関連法規の違反がない。
違反があったときは、労働基準監督署から改善指導を受けて改善している必要があります。
5 以上を踏まえて書類作成し、事前相談となり、目安がつけば本申請となります。
・特定外国従業員受入企業として、日本の生産拠点の事業の全体像を説明することになります。

・その事業の全体像から、海外生産拠点の経営戦略上の役割、何をするのか?を説明することになります。

・海外生産拠点において実施する事業の内容とそこの外国人従業員が帰国後に中心的な役割を果たすことが
見込まれる事業の説明をすることになります。

・海外生産拠点と製造業従業員受入事業である日本生産拠点の関係について、下記を説明します。
①どのような人材を何人受け入れるか
②どのような生産活動等に従事させるのか
③どのような技術等を移転するのか
④将来的に海外展開にどのような効果をもたらすのか
⑤どのような点で整合性があるのか
⑥   国内の空洞化につながらないといえる理由は何か

・特定の専門技術の移転の必要性として、下記を説明します。
① 外国従業員が海外生産拠点で、元々になっていた業務、役割
② 帰国後に外国従業員が担う予定の役割
③ 日本生産拠点におけるOJTが有効である理由
例えば、2年後工場を新設する予定で、その業務に近いものが日本拠点にあり、現在の海外生産拠点では、
OJTはできない。

・特定の専門技術の内容及び業務の内容について下記を説明します
①当該専門技術を列挙
②当該専門技術の必要性
③従事する業務との関連性
④技術の習得状況を確認する方法 例えば、従事時間数による相対評価や社内検定など

・特定外国従業員になろうとする者への報酬予定額
同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬であることが必要です。
比較の仕方の例として
外国従業員の技能レベルを客観的に説明
例えば、国内では班長レベルでも、海外の生産拠点では、ライン長レベルになることもある。
技能レベルを日本の賃金規定に基づいて評価、算定
算定された賃金と同額以上の報酬を支給する
ただし、日本の生産拠点の賃金規則に則して支給することを要求するものではありません。
例えば、賃金規則に基づくと基本給は20万円となる場合、外国人従業員の基本給を20万円にする必要はありません。海外生産拠点と日本生産拠点では、通貨や生活水準の差があるので、基本給10万円プラス外国人従業員特有の手当10万とすることも認められているようです。
他にも、基本給10万円プラス生活手当10万円などです。

・生活指導員の設置で下記を説明します。
外国人従業員の生活状況や相談対応が必要です。
①コミュニケーション手段は?
②居住地は緊急時に対応できる場所か?
③ 時間外の対応はどうする?
通訳がいる、携帯電話を持たせている、仕事場のすぐ近くに住まいを借りているなど
役職者である必要はない。生活指導員1人あたり、対応できる特定外国人従業員は10人程度にする。

・面談、相談対応が必要で下記を説明します。
①時間外の対応は?
②言語は?
③ 連絡手段は?
それなりのポジションの人が良いかもしれません。

・受け入れ後の報告が必要です。
1 3ヶ月に1回は定期報告。
2 帰国報告
3 帰国後雇用状況報告
などの報告をすることになります。


私見ですが、
・外国人従業員の受け入れや就労に関して、そして、労働法規に違反することや、職場環境に不正は無いこと
・日本国内の事業と海外生産拠点は、事業・経営・運営などで関連していること
・外国人従業員の受け入れは、上記の事業・経営・運営関係で必要であることや、
経営計画を実行する際に、必要であること
・外国人従業員の受け入れで、日本人と同等の待遇をするなどの受け入れを行い、
生活面も含めて、安心・安全で不安なく滞在できる手段を確保していること
・計画を適正で確実に運営できる体制をとること
が、挙げられると考えます。

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