コラム

 公開日: 2016-04-30  最終更新日: 2017-03-16

行政書士の仕事は、15-20年後、AIやロボットに代替されるのか?

行政書士の仕事は、15-20年後、AIやロボットに代替されるのか?

2016.4.30付け

2015年、野村総合研究所から、
日本の労働人口の49%が、人工知能やロボットに代替可能、
という試算結果が発表され、
「えっ!」となったと思います。
http://www.nri.com/Home/jp/news/2015/151202_1.aspx

又、3月に、AIが囲碁の名人に勝利したり、
ボストンダイナミクス社が作成した
二足歩行ロボットAtlasの次世代型が
積雪した斜面を歩行している映像を見ると、
あり得るかもしれない、と感じます。
http://buzzap.jp/news/20160224-boston-dynamics-atlas/

代替可能な職業は、
必ずしも特別の知識・スキルが求められない職業。
データの分析や秩序的・体系的操作が求められる職業。
代替が難しい職業は、
芸術、歴史学・考古学、哲学・神学など抽象的な概念を
整理・創出するための知識が要求される職業。
他者との協調や、他者の理解、説得、
ネゴシエーション、サービス志向性が求められる職業。
なのだそうです。
(勿論、各種法律の緩和や撤廃、一般の人達にとって、
AIやロボットが、費用も含めて使いやすくなっている、
が前提でしょう)

私が身を置いている、行政書士の仕事は、
前者なのか?それとも後者なのか?ですが、
代替可能な職業として
行政事務員(国、市町村)などが挙がっていましたし、
代替が難しい職業として
国際協力専門家、教員、教育カウンセラー、経営コンサルタントなどが
挙がっていました。

行政書士は、前者でもあり、後者でもある、という印象です。
前者だと、定型的な文章作成の仕事
(必ずしも特別の知識・スキルが求められない職業)
後者だと、かなり調べたり、熟慮を要したり、高度な助言をしての文章作成の仕事
(他者の理解、説得、サービス志向性が求められる職業)
だと考えられます。
そして、前者は安定受任、後者はスポット受任の傾向と感じています。

行政書士の文書作成で、昔は、
簡易な文章に軽微な事項を記入する程度のもの
とか
内容を調査又は判断して文案の作成を必要とするもの
とか
高度の調査又は判断を必要とするもの
とに、分類されていたので、それを思い出しました。
代替されそうであれば、行政書士として、
15年後に、生き残っているには、どうしたら?と
と改めて考えるようになりました。


2017.3.16付け

将来、AIが普及すると、
とって代わられる仕事が出てくる、と新聞や雑誌で報道され、
士業者も影響を受けると予測されているのは、ご存じかもしれません。
面倒くさがり屋の人も一定数はいるし、
行政裁量がある難しい事案は大丈夫かな、
と個人的には楽観的に考えてはいますが、どうでしょう。
(例えば、
「不許可に不思議な不許可無し、
許可に不思議な許可有り。」
みたいに
「このケースで許可をもらったんだ」という手続き)。
リーガルテックと呼ばれる
法律+テクノロジー が、どれだけ進歩するか、でしょう。
開き直って、アナログ・手作りに徹するのも一つの方法かな、
と思ってます。

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米国ではAI弁護士が登場。日本にAI行政書士は登場するか?

随分前の businessnewsline に
「米大手法律事務所、破産法担当としてAI弁護士を世界で初めて導入」
http://www.businessnewsline.com/news/201605121918300000.html
Posted 8 months ago
という記事が掲載されていたそうです(私は知りませんでした)。

内容として、
全米10都市以上に拠点を構える大手法律事務所のBaker & Hostetlerは、
破産法担当者としてAIによる弁護士を世界で初めて導入したことを発表。
(「ROSS ロス 」と言うそうです)
このAIシステムは、
IBM Watson上で知識ベースが構築されたもので
専門家の知識と経験を上回る専門性を発揮することができる
世界的にも類を見ない本格的なAIとなる。
今後、Baker & Hostetlerでは、
このAI弁護士を使った法律支援業務の提供を
複数の企業向けに提供することを予定しており、
既に、複数のAI顧問契約を結んだとしている。

IBM Watsonは、2011年に放送されたクイズ番組「Jeopardy!」に出演することで、競合
となる人間のクイズ王を破り、見事に優勝を勝ち得たスーパーコンピューターを用いた
AIシステムとなります。

他のAIシステムは、知識ベースを構築するには、知識をコンピューター向けの専用形式
のデータに変換する必要があるのに対して、IBM Watsonは、自然言語理解能力を有して
いるところに特徴を持つ。このため、ユーザーは、様々なデバイスを通じてあたかも本
物の人間の担当者と応答を行っているかのように、質問と回答を得ることができるとい
うものとなります。

IBMでは、2011年に放送されたクイズ番組「Jeopardy!」で優勝して以降は、
IBM Watsonを利用した専門業務向けAIを開発するため、
医療機関などと提携して、AI専門家の育成を続けてきましました。

企業法務、診断内科などの専門業務は、IBM Watsonの応用が効く分野として、
IBMはこれまで総力を挙げてAIの開発に取り組んできた分野となります。

Source: Baker & Hostetler

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法律や過去の事例、判例などの知識を詰め込んで、理論を積み上げ解決する事案は、
AIが得意とするところになります。
でも、想像力、創造力をもって解決する事案は、まだ、人が優れている、
となるかもしれません。
又、世間一般で言われる、AIに代替されにくい仕事として
非定型の対人的な業務や分析的な業務があり、
それに対応するために身に着ける能力として、
主体性やコミュニケーション能力、問題解決能力が重要とされる
されています。
そうすると、行政書士のどの業務が該当するのだろう?
創造力、想像力を駆使し、
行政裁量で許可がもらえることのある渉外業務の事案は、
大丈夫かな、と希望を持ちたいです。

それでは、他士業はどう思っているのか?
2017.3.15の日本経済新聞に副題として、
「知識から知恵へ」
「AI襲来眠れぬサムライ」
という記事が掲載されました。

英オックスフォード大学と野村総合研究所が調べた
「10-20年後に人工知能やロボットに代替可能」の職業のなかに、
会計士、弁理士、行政書士、税理士の4士業が含まれている
としています。

弁理士のコメントとして
「経営者と一緒になって知恵を絞るのが、AI時代を生き残る弁理士の姿」
で、これから必要な知識とノウハウの取得を目指す、としています。
税理士のコメントとして
「どれだけ顧客のことを考えられるかが求められている」
としています。
そして、記者の感想だと思いますが、
今後は単純な手続き業務の見切りをつけるしかないとしています。

渉外業務を行う行政書士も
「法人相手であれば、経営者と一緒になって知恵を絞るのがAI時代を
生き残る渉外行政書士の姿」
「法人・個人を問わず、どれだけ顧客のことを考えられるかが求められる」
に置き換えられると考えます。
(このことは、AIに関係なく言われてきているようですが)
「手続きできます」だけではなく、
それ以外に、顧客に役立つようなプラスアルファが必要なのだな、
と感じました。








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