コラム

 公開日: 2015-10-22  最終更新日: 2018-04-07

外国人教師・教育家は、学校法人の設立は可能か?

外国人教師・教育家は、学校法人の設立は可能か?

外国人教師・教育家は、学校法人の設立に携わることがあると思います。
最初、語学講師として、在留資格「技術・人文知識・国際業務」で入国して活動、
又は、ALTの語学講師として、学校教育法上の教育機関で在留資格「教育」で入国してt活動、
という経緯を経て、私塾のような教育機関から、
「学校法人を設立しよう」と呼びかけられて、理事として参加する、ことが考えられます。
専らどのような職務につくかによりますが、
経営そのものに携わるとしたら、在留資格「経営・管理」で、
校長先生や各教科の先生として携わるのであれば、在留資格「教育」になると思います。

では、学校法人とは何か?です。
文部科学省のウェブサイトによると、学校法人は私立学校を設置運営する主体です。
学校法人を設立しようとする者は、
寄附行為において、その目的、名称、設置する私立学校の種類、名称等所定の事項を定めた上、
文部科学省令でさだめる手続(私立学校法施行規則第2条等)に従い
所轄庁の認可を受けなければなりません(私立学校法第30条)。

寄附行為とは?
学校法人の根本規則たるべきものです。
法人の現在及び将来の在り方を規制するものであり、
法律に定められた事項(必要的記載事項)のほか、
法令の規定に違反しない限り、任意的な事項を定めることができます。
寄附行為の変更には一部の届出事項を除き所轄庁の認可が必要となります
(同法第45条、同法施行規則第4条の3)。

この場合、所轄庁とは、
私立大学及び私立高等専門学校を設置する学校法人については文部科学大臣、
私立高等学校以下の学校をのみを設置する学校法人については都道府県知事になります。
所轄庁は学校法人設立の申請があった場合には、
当該学校法人が設置する私立学校に必要な施設及び設備
又はこれらに要する資金並びにその経営に必要な財産を有しているかどうか、
寄附行為の内容が法令の規定に違反していないかどうか等を審査した上で
認可を決定することになります(同法第31条)。
その場合、所轄庁はあらかじめ、大学設置・学校法人審議会又は私立学校審議会の意見を聴かなければなりません。

学校法人の認可は、学校の設置認可と同時に行われ、
学校法人はその主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立します。
学校法人には、役員として、理事5人以上、監事2人以上を置かなければならないとされ、
学校法人の公共性を高めるため各役員について、
その配偶者又は三親等以内の親族が1人をこえて含まれることになってはならないこととなっています。

学校法人の業務の決定は寄附行為に別段の定めがないときは、理事の過半数をもって行われるが、
一般には、基本財産の処分等の重要事項については理事総数の3分の2以上の特別決議が必要であるとされています。また、一定の重要事項については、あらかじめ評議員会の意見を聞かなければなりません。

日本語学校やインターナショナルスクールのみの設置の場合は、準学校法人となります。
専修学校又は各種学校の設置のみを目的とする私立学校法第64条第4項法人(いわゆる準学校法人のこと)
についても以上の学校法人に関するしくみが準用されています。
学校法人としての設立認可と学校設置認可を受ける必要があります。
そして、法務局へ設立登記、となります。

下記は、各種学校の学校法人設立認可と学校設置認可を記載しています。

[1 東京都庁の準学校法人の設立認可基準]
・目的 私立専修学校・各種学校の設置
・役員 役員のうち各役員について、その配偶者又は三親等以内の親族が1人をこえて
含まれることになってはならない
・理事(会) 職務として、業務の執行機関(法人を代表する)
定数は、5人以上(ただし、7人を適当とする)
選任 ア 設置する学校の校長(1人又は数人)
 イ 評議員のうちから寄附行為の規定により選任された者
         ウ その他、寄附行為の規定により選任された者

・監事 職務として、財産・業務執行状況の監査機関
     定数は、2人以上
     兼職禁止があり、理事、評議員、教職員を兼ねてはならない

・評議員 職務として、理事長の諮問機関
      定数は、理事定数の2倍を超える数
      選任 ア 教職員のうちから寄附行為の定めるところにより選任された者
          イ 卒業生(25歳以上)のうちから寄附行為の定めるところにより選任された者
          ウ その他、寄附行為の規定により選任された者

・基本財産 原則として自己所有(負担付き又は借用でないこと)
例外として、下記のいずれかに該当し、教育上支障がないことが確実と認められる場合には借用は可能。
(1)校地 ア 借用部分が校地面積の2分の1以下で、所有することが困難な場合
        イ 借用部分が国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構又は東京都住宅供給公社
           の財産で、所有することが困難な場合
        ウ   借用部分が公益法人の所有で、当該法人の目的に照らし、準学校法人への寄附
            又は譲渡が困難な場合
        エ  ア、イ、ウの規定に関わらず、特別な事情がある場合

(2)校舎 ア 当該準学校法人の校舎が、国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構             
           又は東京都住宅供給公社の財産のため、所有することが困難な場合
        イ 上記の規定に関わらず、特別な事情がある場合

注 (1)校地のア、ウ、エ及び(2)校舎のイの場合、20年以上の地上権又は賃借権を設定し、登記を要する。
    ただし、登記ができない特別な事由がある場合は、公正証書の作成を要する。
   (1)校地のイ及び(2)校舎のアの場合、長期にわたり安定して使用できる条件を具備していること。
     20年以上の安定的な使用確保が確実である場合は、20年未満の賃貸借契約等による借用を認める。
 校地とは? 校舎敷地、屋外運動場、実験実習など
 校舎とは? 普通教室、実習室、職員室、図書室など(教員室、教員研究室、事務室、保健室など)
設備とは? 教具(機械、器具、標本、模型など)
  校具(机、腰掛など)
  その他必要な施設、設備など
・運用財産 ア 毎年度の経常支出に対し、授業料、入学金の経常的収入その他の収入で
          収支の均衡が保てること
        イ 年間経常経費の4分の1以上を現金預金で保有する。
・名称 「学校法人」と称することができる。
・その他 ア 同時に授業を受ける生徒定員が各分野の課程ごとに40人以上であること
          注 第1学級は、原則として40人以下
      イ 学校の経営が営利企業的でないこと。

[2 東京都の各種学校設置認可基準]
・目的 学校教育法第1条に掲げる(幼、小、中、高、大学等)以外の学校教育に類する教育を行う学校
・修業年限 1年以上
(ただし、簡易に取得することができる技術、技芸等の課程については、3月以上1年未満とすることができる。)
・授業時数 年間680時間以上(修業年限が1年未満の場合は 18時間X3.5週X修業月数)
・学級編成 1学級は原則として40人以下
・校長  教育に関する識見を有し、規定第7に規定する教育、学術、文化に関する職
      又は業務に5年以上従事した者
・教員 担当教科に関し、専門的な知識、技術、技能等を有する次のいずれかの者
    あ 教育職員免許法による免許状を有する者
    い 高卒者
・教員数 ア 基準人員 生徒定員40人までは教員3人
             生徒定員41人以上は教員3+(生徒定員-40)÷40人
      イ 基準人員の2分の1以上は専任の教員
・事務職員 相当数
・教育設備の位置と環境 教育上、保健衛生上適切なこと
・校地 原則として自己所有(負担付又は借用ではないこと)
    次のいずれかに該当し、教育上支障がないことが確実と認められる場合は借用可能。
   ア 借用部分が校地面積の2分の1以下で、所有することが困難な場合
   イ 借用部分が国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構又は東京都
     住宅供給公社の財産で、所有することが困難な場合
   ウ 借用部分が公益法人の所有で、当該法人の目的に照らし、準学校法人への
     寄附又は譲渡が困難な場合
   エ ア、イ、ウの規定に関わらず、特別な事情がある場合
・校舎  原則として自己所有(負担付又は借用ではないこと)
次のいずれかに該当し、教育上支障がないことが確実と認められる場合は借用可能。
   ア 当該準学校法人の校舎が、国、地方公共団体、独立行政法人都市再生機構             
      又は東京都住宅供給公社の財産のため、所有することが困難な場合
   イ 上記の規定に関わらず、特別な事情がある場合

注 1 校地のア、ウ、エ及び校舎のイの場合、20年以上の地上権又は賃借権を設定し、
    登記を要する。ただし、登記ができない特別な事由がある場合は、公正証書の作成を要する。
2 校地のイ及び校舎のアの場合、長期にわたり安定して使用できる条件を具備していること。
20年以上の安定的な使用確保が確実である場合は、20年未満の賃貸借契約等による借用を認める。

・教室等  教室、実習室、医務室又は休養室等を備える
・用途  学校用途として指定されていること(建築確認済証、検査済証の写し)
・面積  ア 同時に収容する生徒数  面積
       150人まで       2.31㎡X生徒定員
       151人から300人まで  350+2.17㎡X(生徒定員-150)
    301人以上       674+2.0㎡X(生徒定員-300)
  イ  最低基準面積は(定員40人) 116㎡(35坪)
   ウ 基準面積の5分の3以上は、直接生徒の使用する教育、実習室に充てる
・設備 ア 課程、生徒数に応じた校具、教具、図書(生徒1人当たり5冊以上)等を自己所有
イ 夜間に授業を行う場合は適当な照明設備
     ウ 便器数基準有り
・名称 ア 学校教育法第1条に規定する学校、大学院、専門学校、高等専修学校
      及び都内の既存認可校等の名称(類似の名称を含む)を使用してはならない。
     イ 課程にふさわしいもの
・設置者 原則として学校法人
 
[3 寄附行為を作成し、所轄庁より認可証が交付されたら、法務局へ行き、学校法人の設立登記申請をします。]


日本語教育機関の告示解釈指針
在留資格「留学」
外国人人材雇用獲得コンサル
外国語会話の講師を雇いたい
就労在留資格(技術・人文知識・国際業務)の申請の簡単なポイン



[参考]
もし、外国人教師・外国人教育家が、学校法人の理事になり、専ら経営に専念するとしたら、
在留資格「経営・管理」に該当する可能性があります。

在留資格「経営・管理」とは?
・別表第一の二 どのような活動? 
本邦において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動
(この表の法律・会計業務の項の下欄に掲げる資格を有しなければ
法律上行うことができないこととされている事業の経営又は管理に従事する活動を除く。)

・基準を定める省令 法別表第一の二の経営・管理の項の下欄に掲げる活動
どのような基準?
申請人は次のいずれにも該当していること
1 申請に係る事業を営むための事業所が本邦に存在すること。
 ただし、当該事業が開始されていない場合にあっては、当該事業を営むための
事業所として使用する施設が本邦に確保されていること
2 申請に係る事業の規模が次のいずれかに該当していること
イ その経営又は管理に従事する者以外に本邦に居住する二人以上の常勤の職員
(法別表第一の上欄の在留資格をもって在留するものを除く)が従事して営まれるものであること
ロ 資本の金額又は出資の総額が500万円以上であること
ハ イ又はロに準ずる規模であると認められるものであること
3 申請人が事業の管理に従事しようとする場合は、事業の経営又は管理について3年以上の経験を有し
(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む)、
かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等以上の報酬を受けること

・別表第三(第6条、第6条の2、第20条、第21条の3、第24条関係)
法別表第一の二の経営・管理の項の下欄に掲げる活動
どのような資料を提出?
1 次のイからハまでに掲げる資料
イ 事業計画書の写し
ロ 当該事業を法人で行う場合には、当該法人の登記事項証明書の写し
  (法人の登記が完了していないときは、定款その他法人において当該事業を
  開始しようとしていることを明らかにする書類の写し)
ハ 損益計算書その他これに準ずる書類の写し
  (事業を開始しようとする場合においては、この限りではない)
2 次のいずれかに掲げる資料
イ 当該外国人を除く常勤の職員の総数を明らかにする資料並びにその数が2人である場合には、
  当該2人の職員に係る賃金支払い関する文書及び住民票、在留カード又は特別永住者証明書の写し
ロ 資本金の額又は出資の総額を明らかにする資料
ハ その他事業の規模を明らかにする資料
3 事業所の概要を明らかにする資料
4 活動の内容、期間、地位及び報酬を証する資料
5 事業の管理に従事しようとする場合は、職歴を証する文書
 及び大学院において経営又は管理を専攻した期間に係る証明書

・別表第三の五(第21条、第21条の2関係) 更新申請をするとき
資料
1 経営又は管理に係る事業の損益計算表の経営
2 次のいずれかに掲げる資料
イ 当該外国人を除く常勤の職員の総数を明らかにする資料並びにその数が2人である場合には、
  当該2人の職員に係る賃金支払い関する文書及び住民票、在留カード又は特別永住者証明書の写し
ロ 資本金の額又は出資の総額を明らかにする資料
ハ その他事業の規模を明らかにする資料

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