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 公開日: 2013-05-23  最終更新日: 2013-05-27

外国籍の人の出生届けによる国籍取得

外国籍の人の出生届けによる国籍取得

日本人男性---------フィリピン女性
(夫婦の嫡出子として、フィリピンにて出生。日本側への届出せず)
    フィリピン女性C   
   1929年生・死亡
       
日本人男性とフィリピン女性の夫婦から、
フィリピンで生まれたフィリピン女性Cは、現在、死亡しているものの
日本国籍を得られるのか?

まず、進め方として
①出生当時の日本の国籍法を検討する
②国籍を得ている国の出生当時の国籍法を検討する
③出生届で済むか、就籍手続きをするか、帰化・国籍(再)取得なのか、国籍確認訴訟なのか
を検討する
です。

Cさんは、1929年生まれです。
当時は、旧国籍法が施行されていまして、
・勅令で指定した国(1924.12.1施行。1950.7.1廃止。
米国、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、ペルー、メキシコ)で生まれ、
その国の国籍を取得した日本国民について、国籍留保を規定しています。
しかし、フィリピンは、指定された国ではないので、国籍留保届を提出していなくても、
日本国籍を喪失することはなく、出生届が受付されれば、日本国籍になります。
旧国籍法とS59.12.31までの改正前国籍法の施行中に出生した人が、対象です。
(父系血統主義を採用しており、認知があれば、非嫡出子も含まれる、と考えます。
尚、旧国籍法は、S25.7.1廃止。
又、改正前国籍法の施行中でも、生地主義を採用している国で出生した人を除きます。
尚、S60.1.1施行の現在の国籍法の下で、国籍留保届けをしないで、日本国籍を喪失した者は対象ではありません。)

それは簡単!と言う話ではなく、有効な婚姻届が行われたか、どうか、です。
数年前の国籍確認訴訟後、フィリピン国内で、子どもが証言者になっての後付けの婚姻届
が増えているそうで、法務局は、「そういう婚姻手続きは有効ではない」、
との方針を打ち出しています。
しかし、フィリピンの役所から、そのものズバリの結婚証明書ではなくても、
夫婦であることがわかる証明書が提出されれば、検討するそうです。
たぶん、フィリピン女性の夫としての滞在記録だとか、住所記録、なのでしょう。

日本人男性・フィリピン女性の夫婦が、
Cさんを出生する前に、有効な婚姻手続きをして出生(重婚での後婚の場合は、注意!!)。
日本側での手続きを知らずに、今日に至る場合は、
Cさんが死亡しても、Cさんの子ども達からの出生届けを提出することは可能。
提出された役所は、調査をした後、出生届け受付けの可否の決定をし、
「可」であれば、日本国籍者となります。
又、Cさんの子ども達も同様な可能性があり、出生届けが提出でき、
受け付けされれば、日本国籍になる可能性もあります。
子ども達については、出生届けの猶予期間があり、Cさんの出生届けが提出されたとき、
その調査期間中は猶予期間に含まれてしまいます。
経過する恐れがあるので、一緒に出生届けを提出した方が良い、と言うことになります。
一気に全員、日本国籍者になる、可能性もあります。
届出する役所は、Cさんの子どもの住所地の市町村役場戸籍課でも良い、
とのことです。

婚姻中の子ではなく認知の場合ですが、旧国籍法第1条で(ひらがなで書きます)
「子は出生の時其の父が日本人なるときは之を日本人とす・・・」
となっていて、「父」と言うのは、法律上の父で、父母は婚姻中が原則です。
日本には、出生当時の渉外事案に関する法律に、法例があり、認知について、
第8条に形式的要件の準拠法が規定されています。
第18条に実質的要件についての準拠法が規定されています。
(尚、昭和17年に「私生児」から「子の」に改正されており、平成元年にも改正されています)
認知の方式ですが「父又は母の本国法若しくは行為地法」によります。
実質的な要件ですが、当事者の本国法によって定めることとされています。
当時、この件であれば、フィリピンに認知に関して法律があり、定められたとおりに
行っていて、更に、法律上はその要件を備えている、と考えられるときは、認知が認められる可能性があり、結果として日本国籍を取得している、と考えられることがあります。

「否」の場合は、
・家庭裁判所へ就籍手続き
(本来、本籍を有すべき人が、これを有しない場合に、本籍を設けること。
日本国民であれば、無国籍者のみならず、本籍の有無が明らかではない人も、
認められること。
尚、申立人が死亡している場合でも、子孫が申立てをすることは可能。
しかし、裁判官が、「申立権者ではない」との理由で、申立てを却下する可能性が大、です)
それもできない場合は、
・国籍確認訴訟
となります。

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