コラム

 公開日: 2017-12-07 

今年を振り返るとすれば・・・

年をとると、時間が過ぎるのが早く感じると言いますが、今年もあっという間に過ぎてしまいました、1年齢を重ねた分、去年よりも速く。
こう感じるのは私だけかと思ったら、皆さん同じなようで、これを「ジャネーの法則」と言うのだそうです。

なんでも「主観的に記憶される年月の長さは、年少者にはより長く、年長者にはより短く評価される」のだとか。(ART√「https://artroot.jp/article/201409181」)
なるほど、知らない街をあるくときも、行きより帰りの方が短く感じることってありますよね。そんな短く感じた1年に、立てつづけに起きたのが、企業の不正事件でした。当初は、フォルクスワーゲンで対岸の火事と思っていましたが、日産自動車、スバル、神戸製鋼そして、最近の東レや三菱マテリアル・・・。
「日本のものづくりは大丈夫なのか?」なんて何度か書かせてもらったのが、何故かずいぶん前のことのように感じるのは、あまりに多く起きすぎたからかもしれません。
振り返れば、福島第1原発は、非常用発電機に防潮壁を設けなかった(東海原発は、防潮壁を設置して被害を免れた)ことが、16兆円といわれる補償負担を招く結果になっていますし、先の企業においてもその後の損害賠償やリコールなどの費用は、経営に大きな負担になっていることは否めない事実です。

我が国経済を牽引してきた大企業が苦しんでいます。
そのうえ、それらの企業イメージにとどまらず産業界全体に与える影響も甚大なものがあります。
これら一連の不祥事の舞台は、主に製造業といわれ、生産性が低いと言われる我が国にあって、生産性が高いと言われている部門です。

我が国の工場では、アメリカ発祥の経営学を学び「生産性の向上」にまじめに取組み効率化に励んできたのです。その結果、生産性があがり世界企業へと成長、大きな利益をあげ、そして今、莫大な保証金や賠償金を支払い、企業イメージを落とす結果になりました。
一方で、生産性が低いと言われているサービス業の世界でも、社員に顧客へのサービスではなく会社にサービス(残業)させている事態が発生しています。

そこで登場したのが、生産性向上とイノベーションという日本経済再生のキーワードです。
すでに、人口の減少局面に入っている我が国において、社会の富を作り続けていくうえで二つのキーワードの重要性は増大していくでしょう。

しかし、そこで言う生産性を考えてみると、残業時間が減り生産量が同じであれば時間当たりの生産性は上がるかもしれませんが、時間が減って、労働の中身が変わらなければ生産量は減ってしまううえに生産性は変わらないという最悪の事態を招いてしまいます。
技術的なイノベーションも、早晩キャッチアップされ、価格競争の波に飲み込まれてしまうのは、東芝やシャープの今を見ても明らかです。

働くことを「労働」と呼び計測が可能な「量」に還元する考え方や、すぐに成果の見える「技術」だけを追い求めることは本当の勝利をもたらしてはくれないのです。
長時間働くことがストレスとなるのは、働くことの意味を見いだせないからです。技術が素晴らしいのは、社会に貢献できるという意義があるからです。人は自分自身に意味を与えなければ生きていけない、とっても哲学的な生き物なんですね。

今年起きたいろいろな出来事に意味を見出して、これから物理的にも心理的にも、私より長い時間を生きていくことになる人達に素晴らしい意味を見つけだしてもらえるようにするのも年長者たる社長の役割なのではないでしょうか。そして、理不尽な物言いさえも必要なときもあるのです。

そんなことを、乗り越えて成長することが生まれてきた意味があるのだと思います。仕事って、それをもたらしてくれる大事な時なのです。
働き方改革(reform)は、仕事本来のありようをre(再び)form(かたち造る)するものであってほしいものです。

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