コラム

 公開日: 2016-10-13 

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 毎月分配型投資信託

9月に、金融庁から平成27年事業年度版の金融レポートが発表されました。
http://www.fsa.go.jp/news/28/20160915-4/01.pdf
同レポートは日銀の金融政策や銀行等金融機関の経営についての見解を述べるなどに多くを割いていますが、森信親氏が長官に就任されてから、金融庁の立ち位置を顧客(≒個人投資家、生活者)寄りに修正されたことから、我々個人投資家にとって、極めて有益な事柄がレポートされています。
それらを、金融レポートに掲載されているデータとともに紹介いたします。

フィデューシャリー・デューティー


ところで、金融庁森長官は『フィディーシャリー・デューティー』を掲げています。
外来語そのままですので。極めて分かりにくい概念ですが、日本語で言えば、「受託者責任を果たす」、「お客さんのニーズに合った最善の商品やサービスを販売している」、「お客様の信頼にこたえる」などを含む概念です。

詳しくは小生の下記コラムを参照ください。
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/52685/

個人投資家に関わる事柄は50ページ以降の、国民の安定的な資産形成の推進「貯蓄から資産形成へ」に述べられています。

金融レポートに載っている記事によって、顧客(≒個人投資家、生活者)にとってダメな商品とわかる商品は3つです。
1つは「毎月分配型投資信託」です。

下図は個人投資家のニーズとそれを伝えた時に提案された商品の割合です。
ネット販売以外の金融機関は、どのようなニーズを持っていても、収益分配の頻度の高い商品を提案していることが分かります。
これは、お客のニーズとは関係なく、販売会社が勧めたいものを提案しているのが分かるデータです。

160923顧客の運用目的と販売会社による提案商品(金融庁資料より)

金融レポートの記載にも
顧客の運用方針にかかわらず、販売会社は、主として収益分配頻度の高い商品を提案しているとの結果となった。一般に、利益を分配せずに再投資する方が投資効率は高くなるとされている。当面現金を必要とせずに中長期での資産形成を考えている顧客も含め、一律に収益分配頻度の高い商品を提案する場合が多いということは、販売会社において、必ずしも顧客のニーズに沿った対応がとられていないことの一つの証左ではないかとも考えられる。

銀行や証券の窓口に行って相談しても、個人投資家のニーズに合う商品の紹介は受けられないようです。
また、「利益を分配せずに再投資する方が投資効率は高くなるとされている」とかかれているように、収益を分配してしまう投信の運用成績が劣ることは「投資の原則」として広く認識されています。
そして、 分配金利回りのランキングを公表する等、分配金利回りの高い投資信託が運用成績が良いとの誤解を与えかねない情報提供を行っている事例があることが報告されています。

この「投資の原則等」の認識が広がらないのは、個人投資家にも責任があります。
下図は投資教育を受けた経験が無い人の67%が身に着けたいと思わないのですから、金融機関等の良いようにされても致し方ありません。

160925金融・投資知識習得に関する態度

次回はお勧めできない商品として、個人年金保険を取り上げます。
文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨
ファイナンシャルプランニングと投資助言で人生設計から資産形成までサポートする保険や投資信託等金融商品を販売しないフィーオンリーのアメリカ型ファイナンシャル・プランナー≒独立系顧問料制アドバイザー。
【登録】
投資助言・代理業:関東財務局長 (金商) 第2227号
あなたのライフ・プランに適した期待リターンとリスク許容度で資産配分とポートフォリオ構築を口座開設から銘柄選定までサポートします。
注:投資助言に関するリスクの所在は下記に掲載しています。
http://www.officemyfp.com/toushijogentorisk.html

『このコラムは、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべて読者・ご相談者ご自身に帰属いたします。投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者・相談者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』

この記事を書いたプロ

オフィス マイ エフ・ピー [ホームページ]

ファイナンシャルプランナー 吉野充巨

東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL:03-6447-7831

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
サービス料金
150503オフィスマイエフピー

□ 初回面談時、30分は無料です。コンサルタントとしての吉野と、ご相談者のマッチング時間です。ご相談者が面談を継続されたのち下記の相談料が発生します。料...

サービス・商品

将来のの不安や心配事で悩んでいませんか?そのようなときこそ、お気軽にご相談ください。保険・投信・不動産の販売や仲介は行っていません。貴方のためのアドバイ...

 
このプロの紹介記事
ファイナンシャルプランナー・投資アドバイザー  吉野充巨さん

夢と希望に満ちたライフプランを実現する資産形成。FP&中立的な投資アドバイザー。(1/3)

 江戸時代から町人街、文化の中心地として栄え、現在でも日本を代表する商業の街である日本橋。この街に10年間事務所を構え、多くの人々の生涯の夢・目標を叶えているファイナンシャルプランナー(FP)が、吉野充巨さんです。投資助言・代理業に登録し、...

吉野充巨プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

FP+堅実な投資助言で人生設計~資産形成までトータルサポート

会社名 : オフィス マイ エフ・ピー
住所 : 東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL : 03-6447-7831

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-6447-7831

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

吉野充巨(よしのみちお)

オフィス マイ エフ・ピー

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
金融庁が金融機関に手数料の明示、行動原則等を求めています

11月25日の日経新聞朝刊に、投資商品の手数料明示 金融機関に行動原則 金融庁案、顧客本位へ7項目 という記事が...

[ 金融庁金融レポート ]

トランプ氏勝利後の株高・円安はどこまで続く?
イメージ

 株価概況 11月第4週世界の株価指数の多くは上昇に転じています。MSCIオールカントリー指数は1.38%の上...

[ 株価・国債利回り・商品価格週間騰落率 ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家の正しい投資戦略
イメージ

金融レポートで金融庁は個人投資家に 長期 積み立て 分散投資 長期、積み立て、分散投資を薦めています...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 ファンドラップ
イメージ

 ファンドラップ 次いでファンドラップにもダメ出しをしています。こちらはシンプルに通常の投資信託とファ...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 貯蓄性保険商品
イメージ

金融レポートには、たとえば米国と日本の投資信託にかかる費用比較が出ています。 投資信託費用日米比較  ...

[ 金融庁金融レポート ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
すべて表示する
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ