コラム

 公開日: 2015-12-28 

長期投資に大切なコストと企業の継続性

■私達一般投資家の投資可能期間は極めて長期に為ります。
一例として、就職(大卒者で22歳時、高卒者ででは18歳時)から少額の積み立てを始め、定年退職(65歳)で積み上がった資金を取り崩しながら生活するというパターンを考えますと、平均寿命約80歳として、60年間が投資期間です。
この期間のベーシックな投資目的は、1.形成期20年、2.維持拡大期付和年、そして、3.取り崩し期20年の3段階になります。どの期間を通しても、資産運用の成功にかかわるのが、コストのかかり方です。取り崩し期にも投資は継続されています。
いかにリスクを抑え期待リターンの高い投資先を選ぼうとも、高コストでは収益率がダウンしてしまいます。

下図は、年4%の収益率、複利で資産が増える場合のコストによる増加への影響を表しています。
例えば当初の元本が100万円の場合、1年間の運用で、コストが資産額に対して0.1%の場合には、1,039,000円になります、3%の場合は1,010,000円で差は29,000円にしかなりません。
10年では差が361,450円になり、20年でほぼ元本分の929,178円の差、30年では差が1,803,282円、40年では3,116,034円に為ります。

151225運用コストによる資産増加の表

もし、25歳の時にコストが年0.1%の金融商品に100万円を投資して、複利で運用出来れば、65歳時には4,619,786円になっています。このように。投資ではコストは投資成果を害する要因です。
下図は表をグラフ化したものです。グラフにするとコストがいかに資産形成にダメージを与えているかが分かります。

151225運用コストによる資産増推移グラフ

では、投資信託で保有するコストが0.1%以下のものがあるのかと問われれば、東京証券取引所上場のETF(上場投資信託)で上場投資信託の中にTOPIXに連動するものが3本あります(2015.12.25現在)。 海外ETFでは楽天証券、SBI証券、マネックス証券の取り扱いの中に、米国のS&P500に連動するもので3本、債券のパフォーマンスに連動するものが10本以上、株価指数に連動するものでは17本以上あります(2015.12.25ホームページ調べ)

それ以上に保有コストが安いのが、株式です。ご承知の通りネット証券で購入する場合には、ゼロ・コンマ数%の費用しか掛かりません。そして保管すれば、現状ではコストが掛かりません。
大手証券会社でも、保管コストは口座管理料としての年間3,000円程度ですみます。

保有コストに敏感になることが投資の上で成功する原則でもあります。

下図は、投資家にお勧めするステップで、上に上がるほどコストが高くなります。
上2段階は「鴨に為りたい」方達のレベルです。
投資家にお勧めするステップ

前出した通りコストの観点からいえば、長期保有が可能となる永続性の高そうな企業の株式を保有するのがベターです。

ただし、1企業、2企業程度の分散の場合には、個別企業固有のリスクが大きなものになりますので、少なくとも業種・規模・他の指標で区分し、10~20以上の銘柄に分散を図る必要あると私は考えています。
その点指数に連動するETFであれば、その指数に含まれる企業数を時価加重、又は単純平均に沿って保有すると同一になります。

このため、一定程度の資産額になるまでは、ETFでの保有をお勧めします。ただし、指数に連動する多くのETFは、通常の投資信託とは異なり分配金の再投資が出来ません。このため分配金を証券会社の口座内に貯めて置き、一定額に為りましたら当該ETF又は新規銘柄をご購入ください・

株式の長期投資をお考えに為られる場合には、企業の側属性が重要になります。個別株を購入する際に必要な、業績・財務のスクリーニングの他に、企業の永続性に関わるメジャーも必要になります。
サスティナビリティー: 「持続可能性」を意味する英語でsustainabilityです。

これを実現するために、企業はTQC(トータル・クォリティ・コントロール)、経営品質賞等々の活動を行っています。その中の評価基準として、ES(従業員満足度)、CS(顧客満足度)、社会貢献、などもあります。私は前職で、TQC、経営品質、ISO14001等に積極的な企業に居ましたので、投資助言で個別企業を選択する際に、これらの活動を行っているかに関心を持っています。
私は、これらの指標に関心の高い企業、高得点を得られている企業の持続可能性は高いと信じています。

その観点から便利な評価を日本経済新聞社が年1回発表しています。企業ランキング「NICES」です。前述した3評価軸に加え、投資家によってと潜在力が加え、投資家、消費者・社会、従業員、潜在力で点を付けランキングしています。対象は上場企業ですので、株式に投資する投資家には打って付のランキングと考えます。
2015年の1位は、セブン&アイホールディング、2014年はトヨタ自動車、2013年はセブン&アイホールディング、2012年はNTTドコモでした。

その他にNICES女性活躍ランキングも発表されています。1位はソニー、2位は日産自動車、3位は資生堂です。

読者の皆様で株式投資をされていらっしゃる方には、このランキングは見逃せない資料です。
本年は11月27日付朝刊に載りました。
私はお客様との相談やポートフォリオ作成のベースラインとして使用しています。

エンダウメント投資戦略について
⇒コアサテライトの絵が有効

投資の成果は資産配分で決まる

文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨

ファイナンシャルプランニングと投資助言で人生設計から資産形成までサポートする保険や投資信託等金融商品を販売しないフィーオンリーのアメリカ型ファイナンシャル・プランナー≒独立系顧問料制アドバイザー。

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
日本証券アナリスト協会認定 プライマリー プライベート・バンカー
宅地建物取引主任者 (東京) 第188140号
(公財)東京都防災・建築まちづくりセンター登録まちづくり専門家
登録ロングステイアドバイザー
【投資助言登録】
平成21年7月2日投資助言・代理業:関東財務局長 (金商) 第2227号
あなたのライフ・プランに適した期待リターンとリスク許容度で資産配分とポートフォリオ構築を口座開設から銘柄選定までサポートします。

注:投資助言に関するリスクの所在は下記に掲載しています。
http://www.officemyfp.com/toushijogentorisk.html

独立系顧問料制アドバイザーとは
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html


『このコラムは、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべて読者・ご相談者ご自身に帰属いたします。投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者・相談者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』

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