コラム

 公開日: 2015-08-13 

厚生年金・健康保険の加入基準変更と扶養の条件を考える

既に、新聞報道等もあり、健康保険や厚生年金の加入基準が平成28年10月から変更されることをご存知の方も多いと思います。

これを機会に働き方を扶養の条件を離れ、「世帯としてより多くの収入を得る」ことを考えてはいかがでしょう。

理由は、世帯収入として扶養の条件から外れることで増える可能性があるからです。
また、厚生年金と健康保険に加入することで、将来の収入増とリスクへの手厚い保障が為されるからです。

良く130万円を外れると「損をする」、「働き損」という言葉を聞くことがあります。確かに当月だけを考えれば、150万円から160万円以上収入が無いと、手取り収入が下がります。
ただし、厚生年金に加入すれば、将来の老齢厚生年金の受給額が増加します。現在年金は受給開始年齢の見直し、マクロ経済スライドが開始されています。
年金の金額を増加させる手段は長く働き、収入を増やすことですので、ご自身で収入に枠をつける必要はないと考えます。
また、ご自身が被保険者の場合、病気やけがで働けず賃金・給与が受けられないなどの場合に傷病手当金が支給されます。
■支給要件は
a. 病気・けがのため療養しているのであれば、自宅療養でも良い。
b. 療養のために仕事に就けなかった時。
c. 賃金・給与が受けられない時。
 賃金・給与の額が傷病手当金より少ない場合は、その差額が支給される。
d. 続けて3日以上休んだ場合。

・支給される金額は休業1日につき標準報酬日額の3分の2相当額。入院している期間についても同様。
・期間は支給されることとなった日から1年6か月。
但し、同時に厚生年金法による障害厚生年金(国民年金の障害基礎年金も含む)をうけられるようになったときは、傷病手当金の方が高額な場合に限り、その差額がしょうびょうてあてきんとして支給されます。

このように、手厚い保障があるので、厚生年金と医療保険に加入する価値があると考えています。

平成28年10月からの改正で対象者は25万人と予測されています。
下記は、その内容です

平成24年8月22日に公布された「公的年金制度の財政基盤及び最低保証機能の強化等の為の国民年金法等の一部を改正する法律」に、健康保険法・厚生年金保険法の一部改正が含まれており、「短期労働者に対する厚生年金・健康保険の適用拡大」で現在の扶養の条件130万円未満が、106万円未満に変わる方達が居ます。

改正に関しての考え方は、
・これまで被用者保険の恩恵を受けられなかった比正規労働者に社会保険を適用し、セーフティーネットを強化することで社会保険における格差を是正すること。

・働かない方が有利になるような仕組みを除去することで、特に女性の就業意欲を促進して今後の人口減少社会に備えること。
の二点です。
私は、当該考え方に賛成です。今後も加入要件をより広くする必要があると考えています。

当初扶養の条件を設定した時代は、二人以上の世帯の女性は専業主婦が過半を占めていました。それは、女性の職場が少なく、また、保育園等の働く女性話支援するインフラも未整備で、且つ男女が平等に働ける職場もなかったため、夫が働き主婦が過程を守ることが経済的に合理的だったのです。

それが、現在では社会的インフラも従前に比し整備されてきましたし、男女平等参画法等による女性の働く場の拡大がなされ、すでに専業主婦は少数派になっている為、改正することが格差を縮小する時代になっています。

■短時間労働者の加入要件は
① 週20時間以上
② 月額賃金8.8万円以上 (年収106万円以上)
③ 勤務期間1年以上
④ 従業員501人以上
⑤ 学生は適用除外
対象者数は25万人と予測されています。
この法の制定により、飲食業や流通業に勤めているパートタイマーの方達に影響が出ます。

■施行日は平成28年10月1日から
3年以内に検討を加え、その結果に基づき必要な措置を加える、ことが法に明記されています。

参考資料:厚生労働省ホームページの下記に掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/topics/2012/dl/0829_01_01.pdf


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