コラム

 公開日: 2015-04-30 

シニアの資産運用はリスク・リターンに応じたものをお勧めします

シニア世代の資産運用を考える際には、65歳時点での資産額が重要ですが、一方、資産運用で期待リターンをどの程度に設定するかも重要なポイントになります。
これからの生活が豊かで余裕のあるものにしたい、従前どおりの生活が続けられれば良い等、様々なお考えがあろうかと思います。

よく、若い期間はリスクを取った運用行い、年齢が上がるにつれて、リスクの低い運用に変更する、ターゲットイヤーという運用が良いと聞かれることが多いと思います。

確かに、一般論としては正しいのですが、シニア世代の生活にも様々なリスクが予想されています。
また、貯蓄額が目標に達しない方もいらっしゃいます。例えば、様々な要因で、退職金相当しか貯蓄できなかった方もいます。このような場合、節約生活が必要ですと説明するだけでは、夢が無くなります。

私は、65歳時点の貯蓄額から、リスク許容度初期設定の目標に届いたのちも、それぞれのお考えにより、リスク許容度と期待リターンを測り、アセット・アロケーション方針を決定後の資産運用をお勧めしています。

理由は、今後のリスク(ハザード含む)は予測できないからです。
出来るだけ資産を活用することで、シニアライフを豊かに過ごすための、資産運用をお勧めしています。
それは、30年という長い期間の運用はリターンの小さな変化でも、結果が大きく変わるからです。

例えば、65歳時点の貯蓄額が一般的な退職金2,300万円しか手元に残せなかったとします。
毎月の引出額は総務省統計局家計調査の高齢無職夫婦世帯の不足額6.2万円、運用期間30年、30年後の残金を200万円と設定した場合、著者が保有しているFP PoPSで測ると
期待リターンは0.3%、リスクは1.2%です(コストは反映していません)。

この場合の、資産配分(アセットアロケーション)は、
国内株式1.0%、外国株式2.0%、国内債券9.0%、外国債券1.0%、短期金融資産87.0%というものです。預貯金に重点を置いた運用になっています。

ただし、この運用の場合にはインフレが発生した際には、6.2万円の引出額では、生活が苦しくなります。
というより節約が必要になります。

そこで期待リターンを、政府の目指すインフレ率2.0%をプラスした2.3%とし、
30年後の残金をインフレ率に応じた362万円に設定した場合には、
資産配分は国内株式12.5%、外国株式15.0%、国内債券32.0%、外国債券2.0%、短期金融資産39.%に変化し、引出額も8.2万円、リスクは4.8%に上昇します。
このリターン・リスクは運用結果の65%は+7.3%~-2.5%の範囲に入り、
リスク2の最悪ケースでは-7.3%の損失が発生します。
リスクとリターンの考え方を図にしたのが下記です。
ピークの高さが期待リターン、リスクは結果の広がりです。リスク1とりすく2を幅で示しています

150422標準偏差とコスト分イメージ

不足額に余裕資金として毎月5万円の引出額を上乗せした引出額11.2万円、30年後の残高200万円の場合、
期待リターンは4.4%が必要になります。リスクは9.2%です。
このリスク・リターンでの最悪ケースは-14.0%の損失が出ることに為ります。

このように、シニア世代に入っても、資産運用を行うことで、インフレ・リスクに対応したり、引出額を増額したりすることが可能です。ただし、冒険的な期待リターンを求めたり、短期的な運用を行ったりすることは、お勧めできません。是非長期的な資産の運用をお考えください。

図は上から、期待リターン2.3%、0.3%、4.4%のアセット・アロケーションです。
右のグラフは、それぞれのリスク・リターンをグラフ化しています。
150430korumn用AA

ところで、外国債券の比率が、各資産配分とも極めて小さな配分になっています。
これは、外国債券は、リターンに対して為替変動の影響が大きく、過去のリターンは低いことによります。
債券は国内債券と外国債券は、まったく違うレベルとお考えください。

このようなシステムで、お客様のリスク許容度と、期待リターンを測り、資産運用をサポートします。

老後の貯蓄額について、下記のコラムに記載しています。
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/44635/
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/44636/

文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー&登録講師

独立系顧問料制アドバイザーとは
http://profile.allabout.co.jp/w/c-64005/
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/12298/
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html

『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべて読者・ご相談者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者・相談者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』

この記事を書いたプロ

オフィス マイ エフ・ピー [ホームページ]

ファイナンシャルプランナー 吉野充巨

東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL:03-6447-7831

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
サービス料金
150503オフィスマイエフピー

□ 初回面談時、30分は無料です。コンサルタントとしての吉野と、ご相談者のマッチング時間です。ご相談者が面談を継続されたのち下記の相談料が発生します。料...

サービス・商品

将来のの不安や心配事で悩んでいませんか?そのようなときこそ、お気軽にご相談ください。保険・投信・不動産の販売や仲介は行っていません。貴方のためのアドバイ...

 
このプロの紹介記事
ファイナンシャルプランナー・投資アドバイザー  吉野充巨さん

夢と希望に満ちたライフプランを実現する資産形成。FP&中立的な投資アドバイザー。(1/3)

 江戸時代から町人街、文化の中心地として栄え、現在でも日本を代表する商業の街である日本橋。この街に10年間事務所を構え、多くの人々の生涯の夢・目標を叶えているファイナンシャルプランナー(FP)が、吉野充巨さんです。投資助言・代理業に登録し、...

吉野充巨プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

FP+堅実な投資助言で人生設計~資産形成までトータルサポート

会社名 : オフィス マイ エフ・ピー
住所 : 東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL : 03-6447-7831

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-6447-7831

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

吉野充巨(よしのみちお)

オフィス マイ エフ・ピー

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
金融庁が金融機関に手数料の明示、行動原則等を求めています

11月25日の日経新聞朝刊に、投資商品の手数料明示 金融機関に行動原則 金融庁案、顧客本位へ7項目 という記事が...

[ 金融庁金融レポート ]

トランプ氏勝利後の株高・円安はどこまで続く?
イメージ

 株価概況 11月第4週世界の株価指数の多くは上昇に転じています。MSCIオールカントリー指数は1.38%の上...

[ 株価・国債利回り・商品価格週間騰落率 ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家の正しい投資戦略
イメージ

金融レポートで金融庁は個人投資家に 長期 積み立て 分散投資 長期、積み立て、分散投資を薦めています...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 ファンドラップ
イメージ

 ファンドラップ 次いでファンドラップにもダメ出しをしています。こちらはシンプルに通常の投資信託とファ...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 貯蓄性保険商品
イメージ

金融レポートには、たとえば米国と日本の投資信託にかかる費用比較が出ています。 投資信託費用日米比較  ...

[ 金融庁金融レポート ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
すべて表示する
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ