コラム

 公開日: 2014-06-18  最終更新日: 2014-07-31

「安く買って高く売る」は心理に背く行い

先週は株価の値動きが一進一退で、どの様に売買すれば良いのか、迷われた方達もいらっしゃると思います、
投資関係の本やセミナーなどで、投資で利益を出すには「安く買って」、「高い時に売る」ということが、紹介されます。

140618安くかつて高く売る

確かに、図の左が出来れば儲かります。でも、多くの一般投資家は、右図にある様に、もっと上がりそうだと考え買い、もっと下がってしまうのではと思い、売ってしまう。
今回はトレンドが違うと買って、見込みが違い、今回も急落しそうと売ってしまう。
これの連続で、長期的には損失を抱えてしまうのではないでしょうか。

このことが、人間の特性であることを証明したのが、ノベール賞学者のカーネマン氏です。
プロスペクト理論として知られ、投資家は、利益の価値と損失の価値が非対象とする理論です。
下図はその理論を表す、有名な価値関数グラフです。
人の感じ方として、400の利益には50の価値を持つのに対して、数値が同じ400の損失には100の価値を持っている。これが人間の心の動きなのです。

140618プロスペクト理論

本来、同じ400の損と利益は投資家にとっては同じもののはずです。
ところが、実際には投資家にとって400の利益を出す事よりも400の損をするという事のほうが重要だという事なのです。
この投資家の本能は、過剰な自己防衛本能を生み出します。
株式購入後、少し上昇していますから、利益は少しですが、将来下がるのが怖いから利益確定しよう、と考え売却する

購入後少し下げた、損失はまだ少ないが、損は嫌だし、ここから上がるかもしれない、
少し待とう、と考え売却せずにいる。それが塩漬け株になってしまう。

このように、利益は少なく、損失は大きくなってしまうのが、人間の心理となっています。

では、どの様にすれば、良いのかといいますと、私は下図を示して、時を待ちましょうとお伝えします。理由は、2つ。
1つは、下がったものは、何時かは上がる。上がったものも、いつかは下がる。長期間であれば、経済の成長と共に株価も上昇します。
2つ目は、株式市場の過去の特性として、上昇する期間は、きわめて短い為、上がってしまってから購入しても、利益が少なくなる。この教訓は12年11月20日から13年5月20にかけて日本株が一気に上昇したので理解されたと思います。

140618国内株式騰落率推移

ただし、上記が言えるのは、個別株ではなく、例えばTOPIX連動上場投資信託(ETF)のように、十分分散された、ポートフォリオであればという条件付きです。
図は1959年~2013年出所イボットソン社国内株式年度騰落より筆者作成単位は5%スケールで騰落率は5%刻みで示しています。

ご承知の通り、TOPIXは東証一部に上場している全銘柄の時価総額の動きを指数化したものです。時価総額は「株価×発行済株式数」ですので、TOPIXは東証一部全銘柄の株価を合計した数値といえます。日本株式の時価総額の大半を占める株価時価総額の動きですので、日本株の十分に分散効果が得られる指数と言えます。

1968年1月4日を基準の100としてスタートしました。2014年6月18日は1249.15ですので、45年5ヶ月余で、約12.5倍になっています。
もし、1968年に100万円をTOPIXに投資をしていれば、1,249万円になっています(税手数料除く)

勿論、グラフにあるような騰落が分かるのであれば、騰落がプラスの年だけ年初に購入して、年末に売却すれば超富裕層に仲間入りしていますが、そのような方が居ても、きわめて少数だと考えています。(これだけの長期間勝ち続けた方のニュースはありません。いればどこかで取り上げられていると推察いたします。ニュースが無いのは、おられても僅少と考えられます)

もし、日々あてることが出来たなら、天文学的な財産になっています。


FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨
FPプラス投資助言で人生設計から資産形成まで一貫してサポート
保険や投資信託を販売しないファイナンシャル・プランニングの専門家。
あなたのセカンドライフ・プランに適した期待リターンとリスク許容度で資産配分とポートフォリオ構築を口座開設から銘柄選定までサポートします。

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
日本証券アナリスト協会認定 プライマリー プライベート・バンカー

『このコラムは、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべて読者・ご相談者ご自身に帰属いたします。投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者・相談者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』

この記事を書いたプロ

オフィス マイ エフ・ピー [ホームページ]

ファイナンシャルプランナー 吉野充巨

東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL:03-6447-7831

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
サービス料金
150503オフィスマイエフピー

□ 初回面談時、30分は無料です。コンサルタントとしての吉野と、ご相談者のマッチング時間です。ご相談者が面談を継続されたのち下記の相談料が発生します。料...

サービス・商品

将来のの不安や心配事で悩んでいませんか?そのようなときこそ、お気軽にご相談ください。保険・投信・不動産の販売や仲介は行っていません。貴方のためのアドバイ...

 
このプロの紹介記事
ファイナンシャルプランナー・投資アドバイザー  吉野充巨さん

夢と希望に満ちたライフプランを実現する資産形成。FP&中立的な投資アドバイザー。(1/3)

 江戸時代から町人街、文化の中心地として栄え、現在でも日本を代表する商業の街である日本橋。この街に10年間事務所を構え、多くの人々の生涯の夢・目標を叶えているファイナンシャルプランナー(FP)が、吉野充巨さんです。投資助言・代理業に登録し、...

吉野充巨プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

FP+堅実な投資助言で人生設計~資産形成までトータルサポート

会社名 : オフィス マイ エフ・ピー
住所 : 東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL : 03-6447-7831

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-6447-7831

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

吉野充巨(よしのみちお)

オフィス マイ エフ・ピー

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
金融庁が金融機関に手数料の明示、行動原則等を求めています

11月25日の日経新聞朝刊に、投資商品の手数料明示 金融機関に行動原則 金融庁案、顧客本位へ7項目 という記事が...

[ 金融庁金融レポート ]

トランプ氏勝利後の株高・円安はどこまで続く?
イメージ

 株価概況 11月第4週世界の株価指数の多くは上昇に転じています。MSCIオールカントリー指数は1.38%の上...

[ 株価・国債利回り・商品価格週間騰落率 ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家の正しい投資戦略
イメージ

金融レポートで金融庁は個人投資家に 長期 積み立て 分散投資 長期、積み立て、分散投資を薦めています...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 ファンドラップ
イメージ

 ファンドラップ 次いでファンドラップにもダメ出しをしています。こちらはシンプルに通常の投資信託とファ...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 貯蓄性保険商品
イメージ

金融レポートには、たとえば米国と日本の投資信託にかかる費用比較が出ています。 投資信託費用日米比較  ...

[ 金融庁金融レポート ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
すべて表示する
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ