コラム

 公開日: 2014-04-23  最終更新日: 2014-07-31

可処分所得の行き先は預貯金へ15.7% (総務省家計調査2013年より)

前回紹介したように、

140423勤労世帯の家計収支家計調査2013

総務省家計調査2013年の勤労世帯の家計収支の可処分所得は380,966円です。内、可処分所得に占める消費支出の割合は73.7%で280,642円です。

140423家計収支使用費支出と黒字


勤労世帯でみる黒字は、100,324円で26.3%を占めています。この黒字の中には、一般生活者の感覚では支出とお考えになる方も多い、住宅ローンの元本部分の返済28,453円、貯蓄性保険の17,002円が含まれています。

黒字の中で、大きな比率を占めるのが預貯金純増です。月々59,654円ですので、可処分所得の約15.7%が貯蓄に回っています。1年間には715,848円になります。
これに、掛け捨てではない保険の17,032円と有価証券の購入552円、合わせて月々77,238円、可処分所得に対する割合は、約20.3%、年間926,856円が金融資産の純増額です。
皆様の家計では、どのような金額になりますでしょうか。

是非、この20%という数字を活用ください。
将来に備えるための貯蓄が可処分所得の20%は、収入に対しては約16,5%になります。勤労世帯での貯蓄に回すお金の多さに驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回、基としている収入は日本の勤労世帯の姿です。世帯主の年齢が下がれば、一般的には収入が少なくなり、年齢が上がれば収入が増えることが多くなります。それでも、収入に対して16.5%、可処分所得の20%の貯蓄・投資は目標として頂きたいと思います。
ところで、このように貯蓄されている勤労世帯の保有貯蓄額別の世帯割合は、平成24年の貯蓄現在高階級別世帯分布は下図の通りです。

140423貯蓄額階層別分布


平均は、1,233万円で、貯蓄保有世帯の中央値は757万円です。
※中央値とは、データ(グラフでは世帯が保有する貯蓄額)を大きさの順に並べ替えたとき、ちょうど順番が真ん中になる値です。読者の家計での貯蓄額はどのレベルでしょうか。

もし、下位に入られている場合で、貯蓄を増やしたいとお考えであれば、最初に貯蓄を行い、残った金額を消費に回すという方法があります。
収入が振り込まれる口座から、収入に対して手取り額の20%を別な口座に振り替えることで、手段として貯蓄を確保することが可能となります。

ところで、「貯蓄額はどれほどあれば良いのか」問いに接することがあります。
本来は、キャッシュフロー表で確認して、金額を導き出すのがベストですが、

私は緊急用預貯金をまず一番に提案しています。
その金額の目途として、支出金額に対して6ヶ月から1年分を預貯金として確保されるようお勧めしています。
本件であれば、消費支出が280,642円ですので、1,683,852円~3,367,704円です。

これは、もしも世帯主であるご主人が、失職したりして収入が得られなくなった際に、次の職探しの期間まで家計を支える資金です。また、緊急用貯蓄は、は配偶者の収入が途絶えた時にも使えますし、入院等での支払いにも使えます。私は保険よりも先に確保すべき自家保険と考えています。
保険は、死亡した、病気になった等々の要件が起きて初めて保険金が出ます。それ以外に式を得るには、解約・借入することになります。その点現預金であれば、必要になった際にいつでも支払うことが出来ます。このため、緊急用資金の準備は最優先の貯蓄になります。

その金額を確保したうえで、残った資金が、住宅ローンの返済や定期預金・債券・株式・投資信託等に割り振る資産運用の対象です。

昨日も掲げましたが、住宅ローンを返済されている家計も多いのが現状で、その方達の平均は、可処分所得の約20%がローンの返済に回っています。従って、貯蓄を20%の割合で行うのは困難ですが、黒字額の中には、住宅ローン元本返済が入っています。その金額は、28,453円で、可処分所得の約7.5%です。

従いまして、可処分所得の20%はローンの返済に充て、7.5%を貯蓄等に当てるようお勧めします。
なお、資産運用で一番有利な投資対象は、住宅ローンの繰り上げ返済です。理由は無リスクで繰り上げた期間の利息がリターンとなるからです。現時点では定期預金で運用すれば、ローン金利を下回りますし、住宅ローン金利を上回り期待リターンの金融商品はリスクが伴い、運用に失敗すれば元本割れのリスクもあります。

従って、先に掲げた緊急用資金と、今後1年で購入を予定している資金を除く余剰を繰り上げ返済に回すようお勧めしています。

なお、それでは保険に回す費用がなくなると心配される方もいらっしゃいますが、住宅ローンを組まれる際に原則団信に加入されたと思います。もしもの際には住宅ローンはその保険で完済されます。もし、団信に入られていない場合には、リスクヘッジとして加入をお勧めします。

※団信とは
団信(正式名称は団体信用生命保険)は、住宅ローンの返済中にローン契約者が死亡または高度障害になった場合、本人に代わって生命保険会社が、その時点の住宅ローン残高に相当する保険金を債権者に支払い、当該ローンが完済となる制度です。

また、医療保険は現在高額療養費制度が有り、自己負担は30%プラス限定された範囲にとどまります。従って、緊急用預金で間に合う範囲かと考えております。
それでも、不安な方には、都民共催、労済等の共済でのリスクへの対応をお勧めしています。

次回は、支出面での節約に関して述べます。

FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨
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保険や投資信託を販売しないファイナンシャル・プランニングの専門家。
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【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
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