コラム

 公開日: 2013-01-09  最終更新日: 2014-06-08

インフレに備えるための不動産購入で儲ける事は困難です、資産価値が決め手です

阿部政権が発足し、その内閣の言動から、インフレーションの到来がささやかれています。それに乗じて、インフレ対応と称する商品が様々にあけられていますので、読者の方達が売り手の「鴨」に為らないような知識として、夫々のメリットとデメリットについて、述べさせていただきます。

咋年1月11日の下記コラムから3月4日の間にインフレに関するコラムを16本掲載しています。
一般消費者へのインフレのデメリットとは
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/13437/

今回は不動産について考えたいと思います。
良くインフレに強い資産として不動産が挙げられます。それは真実なのでしょうか?
私は、インフレ対応のために不動産を購入することは、儲かると云う観点ではお薦めしていません。
理由は、インフレになった場合でも、
不動産の価格はインフレ率に応じて増加するだけであり、資産価値の維持には役立ちますが、将来利益が出る訳ではないからです。

例えば、本日から経済環境が変わり、インフレ率7%で10年続いた際には、現在5,000万円の土地は、約1億円に為ります。一見5,000万円収益が生じたように感じます。これは感じているだけで、1杯100円のコーヒーがインフレ率に対応して値上げを続ければ、1敗200円になっています。その他の様々な商品についても、その多くは倍の値段になってます。従って、名目の金額は1億円でも、現在価値は5,000万円で、資産の価値は変わっていないことになります。
単に、物価が上がったから不動産の価格も上がったにすぎません。

ただし、インフレに対して資産の価値は維持出来ますから、この観点では不動産は合格です。しかしながら、インフレに対して上がると云うことは、その不動産物件の列地上権など、価値掲載で変わらなければと云う条件が付きます。

本来の不動産価格は、その不動産が将来にわたって、稼ぐ収益によって価格が決まれます。
一つは、収益還元法と言い
対象不動産から得られる特定の期間の総収益を一定率で割り戻して直接現在価値を求めます。基本的な式は下記の通りです。
収益価格=(総収益-総費用)÷還元利回り
従って、インフレに応じて価格が上がるだけでなく、将来その不動産の経済的な立地条件も維持されることが前提に為ります。要は価値が無い不動産は購入価値を損じてしまうと云うことです。

二つめは、Discounted Cash Flow法(DCF法)です。
対象不動産の保有期間中に得られる純収益と期間満了後の売却によって得られると予想される価格(復帰価格)を現在価値に割り戻して、合計することにより求められます。
基本式は
     n
収益価格=Σ(毎期の純収益)÷(1+割引率)k+復帰価格÷(1+割引率)n
     k=1
で表されます。
こちらも、将来得られる収益で不動産の価格が決まりますので、インフレによる価格変化よりもその不動産の価値が上がっていれば、利益が出ますが、もし、収益率が悪化する場合には、価値として減価してしまいます。

このように、不動産の価値が上がる物件でなければ、購入しても将来利益が得られるかは不確実です。
また、不動産を思うような価格で売却するのは、時間が必要です。本日思い立っても数ヶ月掛る場合が殆どです。勿論、損を覚悟での捨て値で売り値を付ければ、即売は可能ですが。

このような、リスクを冒してまでインフレをヘッジするために不動産を購入する価値があるかは疑問です。
もし、将来のインフレに備えて不動産の購入をお考えになる場合には、不動産投信も検討されては如何でしょう、実物不動産を購入するよりもリスクは抑えられて優れていると考えています。
・上場している不動産投信(J-REIT等)は市場で売却すれば、数日で現金が手に入ります。
・価格変動はありますが、インフレへのヘッジ機能は不動産と相当します。
・また、プロの経営による収益が分配金として得られます。
・倒産等へのリスクを回避するのであれば、分散を図るため、J-REIT指数に連動するETFも上場されています。
・不動産そのものを購入するよりも必要資金は少額で済みます。

以上、現物としての不動産購入はインフレへの資産価値に役立ちますが、むしろ不動産が持つリスクは回避できません。

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文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー 
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
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