コラム

 公開日: 2012-12-18  最終更新日: 2014-07-31

投資・貯蓄に役立つ本「むしろ暴落しそうな金融商品を買え!」吉本佳生著をお薦めします

投資・貯蓄をされる方に、リスクの大きさに関する認識を得る本として、吉本佳生著「むしろ暴落しそうな金融商品を買え!」幻冬舎新書 820円+税を一読をお勧めします。

著者の吉本氏はこれまでにも、「金融工学の悪魔」(日本評論社)、「金融広告を読め」(光文社新書)、「スタバではグランデを買え!」(ダイヤモンド社)、「確率・統計で分かる(金融リスク)のからくり」(講談社)「数字のカラクリを見抜け」(PHPビジネス新書)などリスクの観点から、金融機関の危うい販売手法、個別金融商品のリスクの大きさ等、常識の間違いやリスク管理の方法を解り易く説明している一般投資家の味方です。

今回紹介するこの本は、過去20年間以上で株や投資信託、外貨などの金融商品に投資をした方で、トータルで儲かった人は、殆ど居なかった原因が明らかにされています。

それでも「資産運用をしたい」ならどうする? というテーマの中でほとんどが語られています。その後はなぜ?を丁寧に解説するページです。
読めば納得の、「資産運用の常識」が覆る、内容です。

1.これからの資産運用は、どの様な資産に投資するかではなく、同じ資産に投資するのであっても「どういった考え方(姿勢)で投資するか」が重要。
これは、「昔は長期・分散投資での株式投資がかなりの確率で大きな儲けに繋がった」かつては長期的には右肩上がりだった株式投資は、現在では上り下がりの大きな株価変動パターンに変わったため、購入するタイミングと売却するタイミングで、大きく損する人と利益が出る人、成功と失敗が分かれる時代になったと説明されています。

2.その上で、長期投資は損する確率が高いことが示されています。確かに近年は、リーマンショックやアジア通貨危機などの、標準偏差2レベルの暴落が、頻繁に発生しています。私の持つイボットソン・アソシエイツ・ジャパンのデータによれば、TOPIXの1952年~2011年の間の素水は、標準偏差2の変動が12回あり

9年に1回の確率です。内マイナスは5回ですので10年に一度は。100年に一度とされるレベルの下落にいたり、限りなく2に近い標準偏差1の年も挙げると18回になり、下落幅が-15%を超える年は9回で6.6年に一度遭遇することになります。

3.分散投資の有効性も大幅に下がり、金融機関がリスク管理についての意識を高めてきた結果、あらゆる資産が分散投資の対象となり、有効な分散投資は広く真似されるようになったため、金融市場に大きなショックを与えるような危機が生じた際には、どの資産も連動して暴落しやすくなっている。このため、分散投資が効かない時代になっている。
と説明されています。 この指摘は確かに、同じ資産の中では言えると思いますが、私は、対象とする資産を適切に処理すれば、分散はまだ有効と考えています。判断は読者にお任せします。

下図は、私が持つイボットソン・アソシエイツ・ジャパン社のデータから、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の単年度騰落の推移です。2000年以降、株式の騰落は相関が高くなっています。でも、著茶の吉本氏も書かれている通り、株式と債券の相関は逆相関ですので、これを踏まえた分散であれば、私はまだまだ分散の効果はあるのではないかと考えています、

4資産騰落年度推移


4.吉本氏は株式と不動産、商品等のオルタナティブでは分散効果が無くなったと指摘されていますが、唯一、株と債券の相関はマイナスと説明されています。
下図は、株式と債券の相関イメージです。50%ずつ配分した際の分散効果が中間線のイメージに為ります。

債券と株式のイメージ

6.金融資産(金融商品)に投資する際に、押えるべき2つの条件として、「流動性が高いこと」「価格変動が観察しやすいかどうか」を挙げています。この点では私も全面的に賛成です。流動性が失われた際には、リーマンショック時の証券の様に現金化出来ないために価格が暴落します。
 
価格が容易に把握できれば、市場からの速やかな撤退も可能と書かれています。私もその通りと思います。私は毎日30の株式指数、保有する全銘柄、6カ国の国債金利、商品価格5種を捉えて入力しています。でも、今までは戦略がBUY&HOLDでしたから、捉えるだけになっていましたが、今後売却も視野に入れると、これらが役立つように思います。

その他にも、短期の定期預金は、インフレに勝ること(私もセミナーでは説明しています)、
リターンを複利で考える際に、暴落のダメージは回復するには、他へんな上昇が必要に為る事、例えば、50%の損失を出すと、回復するには100%の上昇が必要など、有益な考え方や指摘が盛りだくさんです。

新書版ですので、読書時間はそれほど掛りません。読んで得する本の一冊かと思います。

なお、本の題名は、暴落がしないと思われる金融商品を持っていると、リスクが顕在化された際に、売りそびれてしまう(例えば東電の株)事が有り、暴落しそうな金融商品は、リターンがあれば大きく、損失が出そうになれば、すぐに売って手じまいすることで結果損失が少なくなるとの意が込められています。

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文責
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