コラム

 公開日: 2012-09-18  最終更新日: 2014-06-11

日本のファンドは、長期運用されたものは少なく、資産残高も小さい。成績は?

昨日、私の資産運用の成績を掲載した際に、他のファンドとの比較を行いました。お読みになられた際に比較するファンド数の少なさにお気づきになられたでしょうか。
実は、日本の投資信託は、アメリカのように大型で長期間存在している銘柄が極めて少ないという特徴があります。例えば、フィデリティのマゼランファンドや、バンガードのバンガード(S&P)500ファンドのように長期投資で資産残高が大きなものがありません。

モーニング・スターのファンド検索を利用してその実態を調べました。
2012年9月18日現在、登録されているファンドは多分3612件と思われます。
純資産0.01億円(100万円)以上、DC専用、ラップ口座専用服務で検索した結果です。
実は資産残高1億円以上で引きますと、3,273件ですので、なんと1億円に満たないファンドが339件も存在することになります。運用経費が出ない、資産配分が適正に行われない、投資先の調査もできないことになります。運用経費率を年間1億円として、資産残高の1%を収入と考えますと、資産残高は100億円になります。

資産残高100億円以上で検索しますと、591件。先日お伺いした独立系ファンドの方からは250億円~500億円が運用しやすいとの話でしたから250億円~500億円の間にあるファンドは136件でした。
ちなみに、500億円以上では160件、1,000憶円以上88件、1兆円を超えるものが2件ありました。
一つの基準として、購入されるのであれば、出来れば250億円以上、少なくても100億円以上のファンドをお勧めします。

各ファンドは設立後どのくらい経っているかを調べますと
1年未満が397件、1年~2年未満385件、2年~3年未満387件、3年~4年未満278件、4年~5年未満は301件です。年間300件以上のファンドが市場に投じられていることが解ります。粗製乱造の極みと考えています。
5~10年未満は1,019件、10年~20年未満は790件、20年以上のものが55件登録されています。
一度市場に登場しても、成績が悪ければ退場(償還)されてしまいます。購入の対象としては、ある程度の評価が固まる5年以運用実績があるものが宜しいかと思います。一刻のブームで、我先に市場に出して、すぐに償還されてしまうファンドを購入してしまう愚を避けるためです。ブームに乗って購入して痛い目に遭っているのが、通貨選択型のファンドを購入した方、資産形成をする年代の方で毎月分配型を購入し、元本が分配金として手元に戻ってしまったというミスマッチを防ぐ意味もあります。

一方、ファンドが購入後どの程度の期間運用されているのかも着目しなければなりません。これを調査しますと、5年までに償還されるものが852件、5年~10年未満が777件、10年以上が1983件ありました。
一般的に投資信託の購入目的は、長期投資と考えますと、5年では短く、10年以上、または無期限のものを
お勧めします。

以上の3条件で設定し、DC及びラップ口座を含むファンド3612件から、
資産残高100億円以上、運用5年以上、償還まで10年以上のファンドを検索しますと307件でファンド全体の約8.5%で、DC専用・ラップ口座専用を除いたファンドでは253件で全体(3,074件)の8.2%にしかありません。

そして、これらの中から、リターンを1年來0%、3年来0%で検索しますと、DC専用・ラップ口座専用服務で231件で全体の約6.4%、含まずでは188件で約6.1%しかありません。
また、リターンが3年で0%以上、5年で0%以上のものが、DC専用・ラップ口座専用含むで48件、全体の約1.3%、含まずで37件、全体の1.2%でした。

抽出されたファンドのタイプの多くは国際債券型でした。現況(8月末)は世界的に株価が下落した状況ですから、成果が乏しく債券型が0%を上回るのは致したたないのですが、成績の前に長期運用を過去なっている運用会社の少なさに、日本の投資信託を育てる意思の無さを感じます。
なお、過去の運用は将来の成績を保証しません。今回は、たまたま経済環境が国際債券型に有利に働きました。明日には米国株式への投資が良かった、または日本株式が良かったとなるかしれません。この点はご注意して資産配分を行われ寝るようお勧めします。

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