コラム

 公開日: 2012-09-16  最終更新日: 2014-07-31

賃貸のメリット 住居費を自分でコントロールでき、総費用は損にならない。

持家と賃貸の比較をシリーズで行いました。賃貸の一番のメリットは、少ない費用で住まいを見つけることができることです。
今回のシリーズの発端となったある販売会社の冊子にも賃貸の初期費用は 敷金、礼金、仲介手数料のみで済むことが書かれています。
また、近々では敷金、礼金なしで募集する場合もあることが記載されています。
この費用に、月々の家賃が加わります。また、一般的には2年毎に更新料が発生します。

賃貸のメリットとは、原則この他の費用が要らないことにあります。
従って、ご自身の収入に合わせて住居費がコントロールでき、収入に余裕が有れば、新しく・広い部屋に住めますし、収入に余裕が無くなれば縮めることも出来ます。
教員日に掛る費用と家賃とのトータルで家計を考えられますし、家族の環境が変われば少し狭い家にも住めます。

昨日紹介した公営住宅のほかに、収入に制限が少ない、国土交通省管下の独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)では全国に賃貸住宅が有ります。
賃貸住宅を探す際のベンチマークとして、参考にされては如何でしょう。
http://www.ur-net.go.jp/


家賃住宅ローン

もし、冊子に載っている家賃で、20歳~90歳の70年間を賃貸で済ませる場合、10年に1回転居する、2年毎に更新料がある、礼金1ヶ月、仲介料1ヶ月として算出すると、
家賃は14万円×12月×70年=11,760万円で、
更新料が14万円×8回×7(10年毎)=784万円
礼金と仲介料が(14万円+14万円)×7回=196万円
合計で12,740万円になります。

大変大きな金額ですが、戸建て住宅もマンションも。現状では70年住み続けることはできません。戸建て住宅の平均建て替え期間が30年ですので、家を1回は建て替える事が必要です。また、何回も紹介しています通り、戸建てで有れば修繕・メンテナンス費用が掛ります。土地は1回だけ購入するとして、月々返済額の65%が建物費とした場合で、返済金額は、5,844万円+3,506万円=9,350万円になります。

また、固定資産税の平均を年間20万円と置きますと70年では1,400万円になり、
これに年間20万~30万円の修繕費用を加えますと1,400万円~2,100万円です。
また、購入のための、不動産会社や司法書士等の費用として200万円、建て替えのための取り壊し費用100万円、そして家の家裁保険と地震保険合わせて約100万円置きますと

住宅のメンテナンス費用

合計金額は12,550万円~13,250万円になります。
資産として残る土地代を約1,500万円(住宅ローンの30%土地用で利子を引く)といたしますと、家賃と殆ど変りません。

もし、持家の方が住宅ローンを借りずに済ませれば、家賃よりも総額で安くなります。
ただ、最初に金融資産を4,200万円保有しているのであれば、運用率2%で70年間毎年112万円取り崩すことができます。月々14万円の家賃を70年支払うための元金は、2%の運用率で6,300万円最初に保有していれば可能です。

このように、家賃と持家の総費用は概算で同じ程度になります。実は、持家を持つことは家賃の前払いを銀行から借りて支払っている事と同じことです。
コストが同じですから、様々なリスクを背負う持家は圧倒的に不利な投資と言えます。
「持家は家賃の前払い、賃貸は家賃の後払い」です。

なお、国民経済計算では、持家の帰属家賃という考え方を致します。
◎内角府HP資料より
持ち家の帰属家賃(Imputed service of owneroccupied dwellings)
 帰属家賃とは、実際には家賃の受払を伴わない住宅等について、通常の借家や借間と同様のサービスが生産され消費されるものとみなして、それを市場価格で評価した帰属計算上の家賃をいう。 「持ち家の帰属家賃」は、実際には家賃の受払を伴わない自己所有住宅(持ち家住宅)について計算した帰属家賃のことである。国民経済計算では住宅自己所有者(家計)は不動産業(住宅賃貸業)を営んでいるものとされるため、「持ち家の帰属家賃」は家計の生産額に含まれ、営業余剰(=「持ち家の帰属家賃」-中間投入-固定資本減耗-生産・輸入品に課される税)は家計の営業余剰に含まれる。 また、帰属家賃には、「持ち家の帰属家賃」以外に「給与住宅差額家賃」も含まれる。これは、給与住宅に実際に支払われた家賃と市場評価額との差額分である。この差額分は、実際に支払われた家賃とともに、給与住宅提供者が不動産業(住宅賃貸業)として生産しこれを家計が購入(家計最終消費支出)するとみなすことで、生産・支出ともに市場価格での評価を行う。さらに「給与住宅差額家賃」分は、給与住宅提供者から家計への現物給与として雇用者報酬に含まれる。 内閣府資料より

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