コラム

 公開日: 2012-06-01  最終更新日: 2014-06-13

直近の英国・米国・ドイツ10年国債の金利推移から見えること

昨日は、日本国債の格付けが下がったことについて、長期的な見通しに基づいて、私見を述べました。
本日は現下の状況をグラフで紹介します。
3月21日から5月31日までの、米国、英国、ドイツの10年国債の金利(≒長期金利を)グ
ラフにしたものが、下記です。グラフは筆者が保有するソフトMSNマネーを使用して作成。



40日間で長期金利が英米は30%、ドイツに至っては35%も下がっています。
このグラフの意味することは
1.長期金利であっても短期間で、これだけの変化がある。
金利は零点何%の変化ですから感覚的に小さな変化と捉えがちですが、比率にすると極めて大きな変化になることが理解されると思います。

その事は、今回の様なギリシャ問題が発生すれば、市場は急激に変化するということを明示します。昨日の日本国債のレーティングが下がったことを市場が認識すれば大きな変化になることがあります。たまに市場金利を確認されるのも宜しいかと思います。

2.一方金利が下がると云うことは、国債の価格が上がることを意味します。
従って、金利が下がる前に国債を保有していた方は、含み益を抱えたことになり、売却すれば、大きな利益が稼げます。日本のメガバンクが昨年度利益を稼いだ一因として、保有していた国債の価格が上がる(金利が下がる)ことで得られた部分が大きな割合を占めていました。

3.もし、金利が上がった場合には、国債の価格は下がりますから、大きな売却損または評価損を抱えると云うリスクがあることになります。
既に三菱東京UFJ銀行等のメガバンクは、その影響を抑制する為に、償還期限の短い国債の比率を高めるオペレーションを行っています(通常評価損は短期よりも長期が大きくなります)

4.ところで、金利は短期間に変動します。
従ってローンを変動金利で組んでいらっしゃる場合には、この金利変動リスクを常に抱えているとご理解下さい。足元に地雷が埋まっていると思われるとより切実に感じると思います。

住宅ローンの場合には途中で金利の変更があっても、その5年のあいだは支払額が変わらないケースが多いのですが、元金の返済額と利子分の比率が変わっています。従って返済期間全体の元利合計額は増加しています
5年後、返済額が変わった時に思わぬ金額になっている場合があるとご認識ください。

5.変動金利でローンを組んでいる方は、将来も金利が低いことに賭けているとお考えください。従ってその賭けに勝つ場合は良いのですが、負けた場合には住宅を手放すリスクを抱えているとご認識ください。そのリスクを低くするには、繰上げ返済で借りている期間を短縮する、または、固定金利に借り換えするなどか有効です。


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