コラム

 公開日: 2012-04-09  最終更新日: 2014-07-31

国債の販売(消化)はどのように為されるのか

昨日は、日本国債はどのような法律に基づいて発行されているのかをご紹介しました。
では、それらの国債は誰でも購入できるのでしょうか、実は我々一般投資家が購入できる国債と、機関投資家が購入できるものとの違いがあります。





表をご覧ください。最初に市中発行分として、平成24年度は1,545,313億円が予定されています。通常は、カレンダーベース市中発行額が機関投資家の入札によって購入するものです。
カレンダーベース市中発行額とは、予め額を定めた入札により、定期的に発行する国債の4月から翌年3月までの発行予定額の総額を云います。

どのようなものが発行・入札されるのかが次表です。

H24発行予定額消化方式


例えば、24年度は40年債は、1回につき0.4兆円を4回発行する予定と書かれています。2年債は2.7兆円ずつ12回入札する予定です。2年債の総額は32.4兆円に為ります。この1回ごとに機関投資家が入札に応じます。
従いまして、夫々の機関投資家によって、価格も価格も異なります。例えば、券面が100円として、1.0%の国債でも、99.55円で200億円、99.57円で100億円、99.45円で200億円等、一つの金融機関でも価格と量を異なって札をふり、自社ができるだけ有利な価格で必要な量を手に入れるよう、担当者の腕が競われる場でもあります。

回が記載されている予定だけで、年間72回、月にすると6回ですので、営業日ベースでは、3~4日に1回のペースで入札が行われています。もし、これが不調に終わると大変です。それがギリシャで起きている事柄です。ドイツでは、かなりな頻度で未達(目標より少ない落札金額)になることが度々あるそうです。日本では過去に1回あっただけと記憶しています。

金融機関は購入できない国債の1つが、個人向け国債です。10年変動国債は3、6、9、12月に募集があり、翌月に販売・購入できます。その他窓販用にも発行されています。24年度の予定は5,000億円です。表を見て解りますように、我々からすると想像のつかない3兆円ですが、個人向けへの販売は発行予定額の約1.7%に過ぎません。
殆どが機関投資家によって落札されています。

個人が国債を購入する場合、個人向け国債は固定3年債、固定5年債、変動10年債のほかに、証券会社等で、2年、5年、10年、20年の利付国債(固定金利)が購入できます。
その他に、国内債券を対象とする投資信託を購入することで、間接的ですが、国債を購入する事になります。
以前にコラムを書きましたが、MMFも短期・中期の国債が含まれています。

参考としている主な資料、財務省HPとダウンロード可能な資料、日本銀行HPとダウンロード可能な資料、川北隆雄著「日本国は幾ら借金できるのか?」「国際ドミノ」文春新書刊、カーメン・M・ラインハート&ケネス・S・ロゴフ著「国家は破綻する」「金融危機の800年」日経BP社刊、野口悠紀夫著「大震災からの出発」東洋経済者刊、野口悠紀夫著「日本を破滅から救うための経済学」ダイヤモンド社刊など

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文責
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