コラム

 公開日: 2012-01-16  最終更新日: 2014-07-31

住宅ローンと金融商品による資産運用の並立について

愈々、欧州各国の国債格付けの格下げによる影響が波紋を広げています。
その中で日本国債と米国債は世界のリスクマネーがのリスクオフにより資金が流れ込み、バブルの様相(金利低下)です。

従い、住宅ローンだけでなく金利は低下していますので、ローンの負担感が薄くなりがちです。例えば、住宅ローンのフラット35を利用すると21年以上で、最低で2.140%です(2012年1月実行金利)。
一方、外国債ではそれを上回る利率が提示されています。これを見て、運用をしながら住宅ローンを返済した方が有利ではないかと考える方がいらっしゃると思いますが、とてもリスクが大きな資産運用になり、全くお勧めできません。

理由の一つは、住宅ローンの返済は確実に発生するものです。固定金利で有れば返済期間に合わせて、利子+元本の返済額当初から確定します。

一方の投資の世界は、期待リターンが幾らで有ろうと、期待値で確定するものではありません。実際の運用を通じて、長期的には元本割れの時期も発生する不確実なものです。
例えば外国債券の場合には、当該国の通貨と日本の通貨の強弱で、円高になれば目論見通りの運用益は得られません。あくまで、その国の通貨で償還されますので償還時の為替レートで運用実績が決まります。




また、金利については、金利平価説という原則があります。これは、二国間の金利の差は長期的には為替で相殺されるというものです。アメリカと日本の金利差が2%あれば、通常円ドルレートは2%分だけ円高に為るというものです。
この考え方のベースには実績金利で金利を測るものです。
実質金利とは
実質金利=名目金利(通常債券等に表示されている利率です)-予想インフレ率
に為ります。
デフレは、マイナスインフレ率ですから、デフレ率分だけ名目金利に上乗せされます。
日本はこの状態ですので、名目金利がたとえ0.020%で有っても、インフレ率が-1.5%であれば、実質金利は1.520%に為ります。11月の消費者物価指数は前年比マイナスでした。



従いまして、ある国の金利5%の債券を購入すれば、住宅ローンの金利を補えると考えると失敗します。その国のインフレ率が、4%であれば実質金利は1%ですし、6%であれば、マイナス金利が発生します。現況、アメリカ、ユール圏の国債、中国、ブラジルなどは実質金利はマイナスと報道されています。

また、好調な新興国の株価上昇を期待して、投信などでの運用をお考えの場合にも、実際には損益は赤字に為ることもあり、ローン金利に勝る運用は困難ですし不確実性を増します。
変動金利で住宅ローンを組んでいる場合に、資産運用を行う場合には、可能性として、ローン金利は上昇、運用は損失が出る事態が多々発生します。




その点、繰上げ返済は、返済した額に応じた金利が減少します。リスクフリーで支払額が少なく為るのですから、確実な運用成績が残せます。
従いまして、私のお客様には、繰上げ返済に勝る資産運用はありません。とお答えしています。

セミナーやご相談は根拠の明示及び実証データを使って行います。

毎月資産運用・ライフプランのセミナーを開催しています。
http://www.officemyfp.com/seminerannai.htm

文責
ファイナンシャル・プランナー
独立系顧問料制アドバイザー 吉 野 充 巨

『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』

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ファイナンシャルプランナー 吉野充巨

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TEL:03-6447-7831

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