コラム

 公開日: 2011-11-16  最終更新日: 2014-07-31

日本公債の発行額推移

今月のFPからのお便りは、日本の債務残高と、国債の問題です。

トップページに掲載しましたように、政府の債務残高は平成23年6月末現在で9,881,318憶円です。
内、国債及び借入金現在高は9,438,096憶円、一方国有財産は平成22年3月31日現在1,073,748憶円ですので、差引約880兆円の債務超過になります。

また、現在の国債発行の増加と税収の落ち込みを考慮しますと、藤年度内に債務残高は1,000兆円を超えると予測されています。今問題になっている、ギリシア、スペイン、イタリアなど欧州各国の債務残高に比べ圧倒的な大きさです。また、対GDP(約500兆円)も、約200.0%になる突出した比率です。
このような、負債を抱えている日本で、財政改革は先送りされ、債券発行の削減では無く財源の無い政策(=国債の発行増)が続いています。下記は財務省ホームページより





グラフが示すように、民主党が政権を担当したH21年から一般会計税収額よりも、公債の発行額が上回っています。H23年は計画と見通し額ですので、確定値ではありませんが、3.11.の震災による歳出像がありますので、不足額は増大します。また、下段に示されているようにH21年以降は税収が50%を切っています。小泉政権が達成したH13年の発行額30兆円が遠い昔のように思い出されます。

★ このような状況ですから、「増税に反対する⇒デフォルト」、「財政削減を論じない⇒デフォルト」を早める動きに通じます。
この夏に読みました、カーメン・M・ラインハート&ケネス・S ・ロゴス著村井章子訳『国家は破綻する』金融危機の800年に記されているように、日本の金融破綻は避けられないように思えます、後は時期が何時に為る、デフォルトの範囲と比率がどこまでに成るかで、我々の対応が変化すると考えています。

デフォルトを避けようとすれば、現在のギリシア問題でEU各国が要求している様な対策が必要になります。
(新聞記事、ダイヤモンド等の経済誌、野口悠紀夫氏、山崎元氏、等々の著作そしてweb情報から、私見で信頼できると判断したものを参考としています)
これらの施策が確り為されて定着出来れば、国債のデフォルトは先延ばしされます。
国債残高の全てを償却しなくても、最低限のラインとして、単年度の税収以内に債務の発生額が収まり、債務残高の減少トレンドが明示されれば、デフォルトの確率が低くなります

○支出を削減する主な施策として
1.官僚や公務員(国と自治体)の削減⇒人件費が削減されますH17年ぬヌ月の野村総合研究所の「公務員数の国際比較」資料によれば国家公務員1,606,000人、地方公務員3,777,000人、合計5,383,000人でした。兆円単位の削減が要請されます。私見では、一般の公務員を削減する前に、国会議員や地方自治体の議員も半分に削減して良いと考えています。

2.社会保障費の削減⇒年金、医療費、介護費、生活保護等の費用の削減が求められます。トップページに記載したように2010年度以降の社会保障費は100兆円を超えています。支給年齢の繰上げ、支給額の減額、自己負担の拡大、支給条件の厳格化と精査が行われます。もらいすぎや支給間違いの返還は負担したものに支給するの原則に忠実に実行が求められます。選挙に負けるからという理由で、返還請求しない民主党は何なのでしょうか。

3.公共工事等の支出も削減を要求されます。⇒公共投資は絞りに絞ってきましたが、今後は高花袋費用の観点で、支出する項目の振り替えが発生します。これが何々族と言われる議員さんが抵抗する理由に成ります。復興にシフトした資金投入や、技術や先端サービスへの注力が求められます。

○税収を増やすための施策
1.取れるところから取る増税が始まります。⇒現在世界的にみて低い消費税の税率は高くなります。様々な信頼できる資料や本によると、10%程度では収まらず、15%~25%に上がるとされています。所得税等も高額所得者とされる層の負担が高くなります。

2.たばこ税だけでなく、現在も残る各種税の税率が上がります。また、法人税等の特例が無くなると思われます。
3.景気刺激策をとらないと大き税収の増大は無いのですが、EUにはこの発想はなさそうです。また、日本の現政権も経済音痴の方が多く期待が出来ません。

○ 国債のデフォルトが発生するまでに起きる事(デフォルトの確率よりも可能性の大きな事項に成ります)
1.国債の消化がスムーズにいかず、金利が高く成ります。0.25%では無く0.5%単位で上昇すると思われます。最終的に現在のイタリアのように7%を超えると思われます。
⇒市中金利が上がりますから変動金利で借りているローンの返済額は軒並み上昇します
2.金利が上がりますと、インフレが始まります。⇒インフレの経験の無い40代の方にはピンとこないと思いますが、給与が上がらない中でのインフレは生活を圧迫します。景気が停滞している状況で物価が上がることをスタグフレーションと言います。脱出は大変です。

3.国債の金利が上がる=国債の価格が低下します。銀行等の金融機関、生・損保、年金基金等のファンドは巨額な国債を抱えていますので、時価評価により損失が出ます。この為、貸出する余力が無くなり景気に悪影響を与えます。

4.日本の金利が上がりますから、一時的に円高になります。経済が弱体化し、経常収支の赤字が続き、対外債権が減収するまでは、円が買われます。その後は円高から円安に転じます。

○ 対応策として考えられる事

1.何時でも資産を移せる流動性の高いものへの資産配分をご検討下さい。
国債の金利上昇等は何時発生するかは解りません、回避策が成功し、デフォルトの発生は回避されるかも知れません。最悪の事態に備えるには、資産間の移動がんなたんに行える資産にポイントと考えています。
2.資産配分方針を決定し、その方針に沿った資産配分をご検討下さい。
資産運用のキーポイントは、資産クラスにどのような配分にするかがで成果の91%を決定するとされています。
・日本国内と海外への配分比、短期金融資産(預貯金やMMF等)・株式・債券等への配分比などです
・十分に分散されたポートフォリオを通貨(円、ドル、ユーロ、ポンド等)にも配慮して構成されるようお勧めします
・リスクを下げるのは分散です。1つよりも2つ、2つよりも3つと増やしながらの分散をお勧めします。
・金利は過去の経験では長期金利から上がっています。住宅ローン等は固定金利で、繰上げ返済は有利な投資です。国と同じように、借金は減らされるようお勧めします。

3.金融機関の甘い言葉(儲かります、安全です、売れていますなど)にお気を付け下さい。
【売り手の利益は買い手のコストです】【解らない商品には手を出さないでください】
【買わなければ、儲からない可能性はありますが、損はしません】

上記のような私見の他に、
前月のニュースと解説、金利・株価・経済指標等の前月末、前前月との比較、前年値なとの比較表、為替で見る株価指数、ロングステイ海外サロンからのお便りを載せています。
宜しければ、「FP&LSA&投資アドバイザーからのお便り」希望として購読を申し込み下さい。

文責
ファイナンシャル・プランナー
&投資アドバイザー 吉 野 充 巨

『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』



この記事を書いたプロ

オフィス マイ エフ・ピー [ホームページ]

ファイナンシャルプランナー 吉野充巨

東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL:03-6447-7831

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
サービス料金
150503オフィスマイエフピー

□ 初回面談時、30分は無料です。コンサルタントとしての吉野と、ご相談者のマッチング時間です。ご相談者が面談を継続されたのち下記の相談料が発生します。料...

サービス・商品

将来のの不安や心配事で悩んでいませんか?そのようなときこそ、お気軽にご相談ください。保険・投信・不動産の販売や仲介は行っていません。貴方のためのアドバイ...

 
このプロの紹介記事
ファイナンシャルプランナー・投資アドバイザー  吉野充巨さん

夢と希望に満ちたライフプランを実現する資産形成。FP&中立的な投資アドバイザー。(1/3)

 江戸時代から町人街、文化の中心地として栄え、現在でも日本を代表する商業の街である日本橋。この街に10年間事務所を構え、多くの人々の生涯の夢・目標を叶えているファイナンシャルプランナー(FP)が、吉野充巨さんです。投資助言・代理業に登録し、...

吉野充巨プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

FP+堅実な投資助言で人生設計~資産形成までトータルサポート

会社名 : オフィス マイ エフ・ピー
住所 : 東京都中央区日本橋1-6-7 日本橋関谷ビル4F [地図]
TEL : 03-6447-7831

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-6447-7831

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

吉野充巨(よしのみちお)

オフィス マイ エフ・ピー

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
金融庁が金融機関に手数料の明示、行動原則等を求めています

11月25日の日経新聞朝刊に、投資商品の手数料明示 金融機関に行動原則 金融庁案、顧客本位へ7項目 という記事が...

[ 金融庁金融レポート ]

トランプ氏勝利後の株高・円安はどこまで続く?
イメージ

 株価概況 11月第4週世界の株価指数の多くは上昇に転じています。MSCIオールカントリー指数は1.38%の上...

[ 株価・国債利回り・商品価格週間騰落率 ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家の正しい投資戦略
イメージ

金融レポートで金融庁は個人投資家に 長期 積み立て 分散投資 長期、積み立て、分散投資を薦めています...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 ファンドラップ
イメージ

 ファンドラップ 次いでファンドラップにもダメ出しをしています。こちらはシンプルに通常の投資信託とファ...

[ 金融庁金融レポート ]

平成27年事務年度版金融レポートに見る、個人投資家に適さない金融商品 貯蓄性保険商品
イメージ

金融レポートには、たとえば米国と日本の投資信託にかかる費用比較が出ています。 投資信託費用日米比較  ...

[ 金融庁金融レポート ]

コラム一覧を見る

コラムのテーマ一覧
すべて表示する
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ