コラム

 公開日: 2011-10-29  最終更新日: 2014-07-22

金価格の動向 トレンドは変わったのでは

以前8月29日に、金の価格変動についてコラムを書きました。金価格の指標となるNY金(ドル/トロイオンス)は当時1,828.5ドル(8月31日現在)でした。その後9月には1,600ドル台に下がった後上昇、一昨日は1,747.20ドル(10月28日現在)になりました。
7月ごろには2,000ドル越えの声も聞こえ、2,500ドルは間近とも言われていました。
今後を予想するのは、困難ですが、トレンドが変わったのではと思う事項が目立ってきました。

1.実需先とされている、インドと中国の景気先行きが不透明になっています。特にインドは、利下げが囁かれるほど減速しています。中国も経済の成長に勢いが無くなりそうです。実需があるから価格が上がるというテーマが無くなりそうです。

2.金は安全資産と言われてましたが、株価の下落とともに価格が低下しました。確かに年初からの半年は、株価と異なり上昇しました。ただその後、金もまたリスク資産という認識が広がるとともに、資金の流入が細ってしまいました。安全資産であれば、ユーロ圏の債務問題がこれだけ高まったのですから、買われても良いと思われるのですが、このテーマも薄れてしまったようです。

3.日本の一般投資家としては、円高により、ドル表示での価格下落よりも、円価格での表示価格が下がっていて、ドル円の動きからも、これ以上買い進んで良いのかと思った方がいらっしゃるのではと思います。金地金1グラムの円価格推移は7月平均4,022円、8月平均4,376円、9月平均4,417円で、10月22日には4,010円に下がっています。
 
4.そして、金の取引は投資では無く、投機ということも広く認識されてきたのではないでしょうか、金鉱山会社の株式を購入するのは、その会社業績を応援するという意味もある投資なのですが、金は置いておくだけでは利益を生まず、コストが掛ることことになります。従い、単に価格の上昇・下落に掛けているということになります。

リーマンショック後の価格上昇は、皆が上がると思うから「買う」買うから上がるの状況であり、一種のブームではと考えています。

私は、金には高い価値があると考えています。

お客様に、金の保有は「真の安全資産」と考えて購入をお考えくださいとお伝えしています。金は、騒乱・戦争やハイパーインフレの際に、「金を売って一時的に生活を支える事が出来る」ということのために保有すれば良いとしています。
日本では、戦争や騒乱は発生の可能性が極めて低いと思われますが、高インフレになる可能性は高いと考えています。従って、資産の一部(5%以下)として保有することも検討して、購入の可否をお考えくださいとお話しています。

かつてのブーム時と同様、今後金価格は下がることもあろうかと思われます。日本円で1,000円の時期も在りましたが、価格が十分に下落した際に再度「金の保有」についてお考えください。

前回のコラムは下記を参照ください。
■インフレに強いと言われる金も価格変動にさらされる

http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/8971/

http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/8972/

文責
ファイナンシャル・プランナー
&投資アドバイザー 吉 野 充 巨

『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』

この記事を書いたプロ

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