コラム

 公開日: 2018-06-19  最終更新日: 2018-06-29

実見:空き家&空き地問題



【今日のポイント】

 このコラムでも何度となく採り上げてきた「空き家・所有者不明の空き地」の問題ですが、この数年で私が実際に確認した事案について紹介したいと思います。 まさに、事実は小説よりも奇なり!? な事例もありました。



【空き家の現状】

 まず、現在全国的に空き家、空き地はどのような状況にあるのか? 総務省の「平成25年:住宅・土地統計調査」による空き家率の統計を以下にリンクしておきました。
都道府県別空家率一覧

 詳細は統計を参照して頂くとして、この速報集計によりますと、日本の空き家数は約820万戸、5年前の調査時より63万戸(8.3%)増えているとのことです。 空き家率(総住宅数に占める割合)は13.5%で、5年前より0.4ポイント上昇して過去最高となったたようです。  空き家のうち、別荘等の二次的住宅の総数は約41万戸で、このような二次的住宅を除く空き家率は12.8%になっています。

 都道府県別では、「二次的住宅を除」く空き家率が最も高いのが山梨県で17.2%。 2位以下は、愛媛県、高知県、徳島県、香川県と四国4県が独占?し、以下12位までは全て西日本の県となっていました。 関東エリアでは山梨を除くと栃木、群馬の両県が同率の14位、茨城が21位となっており、北関東エリアが上位に入っていました。

 この住宅・土地統計調査は5年ごとに行われているので、今年、平成30年の調査がどういう傾向を示すかが大いに気になりますね。


【身近な実例】

 さて、データ上ではピンとこないのはよくあることで、ここからは私が実際に見聞した空き家、空き地に関連する問題を紹介していきます。

 事例その1)
 冒頭の画像を御覧下さい。 完全に生活ごみの不法投棄場となっています。 何を隠そうここは私が相続した山奥の不動産の一部です。 周囲には人家は無く、恐らく車で乗り付けて投棄したのではないかと思われます。 実のところ、周囲の開けた他の所有者の空き地にはさらに大型の廃棄物が投棄されており、役所が調査に乗り出した直後でした。

 事例その2)
 相談者名義の傾斜地の土地から地下水が湧出しており、大雨や台風の直後等はかなりの水量となり下流の他人の土地を水浸しにしていました。 その土地を宅地化する際に「原因究明に結果」 相談者保有の土地管理の責任を問われることになったのです。 これも当該役所の担当者立会いの下、改善命令(勧告)を受けたのです。

 事例その3)
 さらに驚いたのは、地方の集落でそれなりに周囲には人家が点在する土地でしたが、相談者も数十年間訪問しておらず、相続財産調査の一環として私が依頼を受けて実地検分に赴いたところ、聞いていなかった倉庫が存在していました。

 その場で相談者に連絡を取ったのですが全く覚えがないとのことで、役所に出向き倉庫の所有者、建築の経緯を調査したのですが、そもそも登記もされていない完全な「不法占拠~違法建築」でした。 既にその役割を終えたのか使用されている形跡は全くなく、庫内には廃棄バッテリーや怪しげな医薬品らしき瓶類が散乱していました。

 詳細は書けませんが、結局 この建物の解体、撤去は土地の所有者である相談者が強いられることになりました。

 事例その4)
 これは空き家でしたが、車庫付きの一戸建てでした。 これは相談者の親族が亡くなって無主の家となってまだ1年前後でしたが、調査に出向いたところ、駐車スペースにしっかり「他人のクルマ」が駐車されていました。 体のいい無料駐車スペースとして近隣の方が「無断使用」していたのです。


【他人事ではない問題】

 以上のように、放置期間が比較的短期であっても問題発生するケースもありましたし、自然現象とは言え周囲に多大な迷惑をかけたケースもありました。 所有者にも言い分はあるでしょうが、最終責任は所有者に帰するのは否めません!

 私のケースで恐縮ですが、この事件後定期的に地元のシルバー人材センターに依頼して草刈りや雑木の伐採を行っています。 やはり人間、人為的に手が加えられている土地には手を出しにくいようで、その後は投機ごみの問題は解消しました。 世知辛い話ですが、タダで安心は手に入らないことを痛感した次第です。

 貴方には思い当たるような不動産をお持ちではないですか? 現状確認はいつしましたか? 自治体から指摘を受けてからでは所有者責任は免れませんよ!!

この記事を書いたプロ

寺田淳行政書士事務所 [ホームページ]

行政書士 寺田淳

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TEL:03-5157-5027

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