コラム

 公開日: 2017-12-12 

生前整理のリアル

 【今日のポイント】

  終活の第一歩として、生前整理という方は多いですね、 まだ若い世代でも「断捨離」を実行する方もいます。 ですが、いざ自分の身の回りを整理するとなると、実行から完了まで、案外厄介な「仕事」でもあります。

 今日は、この生前整理について紹介したいと思います。

 

【世帯に見る最近の動向】

 
 気になったのは、65歳以上の家族がいる世帯の動向でした。
特に、おひとり様の場合です。 シニアのおひとり様ということですが、世帯総数に占める割合は、1980年には10,7%でした。 なぜこの年を選んだかと言いますと、私が社会人となった記念の年だからです。 それはさておき、これが2016年になりますと 27,1%になっていました! 実に約3倍近く増加していました。

 次は夫婦のみの場合で、これも夫婦どちらかが65歳以上、またはどちらも65歳以上となりますが、これも1980年の16,2%から2016年には31,1%と、ほぼ倍増になっています。

 なぜこのデータを紹介したかと言いますと、この範疇に入る世帯とは、「ほぼ次代を託せる相手がいない世帯」と見て取れるからで、これが全体の約60%という実態を知って欲しかったからです。


【遺産相続>生前整理】

 実際は統計上一人暮らしでも家族が別居していたり、夫婦のみの場合でも家族(子や孫)は独立して暮らしている場合も含めての数字と思います。 仮に別居している子や孫といった家族や親類縁者がいる場合には万が一自分たちに何かあった後の課題として、お墓や葬儀、または遺産相続についてはそれなりに考え、生前に話し合ったりするケースは見受けられます。

 これに対し、ほとんど無関心?あるいはあえて話題にしないのが、住まいの整理~生前整理です。 
特に、心身ともに元気、健康自慢の高齢者、高齢世帯ほど、いつでも出来る、まだ早い という過信があるようです。

 また、何度かトライはしているものの、その都度中途半端なまま挫折を繰り返しているケースもあります。 
サラリーマンの方なら経験があると思いますが、転勤を命じられ、荷物を整理するときに、例えば書籍です。 捨てるか持っていくかを決める際、たいていはパラパラと中身を斜め読みします。 改めて読み返すと、「また読むかもしれない」「今となっては貴重な資料だった」等の理由で 全てを荷造りしてしまった!
 衣類も全く同様で、 まだ着れる、来シーズンには着る で何回も荷物として持ち歩いたことか?

 相続や遺言と言った問題は備えておかなければトラブルの基になる、子や孫に迷惑をかけるという認識があるのですが、特に転勤といったいやでも整理を強いられる訳でもない「自宅での生前整理」には絶対今でないとという枷がありません。

 これがなかなか実行できない、したとしても完遂できない最大の理由ですね。


【物の価値は人それぞれ】

 自分にとっては非常に価値のあるものでも、家族にとってはどうなのでしょうか? 先に挙げた書籍などは典型的な事例です、趣味の本であれば子や孫に同じ趣味があればいいですがそうでなければ「場所を取るだけの厄介な代物」と見做されているかもしれません。 私も書籍収集が趣味でして、本棚ひとつ部屋の模様替えで移動させようとすると半日がかりになることがよくあります。 

 女性の場合ですと衣類がそうでしょうか? あれこれと捨てない理由を用意して(まだ着れる、来年は着る、思い出の品だから など等)決断を先延ばしする方がかなり、目立ちました。

 私から見れば、今年1年着ていなければ、二度と着ないだろうと割り切れるのですが・・・ 

 また子供が独立して家を出たという場合、学生時代の品や服などを当時そのままに保管しているケースは少なくありません。 理由は十分わかるのですが、当事者である子の側から見れば 親ほどの執着、愛著はないケースが殆どでした。

 

【生前整理はグループ分けから】

 生前整理の場合、自分たちの「モノ」で今や無用の長物となったもの、子や家族の「モノ」で自分以外にはあまり意味を持たないもの、そして自分の趣味の世界の「モノ」といった3つの区分けを始めることが先決です。

 その中から比較的決断が下しやすいグループを選び、まずは実行することです。 この場合も一気に片付けるのではなく例えば「今日はこの押入れだけ、でも必ずすべてに目を通す。」というようにワンブロックづつ消化するようにしましょう。

 また、春夏秋冬 季節毎に年4回整理イベントと位置付けて年中行事にしてしまうという発想もおもしろいでしょう。衣替えの時に衣類の整理というのもタイミング良く実行することが出来ると思います。

 何か自分でやりやすいきっかけを設定することが、計画倒れに終わらせないことに繋がるのです。 


  さて、私の場合、おひとり様ですから万が一の時は周囲の第三者ににかけることが必至です。 衣類や書籍、使わなくなった道具類の整理はそれなりに継続しているのですが、頭が痛いのはやはり趣味の品です。

 1千隻を超えた艦船模型、模型作成に用いた100冊を超える資料集などは いつから、どうやって整理するか?未だにその決断も出来ていないのが実情です。

 ここまで書いておきながら、いざ自分の立場になると、これほど難しいものはありません。

この記事を書いたプロ

寺田淳行政書士事務所 [ホームページ]

行政書士 寺田淳

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TEL:03-5157-5027

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