コラム

 公開日: 2016-05-02 

市民後見人について

 
 連休真っ只中ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 私はせっせと事務をこなす月曜日です・・・

 お元気ですか!
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


 前々回のコラムで「後見制度の見直し」を採り上げましたが、その中で紹介はしませんでしたが、「制度の利用促進」と言う項目がありました。

 今日はこの話題を採り上げたいと思います。



【制度の利用促進】


 成年後見制度の課題として、「なり手の慢性的な人手不足」があります。
制度の発足当初は、親族後見人が多数を占めていたのですが、その後は私のような士業従事者と言った第三者後見人が急伸し、2014年の調査では後見人の約65%を第三者後見人が占めるようになっていました。

 とはいえ、人出不足は慢性化しており、新たな第三者後見人の受け皿として、「市民後見人制度」が始まったのです。


【市民後見人とは】


 最高裁事務総局家庭局の規定に拠れば、
「弁護士、司法書士、社会福祉士、税理士、行政書士、及び精神保健福祉士以外の自然人の内、本人と親族関係(配偶者、六親等内の血族、三親等内の姻族)、及び交友関係が無く、社会貢献の為、地方自治体等が行う後見人養成講座により成年後見制度に関する一定の知識や技術・態度を身に着けたうえ、他人の成年後見人になる事を希望している者を選任した場合。」
 とされています・・・

 士業従事者でなく、法人でもなく、親族でもなく、友人関係にもない? 第三者であって、
 養成講座による知識や技術を習得済みで、社会貢献の為に赤の他人の成年後見を希望する者の中から、選任するのが「市民後見人」とされているのです。

 何やら、相当な関門がそびえ立っているようなイメージではないでしょうか?


    実際の運営について、聞いてきました。


【品川区の場合】






 運営の主体は、品川区社会福祉協議会で、傘下に品川成年後見センターがあり、主な事業として以下ものがあります。

①相続・手続き支援
②法定後見制度サービス
③あんしん3点セット(おひとり様高齢者向けの任意後見契約等の支援サービスです)
④成年後見制度の代理申立
⑤成年後見人報酬助成制度
⑥品川区市民後見人養成講座
⑦市民後見人の育成・活用と監督業務の拡充





【市民後見人養成講座】 


 上記の⑥について詳しく説明します。

 まずは、基礎講座が全6回コース、1回あたり6時間で計36時間かけて座学を実施しています。
 その後1人につき5日間、1日6時間、計30時間の実務研修が用意されており、市民後見人とペアを組んで実務体験を重ねることになります。

 申し込みの対象者は全回参加が可能で、品川区在住、在勤者で20~74才までの方(申込時点の年齢)

 前回の募集は定員30名、 定員いっぱいの申し込みがあったそうです。

 現状の市民後見人は、主に時間に余裕の出来た家庭の主婦、またはリタイアした男性だそうですが、中には仕事を持っている方もいるそうです。

※市民後見人養成講座の他にも「成年後見制度説明会~年3回」「公正証書遺言説明会~年4回」「相続説明会~年1回」等、その他、終活に関連する講座も豊富に用意されていました。

 概ね月初めの「区報」で、講座や説明会の告知を行い、その都度募集をかけているとの事でした。


【実際の運営について】


 ほとんどの場合、個人の市民後見人に社会福祉協議会(以下、社協)が後見監督人として就任し、家裁に対し、傘下の市民後見人の中からケースに応じた適任と思われる人物を申し立てを行い、選任される形だそうです。

 確かに、いくら36時間の講習と30時間の実務を経ても、実際の現場で想定外の事態に遭遇するのは必至です。 そういった際にバックに経験豊富な支援スタッフがいるとなれば、安心して市民後見人に就任出来るというものです。

 これまでの家裁と、社協の実績に基づく信頼関係から、概ね申し立ての内容(人選)で選任がされているようです。

 市民後見人の活動形態には、他にも士業従事者等の専門職後見人や、親族後見人とペアになり、市民後見人は「身上監護」を担い、専門職後見人や親族後見人は「財産管理」を引き受けるという分担制の活動形態もあります。


 さて、市民後見でも、報酬は当然発生します。

 すべてが社会奉仕というものではないのも事実で、先に挙げた⑤の制度によって資力のない区民の制度利用支援として、後見開始申立費用や後見人等への報酬費用、後見活動経費の一部助成も行っています。


 たまたま私が品川区民だったので品川区の対応について調査しましたが、それぞれの区でも似たような支援制度は用意されているようです。 

 少しでも関心のある方はお住まいの自治体のHPや、区報などを参照するか、直接窓口に問い合わせして下さい。

 

 この件に関してのご相談やお問い合わせはこちらからどうぞ。
https://mbp-tokyo.com/office-terada/inquiry/personal/


  事務所の連絡先は 以下の通りです。

 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル7階ハローオフィスC-3
  03-5157-5027(TEL) 平日は10:00~19:00
  03-5157-5012(FAX) 24時間対応


 

この記事を書いたプロ

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行政書士 寺田淳

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TEL:03-5157-5027

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