コラム

 公開日: 2016-02-12 

お坊さんの通販?!

 確定申告も目前となりましたね、毎年のことながら収入の記載は5分もかかりませんが、経費の集計には一苦労です。


 お元気ですか!
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


 通販の大手amazonは誰しも一度は利用したことがあると思うほど、日常生活の一部になってきていますが、そんな中でも昨年12月から始まったサービスには仰天しました。


【お坊さん便】

 株式会社「みんれび」という会社の扱うサービスの一つで、法事法要の際に、お坊さんを派遣して式を執り行うというものです。

 要は、お坊さんとはその場限りの関係で済み、加えてその価格が世間相場からすると「価格破壊」となっています。

 例えば、お盆、新盆、初盆、または四十九日や一周忌の法要の場合は、定額で「35,000円」です!
内容も明朗で「お布施・読経料・お車代・お心づけ」すべてひっくるめて、35,000円なのです!!

 その他にも葬式の場合(火葬場での読経や家族葬での読経等)もすべてひっくるめて「55,000円」

 最も価格設定が不明瞭なものの代表である戒名授与も宗派ごとに価格が設定されていて「信士・信女」から「居士・大姉」までクラスごとの価格が明示されています。 ~一例を挙げますと、一般的に最高位と目されている居士・大姉でも「60,000円」という価格でした。

 さらに、お坊さんの手配などにかかる(かかっているはずの)紹介料のような費用も発生しません(先に挙げた総額に含まれているのでしょうか)

忘れていました、上記の各価格は「税込価格」です。


 【新しい葬儀の形?】

 これまで法事や法要、さらに葬儀の際の費用について、頭を悩ませなかった方はいないのではないでしょうか? 私の母の葬儀の時もお布施や戒名をどうするか? 父と鳩首凝議をしたものでした。

 お布施の相場がわからない。
 菩提寺は格式が高く、以前の話で聞いたお布施はとんでもない価格で払えない。
 法要に来てもらったきっかけで檀家にされるのでは?

 最後の項目は、菩提寺から離れた土地に暮らし、そこで葬儀を執り行う場合によく聞かれることでした。 宗派を同じくする(だけで)初見の近場のお寺で葬儀を挙げたものの、しきりに埋葬を進められる。 この際、近い場所でお参りされるのがいいのではと、婉曲に檀家への勧誘が…などです。

 このサービスでは、お坊さんは読経をするだけ、戒名を授与するだけで「ハイさようなら」という、非常にビジネスライクなスタンスです。 日頃、お寺とのつながりが希薄な今の50代以下の世帯には、抵抗なく受け入れられたのでしょう。

 また詳細は省きますが、お坊さん便のほかにも、葬祭分野全般にサービスを用意しており、「葬儀レビ」では葬儀社の紹介や葬儀全般に関する電話相談を、「シンプルなお葬式」、「格安の墓石」、「供花配達サービス」など等、葬儀に関する諸問題に対しての窓口であり、受け皿を用意しています。

 ここでも、言い値で受けるしかなかった祭壇や棺の相場や、複数の価格比較などで自分たちに適した内容の葬儀をリードしてくれるのです。


【残る問題とは?】

 如何でしょうか? 一見するとまさに善いことづくめ、 これまで不可侵領域であった葬儀やお寺に関する世間相場やつかみどころのなかったお布施や読経料を「明朗会計」にしてくれたのです。 よくぞやってくれた! と思うユーザーは限りなく100%に近いのではないでしょうか。

 ただし、見方を変えれば葬祭という儀式を「商品化」ともいえますね。 

 我々の親世代からすれば「罰当たりな」という思いも当然出てくるでしょうし、高齢の親のどちらかが亡くなった場合、残された側がこのようなやり方の葬儀を、すんなり受け入れるかどうかは何とも言えません。 また遺言や生前からの依頼事で菩提寺での葬儀を望むとあれば、子供としては効率・節約だけで、親の遺志に反することは難しいでしょう。

 やはり、逝く側の一つの責務として、葬儀関連に関する希望、要望は生前に記録しておくべきです。
故人との最後の「共同作業」となる葬儀ですから、双方の想いが叶う共通点を見出すことは最重要なことではないでしょうか?

 さて恩恵を受ける我々に対し、逆に最も打撃を受けるのは既存のお寺や葬儀社です。
一種の「太平の世」を享受してきたこの業界にいきなり投じられた一石をどう受け止めるか? あくまでも敵対、排斥に向かうのか、柔軟な発想で自ら時代に即した内容を構築していくか?

 ただでさえ、少子化、宗教離れが継続している中、宗教界にも「経済の原則」、「世俗、俗世間の要望」に向かい合う時が来たのでしょう。
 

 最後に、参考までにリンクを貼っておきました。 興味のある方はコチラからどうぞ!
みんれび 「お坊さん便」





  この件に関してのご相談やお問い合わせはこちらからどうぞ。
https://mbp-tokyo.com/office-terada/inquiry/personal/


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