コラム

 公開日: 2015-02-02  最終更新日: 2015-03-31

改葬許可証 ~不要なケースあれこれ

 今日から2月の仕事始めですね。

 さて、改葬に関する話題の3回目です。 書き始めると、いろいろ出てくるものですね。

 お元気ですか!
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。



 前回は改葬許可証が無ければ、改葬は出来ないと紹介しました。 ですが、例外は必ずあるもので、改葬許可証がなくても、新しいお墓を作れるケースはあるのです。

 まず、改葬の定義は「遺体・遺骨」を「他の墓地」に「移す」という事なのです。

 ですから「遺体・遺骨の移動を伴わない墓の移転」ならば、改葬にはならないのです。(墓地・埋葬等に関する法律第2条3項、5条)


 以下にその具体例を紹介していきます。


 分骨の場合 


 最愛の人の思い出を身近に置きたいという気持ちから、埋葬されている遺骨から一部を移すケースです。 分骨で最も有名な例としては、お釈迦様ですね、世界中に「仏舎利塔」がありますから。

 分骨は、お墓を移すのではなく、「増やす」訳ですから、改葬にはならないので許可証は不要です、但し現在のお墓の管理者に証明書の交付を受ける事は必要になります。


 既に骨が遺っていない場合


 東京都や大阪府では条例で禁止になっていますが、地方では未だ「土葬」が認められている地域があります。 遺体を土葬するだけでなく、遺骨を骨壺に納めずに墓の下に埋めるケースもあります。 最後の埋葬が相当の年月を遡るような場合、既に骨ではなく、土に還っている場合がありますが、この場合も、遺骨ではなくなっているので改葬許可は不要になるのです。 

 とはいえ、土に還っているかどうかは掘り返さないと確認は出来ません。 遺骨が完全に土に還る期間は気候や土壌などの環境によってかなり相違があるそうで、一概に何年経過したら許可証は不要、とは言えないのも事実です。

 出来れば、事前に許可証を用意しなくてはいけない場合もありますので、当該の市区町村役場に確認をとっておくようにしましょう。 最終的には管轄する市区町村の判断に委ねられます。


 自宅から墓地や納骨堂へ初めて移す場合


 葬儀を終えて火葬にした後、自宅に骨壺を安置するケースは珍しくありません。 著名人でも配偶者の遺骨を自宅の納骨堂等に安置したままという話を聞きます。 この場合、先の定義にある「他の墓に移す」のではないので、許可証は不要なのです。

 もし、亡くなった方の菩提寺はあるものの、かなりの遠隔地だった場合、慌ててその菩提寺に埋葬してしまうと、その後自宅近くの都市型霊園などに遺骨を移そうと思っても改葬に該当してしまい、改葬手続きを行わなくてはいけません。 別に骨壺に納めたら即刻埋葬、という決まりはないのです。 但し、自宅の庭に埋葬してはいけません。 土中に埋めていい場所はあくまでも、墓(納骨堂)だけなのです。 
 

 
 補足ですが、郷里の墓を廃止して、自宅に安置したい、というのも事実上不可能です。 私の知る限り、新たな墓を用意しなければ現在の墓の管理者は絶対に承諾はしません。 一度でも埋葬したら、(分骨以外)改葬手続きは必ず必要と考えて下さい。


 土葬した遺体を、その後火葬し、遺骨を元の墓に戻す場合


 滅多にないケースですが、これも遺骨もお墓も移動する訳ではないので、許可証は不要です。



 如何でしたか? 思い当たるケースはありましたでしょうか? なお、最終的には当該の市区町村役場へ事情を説明して、許可証の必要性の可否を確認して下さいますよう、宜しくお願い致します。



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