コラム

 公開日: 2014-11-10  最終更新日: 2015-03-31

遺言書の種類2 ~公正証書遺言とは?

 お元気ですか?
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


先週の自筆証書遺言に続いて今日は「公正証書遺言」についてです。

 これは、本人が公証役場に出向いて、公証人に遺言の内容を伝え、文章は公証人が作成するという遺言書です。 

 作成の流れとしては、以下のようなものになります。


基本的な手続き


①遺言に必要となる事項を確認しておく。
②遺言の内容について自分で検討し、概要を決めておく。
③公証役場での立会人(証人)2名を手配する。
④公証役場に遺言作成日を事前に予約し、公証人と遺言の内容について打合せをする。
⑤公証人作成の遺言書に、遺言者、証人、公証人がそれぞれ署名・押印する。

補足ですが、立会人(証人)になれる人物には制約があります。 未成年者、推定相続人、受遺者、推定相続人と受遺者の配偶者、及び直系血族、さらに公証人の配偶者、四親等内の親族、書記、使用人に該当する場合は証人にはなれませんので、ご注意下さい。 要は、全くの他人(友人や知人)か資格者などから証人は選ぶことになります。


メリット、デメリット


メリットとしては、
・公証人が遺言書を作成するので(原則的に)内容に不備が無い。
・公証役場に遺言書の原本が保管されるので、自筆証書の場合の様な紛失・改ざんリスクは少ない。
・自筆証書の場合と異なり、「検認」手続きは必要ない。

デメリットとしては
・作成費用が発生する。 ~財産価額によって費用も変動します(後述)。
・公証人との事前の打ち合わせ、訪問予約など、手間と時間がかかる。
・先に書いたように、赤の他人から2人の証人を用意する必要がある。


作成手数料一覧


遺言書に記載する財産の価額によって手数料は変動します。

財産が 100万円まで ・・・ 手数料は 5,000円
財産が 200万円まで ・・・ 手数料は 7,000円
財産が 500万円まで ・・・ 手数料は11,000円
財産が1,000万円まで ・・・ 手数料は17,000円
財産が3,000万円まで ・・・ 手数料は23,000円
財産が5,000万円まで ・・・ 手数料は29,000円
財産が1億円まで    ・・・  手数料は43,000円

1億円を超える場合は、また別の基準で加算されていきますし、全財産が1億円以下の場合には上記手数料額とは別に11,000円が加算されますが、詳細はここでは省きます。

 また、手数料は財産を相続、遺贈される人毎に財産の価額を算定し、上記の基準で手数料額を算出し、その合計額を以て遺言書全体の手数料となります。 相続や遺贈を受ける人数によっても手数料が変わる点にご注意下さい。


 いかがでしょう? 自筆証書遺言と比べ、内容の保証、紛失、改ざんリスクの軽減は大きな優位点です。 ですが、公証役場へ何度も足を運び、公証人と内容について打ち合わせを重ね、さらに赤の他人の承認を2人、同席してもらうという手間と労力、財産の価額によって発生する決して安いとは言えない手数料等、実施に当たって躊躇する項目が多いのも事実です。


 ですが、私は強く公正証書遺言をお奨めします。 
遺言の存在価値のひとつは、円満円滑な遺産相続の為にあるのですから。 



 次回は自筆証書でも公正証書でも共通する注意事項について紹介したいと思います。



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