コラム

 公開日: 2014-10-16  最終更新日: 2015-03-31

相続についての基礎知識から ~相続税納付用資金対策

 お元気ですか!
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


 
 今回は、相続の際に発生する相続税、この納付の為の資金対策について紹介したいと思います。

 ここまで2回にわたって「相続税対策」「相続対策」を紹介してきましたが、これに加えて相続税を納付する資金対策も重要な項目です。

 その為の第一歩として、現状の資産の正しい分析を行う必要があります。 

 現状の資産の分析の結果、相続税課税の対象になる程の資産がどうかの判断をし、課税の可能性が出た場合には手持ちの資産等で対応が可能かどうかが分かります。

 何も1円単位まで精確に算出しましょうとは言いません。千円単位で丸めて大枠を把握すればいいと思います。 現金預貯金はすぐにわかりますから、問題は土地や家屋と言った不動産でしょう。 これも最新の路線価に土地の面積をかけて概算すればいい事です。 株式等の有価証券はとりあえず調査時点での最新株価で計算すればいいでしょう。

 暫定の計算の結果、相続財産を仮に確定し、相続税の対象であれば 相続税額を算出します。 その額が今の貴方の手持ちの資産(現金、銀行等金融機関の預貯金、株式、不動産)の範囲内で支払えるかどうかをチェックします。

 相続税は、原則「現金一括」の納付です。 ほぼ例外は認められません。

 あえて書きますが、被相続人名義の銀行口座等は死亡後は凍結されますし、凍結前に相続税分だけ引き出す等は論外です。 判明した時点で相続人間での不信感は必至ですし、税務署からの不信感は何の得にもなりません!

 計算の結果、どうにも現金が手元不如意であるとなったら、まずは現金化出来る資産のリストアップです。
自分名義の不動産や貴金属類など必要度に応じて優先順位をつけておくこともいいでしょう。 その場になってから何を処分しよう等と考えるようでは10ヶ月の期限はあっという間に迫ってきます。 


 次に被相続人から相続した土地や家屋等がある場合、これらを売却して資金を確保する方法があります。 よく聞く例では都心の一等地の不動産を相続したものの相続税が払えずに泣く泣く不動産を売却、田舎に転居した等のニュースがありますね。 ただ、これからも暮らす予定がある場合にはこの手は使えません。


 もう一つは最近話題の「生命保険の有効活用」です。

 まずは生命保険の非課税枠の活用があり、死亡保険金については「500万円×法定相続人の数」につき非課税となります。これを納税資金に充当する事は可能ですが、ここにある法定相続人には厳しい条件が付けられており、現時点では①未成年者 ②障害者 ③被相続人と生計を一にする相続人 のいずれかに該当する場合のみとなっています。

 非課税枠を超える保険に加入した場合ならば保険の掛け方を工夫しましょう。

 被相続人(父母)を被保険者とし、子供が契約者と受取人とする契約です。 こうすれば、子供が受け取る事になる保険金は子供の「一時所得」となるので所得税、住民税の課税対象になるのです。 課税はされますが、相続税に比べればかなりの軽減となるのです。 この件については個々の事情によって変動もありますので詳しい内容については最寄りの税理士や契約している生命保険の担当者等に確認してみて下さい。

 
 遺産が全て現金のみと言うならば、相続税納付資金対策は殆ど必要ないでしょうが、実際は田舎の先祖代々の土地た空き家と化した郷里の実家等、不動産が多くを占める場合、相続税用資金の金策に苦労される方は多いようです。 貴方の持つ資産、貴方の親の持つ資産によっては、このような苦労が生じる恐れは高いのですよ。



 
 以上、3回に分けて書いてきましたが、相続に関する3つの備えについてお分かり頂けたでしょうか?

 次回以降も 相続に絡む諸事情について、ランダムに紹介していきたいと思います。




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