コラム

 公開日: 2014-09-18  最終更新日: 2015-03-31

親族、血族、姻族 ~その違いと範囲 お判りですか?

 

 お元気ですか?
「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、
気軽に活用出来る社会の実現を目指す」
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


 先週のコラムで「暦年贈与信託」の説明の中で「三親等以内の親族」が対象と書いたところ、「三親等の範囲はどこまでですか?」 「親族って、血族の事ですよね?」という問い合わせを何件か受けました。

 確かに、親と子は一親等、祖父母と孫は二親等、ここまでは「縦一直線」ですからすぐに覚えることが出来ますが、「横の拡がりを持つ」三親等を正確に判っているという人は意外に少ないのかもしれません。

 さらには、これに絡んでくる「親族」「血族」「姻族」の意味と違いについても正確に言える人は少ないのではないでしょうか?

 そこで、今回は 親族と 親等の意味を簡単に紹介します。

親族について


 民法上の定めでは親族とは「六親等以内の血族」・配偶者・「三親等以内の姻族」 を親族と呼称する。 ~民法七二五条による~ とあります。

 「血族」を具体的に言いますと、自分の父母、祖父母、曽祖父母、子、孫、曾孫といった流れと 自分の兄弟姉妹、甥、姪、伯父伯母、叔父叔母となります。 要は「血の繋がりが必ず有る」のが血族です。

 「姻族」は文字通り、婚姻によって生じた繋がりですから、自分の配偶者、その父母、祖父母、曽祖父母、配偶者の兄弟姉妹、甥、姪、伯父伯母、叔父叔母、仮に再婚で前の配偶者との間の子(いわゆる連れ子)がいれば、その子供、孫、曾孫が姻族になります。  同様に自分の子の配偶者、孫や曾孫の配偶者、兄弟姉妹、甥、姪、伯父伯母、叔父叔母の配偶者も「姻族」に含まれます。 姻族の範囲はけっこう広範囲にわたりますね。

 ちなみに伯父伯母は 親の兄弟の仲の年長者(例えば父親の兄や姉)を指し、叔父叔母は年少者(同様に弟や妹)を指します、念のため。

 では具体的に六親等以内の血族、三親等以内の姻族の範囲はどこまでか? 後者については次の親等の説明で出てくるのでここでは前者の六親等以内の血族を紹介します。

 呼び方も一般的ではないので簡単な説明になりますが、自分から下る事六代目、自分の曾孫の曾孫までが該当し、同様に自分から遡る事六代ですから曽祖父母の曽祖父母となります。 およそ現実的ではないですね。



親等について


 ここは質問にあった三親等の範囲を紹介します。

 父母や子(その配偶者)は一親等、祖父母と孫(その配偶者)、自分の兄弟姉妹(その配偶者)が二親等ですから、曽祖父母、曾孫(その配偶者)が三親等と言うのは分かり易いと思います。ここに伯父伯母、伯父伯母(その配偶者)と甥、姪(その配偶者)が加わります。

 さらに配偶者の父母(配偶者に夫婦間以外の子がいればその子も)も一親等で、同様に配偶者の祖父母、兄弟姉妹は二親等(夫婦間以外の子の子、即ち孫がいれば孫も)で、曽祖父母、曾孫(先の孫と同様の場合)、甥、姪、叔父叔母、伯父伯母は三親等になります。

 相当な範囲まで三親等が含まれるのです。


 以上をまとめますと、「三親等内の親族」に含まれるのは 自分と配偶者の曽祖父母、曾孫、同様に各自の伯父伯母、叔父叔母、各自の甥、姪、となります。

 次に、やや脱線しますが、親族の分類について紹介します。

自分を中心に「縦」のライン、曽祖父母から曾孫までを「直系」、「横」のラインに連なる自分の兄弟姉妹や甥、姪、伯父伯母や叔父叔母は「傍系」の親族と分類されます。

 また、自分より年長な場合は「尊属」 年少ならば「卑属」という分類もあります。 

 ですから分類は3通り、血族と姻族、直系と傍系、尊属と卑属がある訳で、これを例えとして挙げますと、両親は自分にとっての「直系尊属」の「血族」であり、甥っ子や姪っ子は「傍系卑属」の「血族」、配偶者の両親は「直系尊属」の「姻族」で配偶者の甥っ子や姪っ子は「傍系卑属」の「姻族」となる訳です。


 こうして見てきますと、暦年贈与が可能な範囲というのは、かなりの幅を持つ事がお分かり頂けたでしょうか? 

 興味がある方はご自身と配偶者の家系図等で親族がどのように存在しているか、確かめてみても面白いでしょう。

この記事を書いたプロ

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行政書士 寺田淳

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