コラム

 公開日: 2014-04-25  最終更新日: 2015-03-31

相続と連帯保証人

 
 いよいよ明日からGWに突入ですね!
今年は国内でちょいリッチな旅がトレンドだそうです。
ちなみに当事務所は30,1日は通常営業しております。
(28日は、臨時休業します。ご容赦を!)

 こんにちは!
生活に密着した法律相談と第二の人生支援に邁進している
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


今回は、相続発生時の相続財産調査項目である連帯保証人の有無について紹介します。

 連帯保証人になるという事は、既に皆さんよく分かっていることと思われますが、
簡単に言えば「第三者の借金を自分がした借金と同じですと宣言する。」という事です。

 単純な「保証人」であれば抗弁権が認められるので、例えば第三者に不動産や定期預金等があったとしても債権者は連帯保証人から返済を求めることが出来るのです。

 債権者は取りやすい方から借金の返済を求めることが出来るのです。
こういう場合大抵は当事者は雲隠れしてますから、わざわざ捜索する手間を省いて連帯保証人の財産から返済を求めるのです。

 また、複数の連帯保証人がいた場合でも、その中の一人だけに債務の弁済を求めても構わないのです。
「3人いるのだから、1/3しか責任は無い。」は通用しません。

 その代り借金を一手に引き受けた連帯保証人は、残る連帯保証人から自己の負担額を超えた分を求償(請求)する事は出来ます。
 
 要は債権者は誰からいくら返済してもらうか自由に判断出来、連帯保証人はそれに対しては抗弁出来ないのです。 

 一見、非情な内容に見えますが、債権者側からすれば何の保険もなく大金を貸し付けた場合、最悪「踏み倒される」「貸し倒れ」のリスクを無視出来ません。債権者から見れば、「保険」になる訳ですから一方的に避難されるべきものではない事は理解しておきましょう。 
 責められるべきは、「安易に」連帯保証人を依頼してくる債務者です。


 連帯保証人の問題が発生する一般的な事例では父親が第三者の借金の連帯保証人にハンコを押しており、父親の死後、銀行筋等が子供たちに返済を求めるというケースでしょうか。

 ご存じの通り、相続については相続発生から3か月以内に相続放棄や限定承認をしなければ自動的に預貯金や不動産等の財産も、債務(借金等)も全てひっくるめて相続したと見做されます。

 ですから3か月以内に相続財産調査を厳密に行わなくてはいけません。
ただ、父親が子供に連帯保証人になっている事を伝えてなかったら?
伝えるつもりがその前に急逝したら?
このような場合は実際のところ、調査して発見する事はかなり難しいのです。


 悪質な業者の場合、父親の死後3か月以降に相続人である子供に初めて連絡を入れてきます。
相続が確定したので(連帯保証人の地位を相続した)貴方に払ってもらう!というやり口です。

 子供からしたら、闇討ちにあったようなもので、過去にはこの様な事例で悲惨な運命を迎えた事例が少なくなかったようです。そのため、最近の判例では「債務の事実に気付いた時から」3か月以内に相続放棄の判断を下せるという解釈がとられるようになってきました。

 債務の額が相続財産から見てさほどの金額でなければ、引き継いでもいいかもしれませんが、財産をはるかに上回る債務の場合は相続放棄を考えるべきでしょう。
 

 ただ、連帯保証人は「負の相続財産」ですから、兄弟がいる場合、一人だけが相続放棄した場合、残りの相続人(兄弟、被相続人の配偶者等)の相続財産に加えられるのです。 相続放棄を決めた場合は法定相続人全てにその旨を伝えることが重要です。兄弟間で仲が悪い場合等、意図的にこの情報を伝えず借金を背負わせるという話もない訳ではありません。貴方は日頃、兄弟間で交流は保っていますか?

 さて、ここまで紹介してきたのは、父親「が」第三者の連帯保証人になっていた場合です。

 
 似たような事例に父親「の」連帯保証人に「貴方が」なっていたというものがあります。
この場合は「金銭消費賃借契約」に基づく債務者になるので相続放棄は出来ません。

 母親は既に亡く兄弟2人で、兄が父親の連帯保証人になっていた場合、相続発生時には債務は1/2づつ相続されますが、弟は相続放棄が出来ますが、兄は不可能で弟が放棄した場合は全額を保証する事になります。

 以前の相談者の方で上記の立場を混同しており、
「(自分が連帯保証人になった)当事者の父親が亡くなったので、相続放棄すれば自分の連帯保証人の立場も放棄出来る。」と思い込んでいた例がありました。


 いろいろ事情はあると思いますが、連帯保証人になるという事は相当な覚悟が求められます。ですが、なった以上はその責任は全て貴方自身にあるという事、これだけは忘れないようにして下さい。

 家族には必ず伝える事、金額や期日に関係なく話せるときに話すことを心がけましょう。
家族に言えないようなものであれば、最初から連帯保証人にはならない事です!

この記事を書いたプロ

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行政書士 寺田淳

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