コラム

 公開日: 2014-02-14  最終更新日: 2015-03-31

金融機関で成年後見の開始手続きをする場合(続)

 またしても週末に雪、さらにこの後暴風の恐れもあるとか・・・
せっかく車検も済ませてロングドライブを楽しもうと思っても
天気には勝てません。

 こんにちは!
生活に密着した法律相談と第二の人生支援に邁進している
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


 2月6日付のコラムで
国内の民間金融機関での成年後見人の利用手続きを紹介しましたが、
その後「ゆうちょ銀行も同じような手続きですか?」
「外国銀行でも同じでしょうか?」というお問い合わせを頂きました。

 どちらも原則は国内民間金融機関と同じです。
ただ微妙に相違点はあります。

 

ゆうちょ銀行の場合 


 「成年後見人等に関する届出書兼利用代理人設定依頼書」
という書類を入手します。これはどの窓口でも貰えます。

 記入時に注意する箇所としては
「成年後見人等のおところ、おなまえ欄」にある「お届け印」です。
後見人の中にはゆうちょ銀行に口座を持っていない場合もあります。
この場合は「実印」という意味合いで考えて下さい。
何も後見人になったらゆうちょで口座を開かないといけないというものではありません。

 「代理権・同意見の内容」の欄にある「登記事項証明書」とは
後見人の登記事項証明書の意味です。
これはゆうちょ銀行に限らず添付必須の資料となります。

 まとめますと、届出書の他に
後見人登記事項証明書(6ヶ月以内のもの)
後見人の届出印(実印)
免許証等の身分証明書(写真の有無は問いません)
等が必要資料となります。

 手続きは全国どこの窓口でも可能です。
最寄りの窓口で手続きが出来ます。

 後見人名義のキャッシュカードを発行する場合は約2週間前後かかるとの事でした。

 また、実際に手続きが必要になった場合には
ゆうちょコールセンター(0120-108420)へ相談しましょう。
    月~金は  8:30~21:00
    土日祝日は 9:00~17:00
 
 こちらでは状況に応じた必要書類や手続きについて教えてくれるそうです。



 

外国銀行の場合


 ひとつの事例として紹介します。
必要とされる提出書類として「成年後見制度に関する届出書」があります。
本人(口座名義人)記入欄がありますが、原則は後見開始後の提出書類なので
記入は後見人の代書となります。

 ここでの注意点は、事前にこの用紙を入手しておき、本人が健常な時に記入しても
銀行側はその場を確認していない為、筆跡が本人のものかどうか確認出来ません。
早手回しの準備も時には、無駄になるのです。
当然ながら配偶者や親、子供が代書しても全く意味はありません。

 唯一本人が窓口に出向いて行員の前で自書した場合は有効と認められるようです。

 また外国銀行の場合、
本人確認の方法は「届出印」と「署名」の2つとする場合が多いです。

 「署名」を選択していた場合、少々手続きが厄介になります。
届出印の場合なら、後見人が押印できますが、署名は出来ません。
まずは本人確認の方法を「署名」から「届出印への変更手続きをしなくてはいけません。

 また確認出来た範囲では外国銀行のみ、後見人が「任意後見人」の場合は
「任意後見人監督人」の身分証明と印鑑証明書の提出も求められます。
 
 この他、発行6カ月以内の(後見人)登記事項証明書原本
免許証などの身分証明書の現物
後見人の発行3ヶ月以内の発行印鑑証明と実印
取引時に印鑑使用の場合ならその印鑑(実印の必要はありません)
等が必要とされる書類です。

 キャッシュカードは名義人のままのカード使用でも可というケースもありますが
後見人名義のカードを発行する場合は1週間前後かかる見込みだそうです。

 こちらの場合も、実際の手続きはその時が来た時点で取引支店へ連絡しますと
窓口を介して個々の事情に応じた手続きの説明をしてくれます。



 ここに紹介した各種金融機関の届出用紙は全て窓口に出向けば入手可能です。
(外国銀行では口座開設者かどうかの身分照会をされる場合があります)
参考までに手元に置いてもいいでしょう。


 

後見開始(後見人選定)以前の対応は?


 後見人選定後の手続きは以上の通りですが、
では口座名義人が急な事故や病気でで入院し、まだ症状が安定していない場合
後見の必要の見極めが出来ない間、その間の家族の生活費や当座の入院費用は
どうなるでしょう?

 本人が意思の表示が可能、または字が書けるならば代理人への委任という
手段が可能ですが、意識不明な場合はそれも叶いません。

 ゆうちょの場合ではどこの窓口でも構わないのでまずは相談する事です。
名義人の通帳、印鑑、キャッシュカードを用意して名義人が意思表示が困難な旨を伝え、
対応策を相談しましょう。

 ただ、現実的な話をしますと「死亡」ではない訳ですから
相続財産の扱いのように口座凍結にはなりません。
解釈によっては「本人に代わって入出金をしている。」と言えます。
旦那さん名義のキャッシュカードで奥さんが生活費を引き出したりする場合
いちいちその確認はとりませんし、とれませんね。

 キャッシュカードの場合は1回当たり、1日あたりの引き出し限度額が
設定されていますから日々の生活費程度ならば対応は可能です。

 では、口座名義人がカードや通帳管理を厳重に行っており
家族がその保管場所を知らない場合はどうでしょう?

 この場合は残念ですが家族の引き出しは出来ないと思って下さい。
通帳がない場合は、後見人選定までは引き出しは不可能になるでしょうとの事でした。

 外国銀行の場合もほぼ同様で、キャッシュカードでの引き出しは
対応のしようがないとの事でした。

 ところで、外国銀行の中には通帳を用いていない銀行もあります。
キャッシュカードの使用は4ケタの暗証番号で済みますが、
口座間取引や巨額の金銭の入出金の場合は取引用暗証番号や口座番号が必要です。
私の取引行は電話で24時間365日口座取引は可能ですが、数段階の暗証番号や
本人確認の為の操作が求められます。

 これらを知らされていなかった場合(大半の方は伝えてないと思います。)
取引行に出向いて事情を説明するしかありません。

 私の取引行は事情を確認後は口座は凍結しますので
早急な後見人選定をお願いするしかありませんとの事でした。

 
 では、例えばマンションの手付金、購入代金等を一括して支払う予定で
その直前に名義人が倒れたら?

 
 どの金融機関も明快な回答はありませんでしたが、後見人選定までは
対応は出来ないと私は理解しました。

 上記のようなケースはレアケースでしょうが、記憶には留めておいて下さい。

 私の取引先の各金融機関の対応の範囲では、相続の手続きについては各HPに
そのサイトを設けてありました。

 ですが、後見制度利用については全く未掲載でした。
窓口や電話口で対応して頂いた担当者の方も初めての相談でした
実際の手続きはまだ経験していません、というものでした。

 どうでしても成年後見と言いますと高齢者の判断力低下が思い浮かびます。
ですが若い世代にも違う形での後見人を必要とするケースはあります。
ある金融機関ではこれを機にセミナーを開催したいとまで口にしました。

 世帯主の貴方はいざという場合の手続きだけでも知っておくべきですし
家族に伝えておく責任があります。

 
 以上、簡単に事例を紹介しましたが
より詳しい内容をお聞きになりたい場合は以下のお問い合わせサイトへお願いします。
 https://mbp-tokyo.com/office-terada/inquiry/personal/

 事務所の連絡先は 以下の通りです。

 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル7階ハローオフィスC-3
  03-5157-5027(TEL) 平日は10:00~19:00
  03-5157-5012(FAX) 24時間対応 

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行政書士 寺田淳

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