コラム

 公開日: 2014-01-25  最終更新日: 2015-03-31

任意後見契約  ~成年後見制度とは?

  
 こんにちは、お元気ですか?
生活に密着した法律相談と第二の人生支援に邁進している
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。


 今回は、成年後見のうちのひとつ、任意後見契約についてです。

 さて、皆さんは「後見」と聞きますとどんなイメージが浮かぶでしょうか?
実は後見の語源は、「歌舞伎」です。
役者の着替えを手伝ったり、衣装を整えたりする係りを後見と呼んでいました。
意味合いはなんとなくお分かり頂けたでしょうか?

 ただ、記事のタイトルは「任意後見」です。
任意があるのなら、不任意という後見もあるのでしょうか?
任意に対するのは、「法定」となります。 文字通り法の定めで決められる後見です。
任意は、これまた文字通り自分の意思で決める後見となります。

 さて、ここからは本題を理解するために
必要な周辺の基礎知識をごく簡単に解説していきます。
任意後見が生まれた背景や、その特色、課題などを知っておくと
今後の理解がスムースにいくと思います。

◇成年後見制度

  成年とあることから、当然「20歳以上」が対象です。
 2000年4月に介護保険制度と同時に法改正を経てスタートしました。
 ですから比較的新しい制度です。

◇成年後見制度の理念

  ①ノーマライゼーション
    健常者、障碍者が共生できること。

  ②自己決定の尊重
    本人が何をしたいのか最大限尊重すること。

  ③身上保護
    その人の財産をその人が充実した生活を送る為に
    どう使う事が適切なのかを考えていく。
    ~個人的にはこれが最も重要な課題と考えています。

◇法定後見

  判断能力が衰えてから家庭裁判所が保護者(後見人)を選定します。

 法定後見には3類型の区分があります。
   後見・・・重度の判断能力の欠如
   保佐・・・中度の判断能力の欠如
   補助・・・軽度の判断能力の欠如

 詳細は省きますが 判断能力の状態によってどの契約を結ぶかをを決めていきます。

◇任意後見

  本人に判断能力が十分あるうちに自分の意思で後見人を選び、後事を託します。


 今日のテーマである任意後見制度も
実は2000年4月からの新しい制度でそれ以前は全て法定後見でした。

 以上を踏まえたうえで本題に戻ります。

◇任意後見契約とは?

  十分な判断能力を有する間に自分の意思で身上監護や、財産管理、療養支援等に
 関する事務について代理権を与える契約です。

 以下に具体的な契約の内容について紹介していきます。

1)任意後見契約では、原則は何を委任されても自由です。
  一般的な例では 財産の管理、金融機関との取引代行
  保険会社との契約に関する事項、家賃収入がある場合等の受領代行
  定期的な支出(賃貸等)の費用支払代行、介護保険契約等の福祉サービス利用契約等
  病院への入退院手続きの処理代行等があります。

2)任意後見人に肉親(例えば父親)を選任出来るでしょうか? 
  大丈夫です。成年(成人)であれば誰を選任しても構いません。
  年上、年下、子供、兄弟姉妹、配偶者、知人友人、
 無論、私のような資格者に委任することも可能です。

   但し、上記の中でも後見人になれないケースもあります。

3)具体的に任意後見人になれないケースとは?  
  ・未成年者
  ・破産者(免責されていない場合)
  ・行方不明者
  ・家裁に解任された後見人
  ・被後見人に対し訴訟を起こした者、
   加えてその配偶者、直系血族。

  以上の場合は欠格事項該当と判断され後見人にはなれません。

4)任意後見契約の開始時期は?
  契約者が「正常な判断能力を喪失した時点」から発動する事になります。  
 正確には任意後見人が本人の同意を得て家裁に対し任意後見事務を開始する必要が
 生じたので※任意後見監督人を選任して欲しい旨を申し立てます。

  家裁が任意後見監督人を選任した時点から契約は開始となり
 任意後見人としての業務を開始する事になります。

5)任意後見監督人とは何ですか?
  文字通り任意後見人を「監督」する人です。
  任意後見契約の場合は、必ず選定しなくてはいけません。
  任意後見人が契約に基づいて適正な後見業務を行っているかを監督します。
  残念ながら任意後見人が不正を行うケースは少なくないのでこの処置は
  当然のものと考えるしかありませんね。

  また、後見人が事故・病気等で業務遂行が困難になった場合等は
  この監督人が後見人の業務を代行します。
  監督人は監督でもあり、代理の役割も担う事になるのです。

  この任意後見監督人も契約者本人の希望する人を申し立てする事が出来ます。
  但し、任意後見人の配偶者、直系血族、兄弟姉妹は法律上選任されません。
 (ここでも監督の正当性に疑義が生じる恐れがあると考えられるからです)

  また、任意後見人の欠格事項にもある以前に任意後見人や監督人になったが
  その後解任された者も選任はされません。

  希望する監督人候補がいない場合は家裁が判断して監督人を選任します。

6)任意後見契約は1種類だけですか?
  大別して3つあります。
  ①将来型・・・ 一般的にはこれを任意後見契約と捉えられることが多いです。
         今は心身共に健全だが、今のうちに将来の判断能力欠如に備えて
         契約するというものです。
   
    この場合は、能力欠如に至らない期間は契約は発動しません。

  ②移行型・・・ 肉体的な問題から最初は財産管理等を委任し
         将来に判断能力に支障が出た場合には引き続いて
         任意後見契約を発動させたいという場合。

    一般的にはまず委任契約を締結し、財産管理等を委任すると共に任意後見契約も
    同時に結んでおくというものです。

    さらに、死後の事務委任に関する死後事務契約も合わせて締結して
    健全時から肉体の支障、判断力の支障、死後の事務手続きまでを一貫して
    契約するケースがこれに当たります。

  ③即効型・・・ 現時点で軽度の認知症で判断能力に支障が認められるが、
         契約締結の判断能力は残されている場合。

    このような場合に任意後見契約を締結後速やかに家裁に任意後見監督人の選任を
    申し立てる事を予定したものです。

  以上、簡単ですが任意後見契約の概要について紹介しました。
 この件について、より詳しくお知りになりたい場合はお気軽にお尋ねください。

 お問い合わせはコチラからお願いします。
 https://mbp-tokyo.com/office-terada/inquiry/personal/


  事務所の連絡先は 以下の通りです。

 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル7階ハローオフィスC-3
  03-5157-5027(TEL) 平日は10:00~19:00
  03-5157-5012(FAX) 24時間対応
  
 また土日祝日は予約対応とさせて頂きます。 

この記事を書いたプロ

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行政書士 寺田淳

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