コラム

 公開日: 2014-01-06  最終更新日: 2015-03-31

自筆証書遺言を書く

 明けましておめでとうございます!
2014年も宜しくお願い致します。


 お元気ですか?
生活に密着した法律相談と第二の人生支援に邁進している
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。



 新年最初の話題は「遺言書」です・・・
正月から採り上げるテーマか?と、突っ込まれそうですが、そうなんです。
あえて正月だから、この話題にしました。

 私は、正月にこそ、新たな気持ちで自分に向かいあう必要があると考えています。
年末に年賀状を書く、正月に書き初めをする。
新たな習慣として、自分自身の事を書く習慣をつけてもらいたいのです。

 いきなり遺言となると、相当身構えることになりそうですが、
エンディングノート程度でしたら、いいタイミングかと思います。
正月現在の自分に関する個人情報を総括する。
いざ文字にすると、改めて気付くことが続出します。
覚えていなかった事、勘違いしていた事、新たな出会いと別れの記録等・・・

 別にいつ書こうが問題はありませんが、気持ちの改まった正月でしたら
時間的にも普段よりは融通がきくはずです。 

 私は、エンディングノートを正月に書き始めて3年目です。
初回に財産調査や個人で管理しているデータ等をまとめるのに時間がかかりましたが
2回目以降は部分修正程度で、一気にはかどります。

 そんな中、最も変動するのは、人間関係ですね。
消去するリストと新たな出会いで追加されたリスト。
ここだけは毎回修正が入ります。

 既にエンディングノートのように自分のデータをまとめたという人ならば
次の段階として、自筆証書遺言を試してみてはどうでしょうか?


 自筆証書遺言の特徴とメリット、デメリットを簡単にまとめます。

まず、形式の特徴としては
1)当事者が作成出来る。
2)全文を当事者が自筆で作成する。
  ワープロ等の印字は無効、第三者の代筆も無効です。
  当然ですが鉛筆などでの記載は無効です。

メリットとしては、
1)自由に作成、修正が出来る。
2)基本的に費用は便箋、筆記具程度で済む。
3)第三者に知られることなく作成が出来る。

デメリットとしては、
1)形式や内容のミス、誤字脱字は無効になる。
2)保管中に紛失、盗難、破損の恐れがある。
3)第三者に秘匿している場合、発見されない恐れがある。
4)逆に第三者に発見された場合、改ざんや破棄の恐れがある。
5)勝手に開封してはいけない、家裁に提出し、検認を受ける。
  この時間が1~2か月を要する場合がある。

 個人的にはデメリットが多い気がしますが、判断は当事者にお任せします。

では、自筆証書遺言を作成する場合の注意点はどういうものがあるでしょう?

 

保管について

  一般的には遺言書をむき出しのまま保管する人はいないでしょう。
 封書に入れて保管します。
 この際、封書の表面には「遺言書」と大書して下さい。
 これも当然自筆です。

 裏面には作成した年月日と署名捺印をします。
 捺印に用いる印は遺言書で押印するものと同一にします。

 遺言書を封入したら封入口に押印します。これも同じ印です。

 実は、これらは法的要件ではありません。
 ですが、開封される危険性はかなり防ぐことが可能です。
 開封されないという事は、偽造、変造もされません。

 

遺言書の中身

 ・タイトル(見出し)を冒頭に書きます。「遺言書」と大書して下さい。

 ・書き出しは遺言者〇〇は、以下の通り遺言する。

 ・以下に相続財産を明記していきます。
    不動産の場合は登記簿謄本の表記の通り記載する。
    土地の場合は所在、地番、地目、地積を
    家屋の場合は所在、家屋番号、種類、構造、床面積を書き込む。

 ・相続財産については「誰に」「何を」「相続させる」の形式で書く。
   ~を譲る、与える、ものとする等の曖昧さの残る表現は厳禁。
  仮に法定相続人以外に財産を引き渡す場合は「~を遺贈する。」で統一する。

 ・預貯金等の金融資産の場合は金融機関名、支店名、口座番号、金額を
  有価証券の場合は保有株式の会社名、保有株数を明記する。

 ・自分ですべての財産を把握しており、全ての相続先を明記したつもりでも
  うっかり書き漏らすことは避けられません。
   しかしながら、このうっかりのせいで遺言書自体が無効と扱われ、
  改めて遺産分割協議を行わなくてはいけない場合もあるのです。
  このような場合の予防策として
  「前記した財産以外に遺言者の有する財産が出て来た場合はその全てを
  〇〇に相続させる。」と書いておけば、遺言書の効力は保証されますし、
  骨肉の争いも避けることが出来ます。

 ・上記の他に予防策として例えば配偶者が自分より先に亡くなった場合に備えて
  その場合の相続先を予備的遺言として明記しておくことも必要です。

 ・遺言執行者を明記する。 これがあると、その後の話し合いも進めやすくなります。

 ・祭祀継承者を明記する。 葬儀を誰に任せるか、墓地を誰が引き継ぐか等を書きます。

 ・文末には「作成年月日」「住所」「遺言者の氏名」を自筆で書き、押印します。
  戸籍上の氏名で旧漢字を使用している場合、旧漢字のままに書きます。
  また、実印で押印します。 

 

付言事項

  これは、法的な効力はありません。
 ですがここで遺言者の想いを自由に書くことで
 遺族間の確執や争いを未然に、または最小限に留める効果があります。
 よほど偏った内容でなければ親の最期の願いを兼ねてやりたいと思うのが
 人情ですから。

  この付言事項については、ある程度事前に考えておくことです。
 いきなり書こうと思ってもなかなか素直な想いを文字には出来ません。
 遺言書と言う形式でなく、何度か予行演習しておくのがいいでしょう。

 

訂正はしない?!

  最初に述べたように誤字脱字は厳禁ですが、最後の最後で間違えた、
 または修正したくなった。
 このような場合には取り消し線、押印、欄外で「何字抹消・何字挿入」等を記入する事で
 訂正は可能ですが、思い切って書き直して下さい。 

 自筆遺言のメリットとして書き直しは何度でも可能ですから、
 訂正箇所が散在する見苦しい遺言書ではなく、見栄えのいいものを用意しましょう。

 
  以上、最低限必要な項目について紹介してきましたが
 遺留分を侵害するような相続内容であったら、遺言書通りの実行は難しくなります。

  さらには、遺言書の中身に何ら問題は無くても相続人全員の同意の下に
「遺産分割協議」を行えば遺言書は有名無実と化してしまいます。

  自分の想いを活かした遺言書を自分で書くためには、一朝一夕では出来ない。
 この事だけでも認識して頂けたでしょうか?

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 https://mbp-tokyo.com/office-terada/inquiry/personal/

 
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