コラム

 公開日: 2013-12-26  最終更新日: 2015-03-31

アブナイ相続財産 (不動産編 その2)

 お元気ですか?
生活に密着した法律相談と第二の人生支援に邁進している
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。



 前回に引き続き、不動産の相続の際の「注意事項」です。
土地に関して残りの2項目は以下の通りです。


 
□ 未相続の土地
  例えば、父親と田舎の土地の相続を(贈与でも同じ)話し合うことになり
 登記簿謄本を取り寄せたところ、なんと未だに名義は祖父の名前だった!
 祖父ならまだましな方で、さらにその前の「ご先祖様」の名義のままだとしたら?

  法律上、名義変更には法定相続人全員の承諾が求められます。
 祖父の代であれば祖父の兄弟、父親の兄弟までの範囲ですが
 (それでも兄弟が多ければその子孫はさらに多くなりますが)
 3代前に遡るだけで40名の法定相続人が出てきた例があります。
 死亡している場合はその子供に権利が移りますからどんどん権利者が増えていきます。 
 1年以内に片付くことはほぼ不可能、下手をしたら追跡不可能になるかもしれません。

  登記はしてある、と言われても一度は登記簿謄本は確認しておきましょう。
 結局は自分に降りかかってくる問題ですから。


□共有名義の土地
  最悪の中の最悪のケースです。
 典型的な事例が目ぼしい相続財産が自宅の土地建物しか無い場合の遺産分割です。
 兄弟誰もが譲らなかった場合に、その場しのぎに兄弟間で名義を共有するという
 選択をされる場合があります。

  ですが共有名義の場合一人の名義人が諸事情で現金が必要になっても
 土地を売却しようにもすべての名義人の同意が必要になります。
 更に現在その土地に兄弟のうちの誰かが住んでいれば、拒否されるのは明白です。

  確かに相続税の納付は10ヶ月以内です。
 話し合いが長期化するから
 兄弟間でこれ以上揉めたくないから
 等の、理由で安易に共有名義にすると後々却って複雑な問題に発展してしまいます。

  更に当事者が健在のうちはまだしも、代が変わりそれぞれの子供、孫の代に移れば
 当時の状況も定かではなく手の付けられない相続財産と化してしまいます。
  顔も見たことのない「甥・姪」と、相続について話し合いをするのは考えただけでも
 気が滅入ってきますね。 下手をすれば藪蛇になり兼ねません。

  また時間を経て共有名義から分割して名義変更を行う場合でも
 その都度安くない登録免許税が課税されます。
 お金も手間も「倍返し」で立ちはだかってくるのです。

  こういう事態を避けたいのなら、当事者同士の話し合いは相続時ではなく、
 親の生前に始めておくべきです。
 最初は難航するでしょうが、後の世代には迷惑をかけなくて済みます。
 親も気にかけたままで引き継ぐよりは、数段気が楽になるでしょう。

  これこそ「先憂後楽」の典型的事例と言ってもいいでしょう。


□ 空き家の実家
  最後は家屋についてです。
 総務省のデータに拠りますと2008年現在の全国の空き家は約766万戸
 この中には所有者不明のものや所有者はいるものの遠隔地に住んでおり
 定期的な管理が不可能なものも含まれてます。

  ちなみに東京都内の放置状態の空き家は約19万軒!
 これは前回の調査(2003年時)から4万7千軒も増加しているのです!!

  田舎に限らず空き家は犯罪の温床になったり火災、自然災害での倒壊等による
 近所への被害拡大など責任問題に発展する危険性もあるのです。
  さらに「老朽危険家屋」と認定されてしまうと固定資産税の優遇はなくなり
 自治体の判断で解体されます。その際発生した費用は全て所有者へ請求されます。

   行ったこともない父親の郷里の実家(の空き家)
   祖父の代から使っていない山奥の別荘
   地方都市にある亡き両親の住まい(の空き家) など等

 思い当たる節はありませんか?

  以上、不動産の相続の場合、特に注意すべき「アブナイ相続」になり得る
 事例について紹介しました。  
  
  相続に関してご不明な点や疑問点がありましたら
 お気軽にこちらからお問い合わせください。

 https://mbp-tokyo.com/office-terada/inquiry/personal/
 
  事務所の連絡先は 以下の通りです。

 東京都港区新橋2-16-1
 ニュー新橋ビル7階ハローオフィスC-3

 03-5157-5027(TEL)
 03-5157-5012(FAX)  

 TELは月~金は10:00~18:00
 土日は事前予約の場合のみ対応
 FAXは24時間対応です。

この記事を書いたプロ

寺田淳行政書士事務所 [ホームページ]

行政書士 寺田淳

東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル7F ハローオフィスC-3 [地図]
TEL:03-5157-5027

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
よくある質問

 質問) そちらの業務の対象かどうかもよく分からないのですが    相談してもいいでしょうか?     その場合、直接の電話、お問い合わせからの連絡等ある...

これまでのメディア掲載
遺言信託の注意点とは?

   昨年末発売の週刊現代(2016年12月24日号)の特集記事の中で、最近話題の遺言信託について、事前に知っておくべき費用に関する注意事項についてコメントが掲載さ...

プロへのみんなの声

全ての評価・評判を見る>>

 
このプロの紹介記事
遺言書と任意後見で第二の人生をサポートする行政書士

50代から直面する親子間の問題と、満足できる「第二の人生」をサポートする(1/3)

 新橋駅前の行政書士・寺田淳さんは、自身と同じ50代の男性に向けた相続・遺言問題と、充実した第二の人生を迎えるための再就職・転職・独立に関してのサポート・サービス業務に取り組んでいます。 最近、相続に関する個人向けセミナーを開催する機会...

寺田淳プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

50代男性の悩み(親問題・自身の将来)に強い行政書士です。

事務所名 : 寺田淳行政書士事務所
住所 : 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル7F ハローオフィスC-3 [地図]
TEL : 03-5157-5027

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-5157-5027

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

寺田淳(てらだあつし)

寺田淳行政書士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
このプロへのみんなの声

後見と相続について

  入院中の90才になる父に最近認知症の兆候が出始めたよ...

K・T
  • 60代以上/男性 
  • 参考になった数(0

このプロへの声をもっと見る

プロのおすすめコラム
今年最初の投稿です
イメージ

 【今日のポイント】   なんとこれが今年最初の投稿です。 ずいぶんと遅めの投稿になりました。最近はすっ...

[ 最近の話題から ]

お墓のお引越しサービスとは?

  【今日のポイント】  私の専門分野でもあるお墓の引っ越し、改葬は最近の少子化や都市への人口集中の影響...

[ 終活~葬儀とお墓関連 ]

年末年始休暇のお知らせ

 いつもお世話になっております。「すべての人が生活の安定と向上の為に法律を身近に、気軽に活用出来る社会...

[ 新橋事務所日記 ]

相続税対策としての養子縁組

 【今日のポイント】  2015年1月に相続税が改正され、基礎控除額が大幅に引き下げられてからいろいろな相続税...

[ 最近の話題から ]

過熱気味のアパート経営

 【今日のポイント】  相続税節税効果を謳い文句に、土地を持つ個人がアパート経営に乗り出すケースが最近増...

[ 最近の話題から ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ