コラム

 公開日: 2013-11-18  最終更新日: 2015-03-31

登記事項証明書の注意点 ~ 自分でする不動産登記 その2

 おはようございます。
生活に密着した法律相談と第二の人生支援に邁進している
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の寺田 淳です。

 先週お知らせした通り、今回からより具体的な
不動産の名義変更の手続き上の注意点についてお話したいと思います。

 前回紹介したのは「登記事項証明書」の申請から交付までの流れでした。

 今回は取得した「登記事項証明書」の記載内容の注意点についてです。

画像は見本例です。

見本例

 ここで注目すべきは②「表題部」(土地の表示)に記載されている「地目」です。
意味合いとしてはその土地の使用目的と言う意味です。

 ここに記載される項目には一般的には
宅地・山林・保安林・田・畑、等があります。

 記載内容が宅地と山林だけでしたら問題ありません。
「宅地」から「宅地」
「山林」から「山林」の名義変更は何の問題もなく
申請はそのまま受理されます。

 ただ、保安林、田、畑 という記載があった場合は
同じようにはいかないのです。

 いわゆる「農地」、地目上では田畑と区分された土地は
簡単に「田畑」から「田畑」の「名義変更」は出来ません。

  生前贈与による名義変更のケースとしては
  1)農地を農地のまま受け継ぐ。
  2)農地を農地でなく受け継ぐ。

の2通りが想定されます。
それぞれ市区町村の農業委員会に申請を出します。

 ただ誰もが申請出来る訳ではありません。
申請にはさらに付帯条件があるのです。

 今回、実例として採り上げた某市の規定では
1)の場合は現状使用中の農地が5反以上(約5000平米)
所有していなければ認めない。

2)の場合には例えば農地に住宅を建てる等のような
具体的計画がなければダメで、さらには建物の設計図程度まで
提出しなくてはいけないとの事でした。

 いずれ建てる程度の計画書では、門前払いだそうです。

 では名目は畑でも既に親の代から使用しておらず
実態は低木が林立し雑草が生い茂っていたら?
畑ではなく、山林にならないか?
等を主張したらどうなるでしょうか?

 この場合でも農業委員会の検分による判断に拠ります。
簡単な手入れで畑地に回復可能と判断されれば、
地目の変更は認められません。

 極端な話、
畑から油田や温泉が湧き出た等、
畑としての使用が完全に不可能になった
という様な十分すぎる理由でもない限り、
事実上、農地の生前贈与は農業従事者の子供であるか
その土地に居住する場合以外は不可能に近いのです。

 ですがこれはあくまでも「贈与」の場合だからです。
不謹慎ですが「相続」となった場合は地目が農地であろうが
何の問題もなく子供(相続人)に相続されます。

 もしも貴方が不動産の贈与を考えて入手した「登記事項証明書」に
「地目=畑、田」という地目(土地)があったら
それ以外の土地は「贈与」で
農地だけは「相続」まで待って、受け継ぐ。

 この方法が手続き上は最も簡単・単純です。

 では、残る「保安林」はどうなのか?

これは農地ほどハードルは高くなく
「宅地」や「山林」と同様に
「保安林」から「保安林」の
贈与=名義変更は可能です。

 但し、注意事項はやはりあるのです。
名義変更後に別の用途に使いたいとなると
詳細は省きますが保安林の指定解除の申請手続きが発生します。

 証明書を入手したらひと安心、次の作業に取り掛かろう。
ではいけないのです。

 証明書を入手したら、第一に「地目」の確認をしましょう!

この記事を書いたプロ

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行政書士 寺田淳

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