シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士
コラム
公開日: 2013-07-22
マイホーム購入 ~いつ、どこで?
こんにちは!
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の
寺田 淳です。
夏のボーナスの増額や業種別の景況感の高揚等、
ようやく実感の湧く景気回復が話題になってきているようですが、
何と言っても、気がかりなのは
来年4月に予定されている消費税増税です。
現行の5%から8%へ。
さらに翌年10月には10%と2年後には現在の倍額になるのです。
日々の生活費にかかる消費税も頭の痛い問題ですが
人生最大の買い物、住宅の場合はより深刻ですね。
いったい、住宅購入のタイミングは何時なのか?
どの場所で購入するのが安心なのか?
今回のお問い合わせは、世間話の中で発生したもので
取扱業務の範囲外なのですが、最近話題の内容だったので
採り上げてみたいと思います。
ご存じの通り、不動産購入の場合は
消費税が課税されるのは建物部分だけなので
建売住宅などで販売価格4,000万円の場合で
土地代が2,000万、建物代が2,000万とすると
建物代の2,000万の5%で100万円が課税される訳です。
それが来年4月以降は160万に、
再来年10月以降ならば200万円になる計算です。
現在、週末の新聞折り込み等で高級マンションや
一戸建ての広告宣伝が大量に入ってくるのは
このような増税を見越しての駆け込み需要を狙っている訳です。
ただ、特例として建築中の住宅については
増税の半年前までに契約さえ締結しておけば
完成が(入居日)増税後になっていても現行の5%の税率が適用となります。
ですから今年9月までに契約すれば
入居日が来年5月であっても5%の税率で済むという事になります。
これだけ見れば、購入時期はあと2か月!?
となりますが、そうとばかりは言えないのです。
住宅ローン減税の延長・拡充によるローン控除があります。
これはローンの年末残高の1%が10年間継続して
所得税から控除される制度で本来は今年の年末で終了でした。
ですが、これが2017年末まで延長されさらに最大控除額が
現行の年間200万円から来年4月の消費税増税以降には
400万円に一気に倍増される事になったのです。
詳しい計算は専門家に任せますがこれによって借入金額によっては
8%消費税の時期に購入するのが最も控除が大きくなるケースが出てきます。
購入物件の金額、借入金額等を正確に算出し
自分の条件の場合、即買いか、来年4月以降のローン控除使用か
よく比較検討する必要性があります。
さらには、親等からの住宅購入時の援助も考慮すべきです。
両親や祖父母から贈与を受ける場合は今年は700万円、
来年は500万円までは非課税になります。
この制度は夫婦双方の親から贈与を受けても非課税となります。
加えて省エネ、耐震住宅購入の場合にはそれぞれ500万円づつ加算されます。
今年の場合、
700万円×2(双方の親)+(省エネで500万円+耐震住宅で500万円)
=最大2,400万円まで非課税で援助を受けられます。
この制度は2015年には廃止される予定なので早急な検討が望まれます。
加えて、贈与税の「相続時精算課税」制度を利用すれば
現行の制度では65歳以上の父母から20歳以上の子供への贈与の場合には
2,500万円までにかかる贈与税の支払いを相続時まで猶予されます。
貴方が住宅の購入を検討しているならば
これらの要件をすべて考慮して最も「割のいい買い物」になるよう
購入準備を進めて下さい。
では、購入すると決め、その手立ても決めた場合、
今度はどの地域で購入するのがこれからの暮らしにとって
メリットがあるのか?が気になるところですね。
基本的には人口が増えるエリアならば商業施設や交通網の面での利便性の向上、
生活の安心感が高まります。
その視点から見たデータを紹介しますと
国立社会保障・人口問題研究所の
「日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)」
というものがあります。
この資料によりますと今後2025年までで人口増が見込まれる地域は
①横浜市都筑区 2010年との対比で17,1%
②東京都中央区 同 16,6%
③川崎市高津区 同 10,0%
ここまでが2ケタの伸びと推定されています。
以下、上位10エリアが紹介されています。
④千葉市緑区 8,8%
⑤川崎市麻生区 8,2%
⑥東京都港区 7,9%
⑦東京都江東区 6,8%
⑧横浜市港北区 6,6%
⑨千葉県成田市 6,2%
⑩川崎市宮前区 6,1%
逆に今後、人口が減少する地域とされているのが
神奈川県横須賀市 ▲10,7%
東京都青梅市 ▲10,6%
が2タの減少と推定されていました。
以下
埼玉県三郷市 ▲9,3%
千葉県我孫子市 ▲8,7%
埼玉県深谷市 ▲8,4%
東京都足立区 ▲8,4%
千葉市花見川区 ▲8,1%
埼玉県熊谷市 ▲8,0%
埼玉県狭山市 ▲7,8%
神奈川県小田原市 ▲7,7%
と続いてます。
この他、不動産関係の専門家の見方では
東京では 商店街の充実度や都心へのアクセス面から戸越・戸越銀座。
近隣に山手線新駅が出来る泉岳寺。
都内では地盤が固く安全面で阿佐ヶ谷から三鷹の間。
が今後、伸びる駅とその周辺の街と判断されているとの事でした。
人口の増加の期待
アクセス面の充実
自然災害への強靭性
など等、場所の選択にも多様な選択肢があるのです。
貴方は、
何時
どの場所で
マイホームを購入しますか?
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