コラム

 公開日: 2013-05-02  最終更新日: 2015-03-31

相続税の節税 ~家庭事情との関係とは?

 こんにちは
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の
寺田 淳です。

 今回は最近友人から受けた相談を
基にした記事になっています。

 その友人は、最近父親を亡くし
母親と兄弟3人での相続を体験しました。

 珍しく(?)もめ事のない兄弟のようで
全ての父親の財産を母親一人の相続にしたそうです。

 配偶者控除の活用で相続税は発生せず、
その時は一同安心したそうですが、
ここにきて、最善策だったのかどうか?
気になりだして、私に相談に来たのです。

 この友人家族を例にして
相続のパターンを紹介していきましょう。

 父、母、兄弟2人の家庭。
兄は父母と同居中、弟は自宅を保有です。

 父が亡くなったことで
母と子供2人が一次相続します。
相続財産は土地と家屋、それに預貯金です。

 その後に母が亡くなると
兄弟二人が二次相続となります。

 このように
不動産と預貯金等の財産がある場合
どういう相続が最も相続税を軽減出来るか
どのような方法が使えるのか?

 気になるところですね。

 軽減に有効な代表的な方法としては
 ・「配偶者控除」
 ・「小規模宅地等の特例」があります。

【配偶者控除の適用】

例1)一次相続で母が不動産を相続
  預貯金を子供2人が相続。
   二次相続で長男が不動産を相続
  または弟が不動産を相続。
 

 母が配偶者控除を適用して不動産を相続すれば
相続税が大幅に軽減(恐らく無税)できます。
 配偶者控除は法定相続分、または1億6千万円までの
うちの高い方までに適用されます。

 
 ですが、不動産の母から子供への二次相続の場合は
子供にはここまでの控除はありません。

 また母親個人の財産も当然ある筈なので
これを加算しての二次相続になるわけで
子供にかかる相続税はかなり高額なものになります。


【小規模住宅等の特例】

例2)一次相続で長男が不動産を相続。
  母親と二男が預貯金を相続。
  二次相続で預貯金等を子供2人で相続。

 このような場合の策として
「小規模宅地等の特例」を同居していた子供の一人が
適用を受け、相続税を軽減させる方法があります。
(一定の面積までの土地で、同居している相続人に対して
適用されるもので、最大80%の評価減が適用される。)

 事例では長男が同居していたので
長男が不動産を相続した方が相続税の軽減が図れます。

 

【贈与等の活用】

 また死亡時期によって、別の対応を考える事も出来ます。
 例えば父(母でも同じ)が比較的若くして亡くなった場合です。
 
 

 このような場合は
母が配偶者控除を活用して相続税を軽減させ、
その後は時間をかけての贈与や生活費の支援等の
名目で子供への財産の移転が可能になります。

 あえて一次相続で不動産を母が相続するという
選択が可能です。


【相次相続控除】

 節税対策とはいささか異なりますが
参考までに紹介します。

 父親が亡くなり、一段落した直後に
今度は母親が亡くなってしまった。
(無論この逆も同様です)

 または祖父が亡くなり、
短期間に相続した親(父)も亡くなり、
孫(子供)に相続が発生した場合。

「相次相続控除」という制度があります。

 最初の例で言えば
父が亡くなり、相続税を納付してから
10年以内に母が亡くなり子供が相続をしたような場合に
10年以内の期間の長さに応じて相続税の控除が認められる制度です。

 相次相続控除については私のブログをご覧下さい。
相次相続控除とは
 
 

いかがですか?
このように個々の家庭の置かれた環境によって
相続税対策は変わります。
 一次相続で節税出来たと思っても
次の二次相続までを考えておきませんと
最終的には「割高」な相続税の納付になる場合もあるのです。

 冒頭の友人の結論ですが
残念ながら、二次相続では相当の「覚悟」を
強いられることとなりました・・・

 この連休時に帰省される方も多いかと思いますが
機会を見てこの問題について話し合ってみてはいかがでしょう?

 

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