コラム

 公開日: 2012-06-11  最終更新日: 2015-04-01

遺産相続と税金

こんにちは!
新橋駅前の寺田淳行政書士事務所の
寺田  淳です。

 信託契約については
ある程度理解いただけたでしょうか?

 今回から、皆さん避けて通れない
遺産相続に関する話題について
書いていこうと思います。

 国税庁の調べによりますと
2010年中に亡くなった人からの
相続のデータを見ますと

 被相続人数(死亡者数)は約120万人(前年114万人)
このうち相続税課税の対象者数は約5万人(前年4万6千人)
課税の割合は約4,2%となっています。

 課税対象の価格は10兆4470億円
被相続人一人当たりですと2億1006万円になります。

 相続税の総額は1兆1754億円
被相続人1人当たりにしますと約2,363万円です。
前年は約2,502万円でした。

 相続財産の金額ベースでの比較では
土地が48,4%でトップ。
以下現金預金23,2%
有価証券12,1%
家屋5,8%となっています。

 ほぼ皆さんも予測した通りの結果だったのではないでしょうか?
とはいえ、まだまだ他人事と思われる方も多いでしょうね。

 さて、
土地の場合、特に注意すべき点が2点あります。

 ひとつは遺言書に記載の際、
不動産の特定が重要になります。
住所はバッチリ、何番地何号まで調べたから大丈夫!ではありません。

真に必要なのは
「地番明示」なのです。

登記所では 
「土地ごとに所在と地番」
建物については
「1棟ごとに所在と家屋番号」で管理しています。

 ここにある「地番」と「家屋番号」が重要なのです。

 これを調べるに一番いいのは
登記事項証明書、いわゆる登記簿謄本、抄本です。
これには不動産を特定するすべての情報が記載されています。
法務局に行けば取得できます。

 よく土地の権利証があるからと言いますが、
これには取得したときの地番、家屋番号しか
掲載されていません。 
現時点でも同じという保証はないのです。

 特に田舎の不動産の場合、
隣接する道路が私道なのか公道なのか、
私道の場合は持ち分がどうなっているのか等、
普段は意識しない事が多く、いざという場合に
思わぬトラブルを生起させる事があります。

 土地持ちの方々、まずはこの認識をお忘れないよう。

 次に、土地相続に関する課税方針の最近の動きについてです。

 皆さんは2010年4月からのあるルール変更については
ご存知でしたでしょうか?

「小規模宅地の特例」
これまでは土地の面積が240㎡以下で
相続人1人が被相続人と同居していれば
土地の評価額を最大80%減額出来たのです。
(同居人がゼロでも200㎡分までは50%の減額が認められていました)

 簡単な事例で説明しますと、
法定相続人は2人、うち一人が同居でもうひとりは別居。
現金預金は無しという設定で
評価額8000万円の土地230㎡の相続とします。

 この8000万は一人が同居していましたから80%減額となります。
1600万円が相続税の対象となるのです。

 さらに、相続税には「基礎控除」という枠があります。
これは課税前にあらかじめ差し引かれる金額で
5000万円+(1000万円×法定相続人の人数)の金額となります。
この場合、相続人は2人としてますから 1000万×2で2000万円に
5000万が加算されて計7000万円までは控除対象額になるのです。

 相続税の対象額が1600万円、 控除の対象額が7000万円・・・
相続税は1円も払わなくていいのです。

 この特例の恩恵で
どれだけの一般家庭の相続がスムースに運んでいたのでしょうか?

 しかしながら二年前から適用条件が厳格になっています。

「特例の適用の見直し」

 まず、同居していない場合は減額対象にはなりません。
先には同居していなくても
200㎡分までは50%減額の特例が適用されると言いましたが
これがまったく、認められなくなりました!

 最近の都会の事情から親は郷里で暮らし、自分たちは都心で暮らす。
逆に転勤族のために自分たちが地方暮らしを続け、親は都心に暮すなど
別居家族はかなりな数になるのではないでしょうか?

 更に現在検討されているのが基礎控除額の見直しです。

 現在検討中なのは3000万円+(600万円×法定相続人数)です。
5000万から 3000万へ
1000万から  600万へ  
つまりは6掛けにしようというものです。

 相続人が2人の場合は 
これまでの7000万円から4200万円にまで控除額が引き下げられます!

 特例の適用が厳しくなり、
さらに基礎控除を引き下げる、
イコールこれまで相続税とは無縁だった
中流家庭層にまで現実問題となってくるわけです。

 なお、特例の適用の中で例外があります。
親(被相続人)と別居していても、
相続人が賃貸物件に暮していた場合は特例が今まで通り適用されます。
 更にこの場合は
50%ではなく80%の減額が適用されます。
 が、条件があります。
被相続人が亡くなった時から逆算して3年以上、
賃貸物件で暮らしていないと適用されません。

 泥縄式に賃貸に移り住んでも、
3年以内に相続が発生したら全くの徒労です。

 加えて被相続人が老人ホームに入居していて亡くなった場合は
特例の適用が認められなくなってきています。

 終身利用権付の有料老人ホームの場合では
生活の基準が自宅から移ったと判断されるからです。

 では、特養ホームはどうでしょうか? 
ここは一時的滞在と見なされるので適用されますが
えてしてサービスの質や設備に難あり、が多いのも事実です。
親に不自由させてまで、相続税を軽減したいなら 別でしょうが・・・

 同居の場合でも、二世帯住宅の場合はさらに要注意です。
親子が室内から互いに行き来出来るような構造の住宅ならばこれは同居と認められますが
屋外からしか行き来が出来ないような作りでは NGと見なされます。

 電気、水道等の公共料金を親子別々で支払っていると
同居と見なされない場合もあるようです。

 さて、皆さん、
一度土地、家屋の評価額を調べて上記の試算をしてみませんか?
加えて、改正後の基礎控除枠で 相続税が発生するかどうか?

 私は、もちろん試算しました。

結果は・・・!!

 お尋ね事がありましたら
こちらからどうぞ
 https://mbp-tokyo.com/office-terada/inquiry/personal/


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